Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

広がるトークンエコノミー:地域活性化にも

 

 鎌倉に本拠を置く面白法人カヤックが、神奈川県の「SDGsつながりポイント」の業務を受託した。カヤックが開発した「まちのコイン」を活用して、 11月中旬に鎌倉で試行・実証を行なう。

www.kayac.com

  Key Points

・神奈川県が、SDGsの達成に向けて、地域の社会的課題の解決を図る活動にポイントを導入する。

・ユーザーは地域活動などに参加するとポイントを獲得し、獲得したポイントは加盟店等で利用することができる(*円に換金することはできません)。

・参加頻度でボーナスポイントが付与されたり、ポイントが増えるとレベルアップしたりと、楽しみながら、自然と地域活動に触れる機会を創出する。

 

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 (参考:カヤックプレスリリース「神奈川県の「SDGsつながりポイント」にカヤックの「まちのコイン」を活用 11月中旬に鎌倉で試行・実証)


 この「まちのコイン」の基盤になっているのが分散化台帳技術。こうした技術を活用した同種のサービスはカヤックの他にもある。地方自治体と一体となって、地域活性化活動を通してのSDGsの「自分ごと化」を図るということにユニークさを感じる。

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business.nikkei.com 

 

 同種のサービスに「actcoin」がある。こちらは、『ブロックチェーン上に個人の社会貢献活動を記録し、企業・NPOが提供するプロジェクトへのボランティア参加や寄付、活動のSNSシェアなどアクションを起こすたびに独自のトークンが付与されるという日本初のサービス。トークンの総発行枚数は2030億枚で、1actcoin=1円と定義されているという。』(出所:IDEAS FOR GOOD)

ideasforgood.jp 

actcoinを通じてボランティアやセミナーに参加すると、1時間あたり1,000コイン。プロジェクトをフェイスブックツイッターなどSNS でシェアすると 100 コイン、団体へ寄付すると寄付⾦額の 10%分のコインをもらえる仕組みとなっており、ユーザーは自身のダッシュボードでコインの保有数やこれまでの社会貢献活動履歴を見ることができる。

そして、そのデータは他のユーザーにも公開されており、ユーザーはお互いにその人がどんなプロジェクトにどれだけ参加し、どれだけコインを保有しているのかが一目で分かるようになっている。

当初は獲得したコインは個⼈の社会貢献活動を可視化するためだけに存在しており、購⼊したり換⾦したりすることはできないものの、いずれは蓄積したコインを 1 コインあたり 1 円相当の価値で⾮営利団体へ寄付したり、環境や社会に配慮した商品と交換できる仕組みが用意される予定だという。(出所:IDEAS FOR GOOD)

actcoin.jp

 

  同じくIDEAS FOR GOODの記事にアメリカの小学校にトークンが導入されて事例の紹介があった。 

ideasforgood.jp

 

 トークンエコノミーがソーシャルアクションの世界にも広がりをみせる。こうした形でトークンが利用され、SDGsや地域活動へ参加するハードルを下げ、SDGs活動に参加しようとのモチベーションにつながればと思う。

 

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