Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

アマゾンと楽天を分析してまとめてみました 出店経験者からの視点

 

すっかりと日常に定着した感のあるEC。色々な人たちがこのEC市場に注目していると思います。

色々調べてはみるものの、この注目市場について、まとまったサイトが少なく、あちこちのサイトを渡り歩いて調べないといけないので、まとめてみました。 

これからネットショップ始めよう、自分の商品を売ってみようと考えている人たちのお役になればと思います。

 

 

 

BtoCーECの市場規模 (2018年)

 経済産業省ECサイトの市場規模をまとめています。BtoC-EC(消費者向け電子商取引)の市場規模は、18.0兆円(前年比約9%増)に拡大しています。また、BtoB-EC(企業間電子商取引)の市場規模は344兆円(前年比8%増)と意外にも大きく、拡大を続けています。

また、EC化率は、BtoC-ECで6.22%、BtoB-ECで30.2%と増加傾向にあります。

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日本のBtoC-EC市場規模の推移(単位:億円)出典:経済産業省

 物販系がBtoCが全体の半数を占有

BtoC-EC市場規模を分野別にみると、 対前年伸び率は物販系分野が8.12%(前年度:7.45%)、サービス系分野が11.59%(前年度:11.3%)となっており、これらの分野が成長市場であることが窺えます。

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出典:経済産業省

 

急拡大しているCtoCーECの市場規模(2018年)

ここ最近、個人間EC(CtoC-EC)が注目され、急速に拡大しています。メルカリなどのフリマアプリの市場規模は6,392億円(前年4,835億円、前年比32.2%増)に急増中。

 

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日本のCtoC-EC市場規模の推移(単位:億円)出典:経済産業省

 

 日本・米国・中国の3か国間における越境ECの市場規模(2018年)

日本・米国・中国の3か国間における越境ECの市場規模は、いずれの国の間でも増加しました。特に、中国消費者による越境EC購入額は1兆5,345億円(前年比18.2%増)、米国事業者からの越境EC購入額は1兆7,278億円(前年比18.5%増)であり、中国消費者による越境EC購入額の拡大が目立っています。 (出所:経済産業省

www.meti.go.jp

さらに詳しく調べたいときはこちらから

https://www.meti.go.jp/press/2019/05/20190516002/20190516002-1.pdf

 

Amazon楽天の売上、利用者比較

 Amazon楽天によるEC市場での寡占化が進んでいるといわれますが、9兆円の物販の市場規模の半数弱を両社で占めていると推測する向きが多いようです。両社とも正確な売上数字を公表していないので、売上比較は推測になるようです。

 

流通総額

2018年の流通総額を算出。第三者による流通額は約9594億円、直販による流通額は約1兆4390億円となり、流通総額は少なくとも約2兆4000億円と推測した。

(出所:ネットショップインプレス

netshop.impress.co.jp

 

楽天の2018年度(2018年1~12月期)国内EC流通総額は前期比11.2%増の3兆4310億円だった。楽天市場」の流通総額に加え、トラベル(宿泊流通)、ブックス、ゴルフ、チケット、ブランドアベニュー、ドリームビジネス、ラクー、ビューティ、マート、デリバリー、楽天ダイレクト、カーライフ、クーポン、ラクマ楽天デリバリープレミアム、Rebates、Raxy、楽天西友ネットスーパーなどの流通額を合算した数値

 (出所:ネットショップインプレス

netshop.impress.co.jp

 

国内EC事業は営業利益が18%減り、3期連続の減益だった。楽天市場」やフリーマーケットアプリ「ラクマ」など取扱高は全体で増えたものの、物流網の構築コストやポイント付与のキャンペーンなどの販促費が膨らんだ。

国内EC事業では楽天市場のテコ入れに向けて、1月に2カ所の物流拠点を稼働させるなど自社物流網の構築を急いでいる。出店者ごとにバラバラだった配送料の統一にも取り組み、関連コストが発生する見通しだ。 (出所:日経新聞

www.nikkei.com

 

以下日流ウェブの記事の抜粋だが、個人や小規模事業者が出店する場合、Amazonの方が有利と思われる。取扱品にもよりそうだが、楽天が大手との連携を強化するということは、モール内で大手vs個人店との構図になりそうだ。また、ECのミカタが指摘する「まずはモールからというEC事業者は多いが、出店しているモールの動向や消費者のトレンドなどを踏まえ、戦略を立てなければその中で生き残るのは難しいと言えるだろう。」に留意したい。

 国内のEC市場は「アマゾン」と「楽天市場」で4兆円以上を占める状況だ。経済産業省によると18年のBtoCにおける物販系分野の市場規模は、約9兆円だという。市場の約半分が「アマゾン」「楽天市場」となる。まさに2強時代といえるだろう。

2強の中でも直販型のアマゾンの方が、物流やデザインなどを強化しやすく、UI/UXでは優位といえる楽天はアマゾンが出鼻をくじかれたポイント施策や、携帯キャリア事業などでユーザーをいかに囲い込みできるかが勝負となる。

大手小売りやメーカーは「楽天市場」の方がアライアンスによるメリットを享受できそうだ。ビックカメラ合弁会社を設立したように、リアルとネットで「楽天経済圏」を広げたい楽天は、大手との連携を強化するだろう。競合を出し抜き、楽天との連携を模索する大手の動きがさらに加速するかもしれない。 (出所:日流ウェブ)

www.bci.co.jp

 

サヴァリは3大モールの動向としてはモール自体が直販する構成比率がたかまっていることを指摘。昨今、メーカー直販の店舗比率も高まっているということで、仕入れ型のネットショップでは一部の特化型のロングテール店舗を除いては今後さらに厳しい戦いが続くと予想している。ECをビジネスとして始める際、「まずはモールから」というEC事業者は多いが、出店しているモールの動向や消費者のトレンドなどを踏まえ、戦略を立てなければその中で生き残るのは難しいと言えるだろう。(出所:ECのミカタ)

ecnomikata.com

 

利用者数

 オンラインショッピングサービスの利用者数をみると、「アマゾン」が5,004万人(昨年同月比+10%)、楽天市場が4,804万人(同+8%)と堅調な成長を見せました。フリマサービスでは、「メルカリ」が2,216万人(同+33%)、「ラクマ」が1,115万人(同+34%)とそれぞれ大きく利用者数を伸ばしました。(出所:ニールセン)

www.nielsen.com

 

出店数

こちらも各社公表していないので、単純比較はできません。

以下、参考程度に。

www.axis-corp.com

 

 

 新興ECプラットフォーマー BASE、STORES

 Amazon楽天大手2社での市場の寡占化が進む中、注目されるのがBASEやSTORESなどの新興勢力。こちらには出店した経験はないが、手軽さや付帯サービスが評価され、出店数を急激に伸ばしているようだ。 

ecclab.empowershop.co.jp

www.nikkei.com

binc.jp

thebase.in

stores.jp

w-make.net

 

Amazon楽天市場の両方に出店していた経験から、両社の状況をまとめてみました。

この先、もう少し詳しく両社の特徴を記事としてアップしていきたいと思います。

どちらかを選ぶときは、慎重に考えて判断して欲しいというのが経験者として言えることです。小規模から始める場合は、特に注意が必要です。

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。