『飛び恥』という言葉に注目が集まっている。CO2を多く排出する飛行機に乗らずに環境にやさしいと言われる鉄道などを利用する、そんな動きだ。
今後、航空会社の対応も慌ただしくなっていくのだろうか。
グレタさん、航空会社を動かすという感じもする。
2022年からヨーロッパと日本を結ぶ路線などで使用済みの食用油を原料とするバイオ燃料の利用を拡大するほか、鉄道会社と提携することにより、来年3月からアムステルダムとブリュッセルの間で運航する便数を減らすなど、500キロ以下の短距離路線については鉄道などに置き換えることを検討していると明らかにしました。さらに2040年以降の実用化を目指し、燃費のよい新型の旅客機の開発も進めるとしています。
とNHKは、KLMオランダ航空の動きを伝える。
かつて、東京-大阪間のフライトにシャトル便サービスがあった。低価格と利便性を追い求めた「東海道の交通競争」の始まりかと思われたが、いつしか廃止となった。
不要なサービスは、新たな時代にあって自然に淘汰される。
地球温暖化が危機的な状況にある。現実に起こっていることを目の当たりにして理解する。もとの自然環境を取り戻そうとする新たな時代に突入しているのかもしれない。
『炭素排出ゼロを実現するために、2050年までに50兆ドル(約5400兆円)の投資が必要になるという。』とForbesは伝える。
あまりにも巨額な投資であることに驚く。
モルガン・スタンレーの分析によると、炭素排出を削減しパリ協定で定められた基準を満たすために、世界で毎年、535億炭素トンの二酸化炭素を削減する必要があるという。
気候変動に対する適切な対処を行わず、地球の平均気温が2℃以上、上昇した場合、世界のGDPに与える打撃は、2100年までに10兆ドルから20兆ドルに達するとモルガン・スタンレーは予測した。(出所:Forbes)
温室効果ガスを削減する唯一の解決策は、二酸化炭素の回収及び貯蔵とForbesは指摘する。これら問題を解決できる企業は、この技術開発を進める石油メジャーだという。
現実的にはそうなのかもしれない。しかし、疑問がわく。
今まで、二酸化炭素を大量に排出することに加担した企業が将来にわたっても有望であるということに矛盾を感じる。グリーンウォッシングでないのか。
自然環境を破壊した企業が、その対策で新たな富を築く。その巨額の投資において利益の再分配はないのだろうか。
環境に適合しない種は淘汰されるのが、自然の掟だ。
私たちはこうした現実を受け入れていくことができるのか。私たちのお金の行方を注視しないといけないのかもしれない。
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