Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【地産地消】都市型農業 スーパー店内で育てるハーブやレタス

 

地元産の野菜をみつけると、思わず手をのばしてしまう。新鮮で、安くて、環境にもやさしい。

 

消費者庁も推進する「エシカル消費」。エシカルとは「倫理的」という意味で、「人や社会、環境に配慮した消費行動」のことを「エシカル(倫理的)消費」という。

地産地消の他にも、「フェアトレード」や「オーガニック」、「障がい者支援につながる商品」「伝統工芸」「動物福祉」「リサイクル・アップサイクル」、 エシカル消費に関連する認証ラベル・マークのついた商品を購入することなどを指す。

 

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(画像出所:東京くらしweb

 

 

 

スーパーマーケットが店内で水耕栽培をはじめ、レタスなどの葉物野菜の販売を始めるという。今までは、植物工場で育てられていた野菜が輸送なしで提供されることになる。

 

店産店消 無農薬栽培 

西友の「店内植物工場」は、埼玉県ふじみ野市の上福岡店3階に設置され、地下1階の西野菜売場で販売する。1株137円での販売が始まっている。近隣の西友店舗でも販売予定だという。

  • 店産店消 店舗内の植物工場から収穫したばかりで鮮度の高い商品が売場に並びます。野菜売場に直接持ち込むため、ゼロマイレージを実現します。
  • 味わい 柔らかく、優しい味わい。洗わず、そのまま召し上がれます。
  • 安定供給 天候に影響されず、1年を通じて一定の品質での安定供給が可能です。
  • 安心・安全 水耕栽培による無農薬栽培が可能です。
(出所:西友ニュースリリース

水耕栽培の装置は、プランツラボラトリー製。この装置は、プランツラボラトリーが東京大学との共同研究により開発した植物工場システム「PUTFARM」。

敷地の広さや屋内・屋外を問わず様々な場所に設置できることに加え、従来の植物工場と比べ導入コストは1/2~1/3と大幅な削減できるという。

店舗の余剰スペースの有効活用になり、新たな業態として植物工場を他の店舗に導入できる可能性があるとの考えから、この取り組みが始まったようだ。

 

西友店舗内にレタス栽培の植物工場が登場、鮮度と安心・安全をお届け(プランツラボラトリー)

 

 

 

次世代型地産地消

紀ノ国屋も店内で水耕栽培の野菜の販売を、今年夏から始めるという。ハーブ類やレタス類を中心に品ぞろえを検討しているという。

紀ノ国屋はドイツInFarm製の水耕栽培装置を採用する。ディスプレイを兼ねての設置になるのであろう。野菜の栽培状態が見える新たな体験になるかもしれない。

 

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(画像出所:紀ノ国屋ニュースリリース

 

紀ノ国屋は、店舗に栽培ユニットを設置することで産地からの輸送で生じるCO2や流通過程で生じる劣化等の廃棄ロスの削減を目指すという。

次世代型屋内垂直農法を手掛けるインファームは、都市の食糧自給を促進し、食品の安全性、品質、そして環境負荷を大きく改善することをミッションとしている。

顧客とともに「何をどれくらい育て、いつ収穫するのか」を計画し、すべての農地をクラウド上でつなげた。味や風味、栄養価が最大限引き出されるよう、専属のスタッフたちが、24時間遠隔で管理する(出所:Forbes)

 


Infarm - Pushing the boundaries of agriculture | #wearetheinfarmers

www.infarm.com

 

都市型農業が、広がっていくのであろうか。再生可能エネルギーと組み合わせができれば、さらに環境にやさしくなる。店舗内の空きスペースを活用できることも魅力かもしれない。

 

 

 

都市国家シンガポールの食料自給率は極めて低い。90%以上の食材を輸入に頼っている。食の安全保障から自給率の向上は急務。シンガポール政府は自給率30%の目標を掲げ、都市型農業を支援する。

 

太陽光型植物工場の建設を進める大林組が、シンガポール企業と共同で、シンガポールインドネシアの国境の島ビンタン島に、「ギャラント大林グリーン・アグリテック・パーク」を開設、チェリートマト、ケールなどの栽培を事業化、2021年からシンガポールおよびインドネシアを中心とした東南アジア圏での販売を開始する予定と発表した。

 

 

インドネシアビンタン島で太陽光型植物工場による大規模水耕栽培の実証実験を開始
東南アジア地域での高品位作物の安定大量供給をめざす(大林組)

 

食べ物ものは、やはり地産地消がいいと思う。シンガポールに住んでいた頃、紀ノ国屋シンガポール店でよく買い物していたが、並ぶ野菜はほとんどすべてが輸入ものだった。近隣のマレーシアや中国から輸入されてくるもの、日本産の野菜もあった。時間が掛かれば、それだけ鮮度は落ちるし、見た目からしてみずみずしさがない。

都市型農業にもう少し注目されていいのかもしれない。消費地に近いところで、天候に左右されず、安定的に生産ができるのだから。

エシカル消費はもちろんのこと、気候変動の適応策にもならないだろうか。

 

www.nna.jp

 

 「関連文書」

miraimedia.asahi.com

dsupplying.hatenablog.com

 

 「参考文書」

www.walmartjapanseiyu.com

 

www.e-kinokuniya.com

www.plantslaboratory.com

forbesjapan.com

www.jetro.go.jp

 

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