Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

フィンランド最年少女性首相にみる理想的な政治家像

 

 フィンランドの最年少女性首相が話題になったかと思うと、エストニアの内相が「レジ係」と中傷し、エストニア大統領が謝罪したことが報じられた。

 連立与党のポピュリズム政党から入閣しているヘルメ氏は15日、地元ラジオでの「レジ係」の発言の際、社会民主党のマリーン氏が「フィンランドを解体するつもりだ」と非難した。(出所:日本経済新聞) 

www.nikkei.com

 

 必ずどこかに、人の上げ足を取ろうとする輩は存在し、こうした偏見や差別はなくならない。

 

 

ニュージーランド アーダーン首相の懐妊と多様性社会

 2年前、2017年に当時最年少女性首相が、ニュージーランドで誕生し、すぐに産休に入るとのニュースを聞いた時にたいへん興味を覚えたことを思い出す。ニュージーランドはなんと寛容な国であろうとその時感じていた。

ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相が妊娠を発表してから一カ月が過ぎた。同首相は6月の出産後、6週間の産休も取るという。多くの要人や国民が、産休を伴う首相の妊娠に祝福を送った。これには、同国人が家族第一主義で、家庭での男女の役割に柔軟な考えを持つという社会的背景がある。アーダーン首相を一個人として見ており、子育てと仕事の両立に挑戦する1人の女性として応援している。(出所:サステナブル・ブランド ジャパン)

www.sustainablebrands.jp

 

 NHKは、9月に来日にしたアーダーン首相とのインタビュー記事で、ニュージーランドを『女性進出 多様性のある社会を実現』と紹介する。

ニュージーランドは女性の政治参加や地位の向上に積極的に取り組んでいて、1893年に世界で初めて女性が国政選挙権を獲得した国としても知られています。1933年に初めて女性議員が誕生して以降、子育てとの両立を目指す議員が増えてきたことから、1990年代には議会の敷地内に保育所が設けられたほか、議場での授乳も可能になりました。現在では赤ちゃんを連れて登院した議員の赤ちゃんを議長みずから議場であやす姿もみられ、政界を中心に子育てしながら働くことへの理解が進んでいます。

去年はアーダーン首相や女性閣僚が相次いで産休を取得し、復職後は仕事と子育てを両立させていて、女性の社会進出をさらに後押しするものと期待されています。一方、ニュージーランドは人口の4分の1以上が海外で生まれている、移民国家としても知られています。(出所:NHK政治マガジン)

www.nhk.or.jp

 

 そのアーダーン首相が、復職後、国連総会に子連れで出席するニュースを見た時、純粋に「素敵だな」と感じてしまった。 

 

 

 世界経済フォーラムが発表した「ジェンダー・ギャップ指数」でニュージーランドは6位で、フィンランドはさらに上位の3位だった。

総合順位の上位5位までは順位の変動はあるが、顔ぶれは前年と同じ。首位は11年連続でアイスランドで、女性の政治参画や男女の育休の普及などが評価されている。アジア太平洋地域ではニュージーランドの6位が最高で、次いでフィリピン(16位)となっている。(出所:日本経済新聞

www.nikkei.com

 

若き女性首相に託された使命

フィンランド大使館は、誕生したマリン首相のことをTwiiterで紹介する。

女性大臣が12人というのは、10年以上前にもあったし、前内閣も11人だったからそんなに驚きではないかも

 何か自然だなと感じてしまう。 

  

 

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  FNN PRIMEは、駐日フィンランド大使館に、マリン氏の経歴や、新内閣の顔ぶれが「驚きではない」理由について尋ねた内容を伝えている。

「若さ」と「女性であること」は珍しくない

このニュースに対するフィンランド国民の受け止め方としては「年齢や性別に関係なく、スキルや才能が重視されて、その立場にふさわしい人がきちんと着任できて力を発揮できる自国のシステムを誇らしく思っている」というところでしょうか。
なので別に「若い女性」だけに限った話ではなく、年齢や性別に関係なく能力を発揮できる社会になっているのがフィンランドです。(出所:FNN PRIME)

 

  記事が紹介しているフィンランド人研修生のことばが印象的であった。

「平等っていうのは、何も男女が半々になることじゃない。平等に機会が与えられる、という意味で、機会均等のもと成長できる能力ある者が出世していく。(連立政権を組む他4政党の党首全員が女性、そのうち3名が30代前半なのを受けて)今回の結果は、実力・才能ある人たちがたまたま彼女たちだった、というだけの話」と言っていたことが、今の状況を上手く表現できているように思います。(出所:FNN PRIME)

www.fnn.jp

 

 

 Newsweekは、マリン首相本人の声を届ける。

自分の年齢やジェンダーについて気にしたことはない。考えているのは、自分が政治家になった理由と、有権者は私たちに何を託したのか、ということだ

 

<現職世界最年少の首相が誕生したのは、寛容だけではないやむにやまれぬ理由がある>

「連立政権への信頼を回復させることが最優先の課題だ」とマリンは言う。マリンの浮沈はそのままフィンランド・リベラルの浮沈だ。(出所:Newsweek

www.newsweekjapan.jp

 

 「年若」だとかでなく、ひとりの政治家としての姿しか見えない。

 理想は誰かの手によってもたらされるものでなく、自ら求め手に入れるしかないのだろうか。今の私には、こうした現実をブログに書きあらわすことしかできていないが。

 

 ジェンダー・ギャップ指数の日本の順位を伝える必要もないが、昨年から順位をさらに落として121位。他国と比べる必要もあるまい。

 フィンランドは3位で、国連が毎年発表している幸福度ランキングでも2年連続世界1位を獲得している。

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フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか

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prtimes.jp

 

 

「参考文書」

doors.nikkei.com

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