Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【コロナ禍】パンデミックという恐怖が覆い始めるときだから

  

 WHO(世界保健機関)は3月11日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を「パンデミック」と発表した。世界での感染状況や経済への影響を思うと、少しばかり暗い気持ちになる… 

 

パンデミックとは、法的な意味を持たない、単なる呼称であるとも言えるが、それなりの有用性もある。 (出所:ナショナル ジオグラフィック)

 

natgeo.nikkeibp.co.jp

 

パンデミック」とは、「通常、数多くの人に影響を及ぼす流行」のことをいうとAFP BB NEWSは伝える。パンデミックを「感染爆発」と受け取ると何か恐怖のようなものを感じる。

 

BBCはWHOが「パンデミック」という言葉を使った意味を解説する。

パンデミック」という言葉を使うことで、世界中の国々が、緊急対策を講じて自国のアウトブレイクに対処することの重要性が強調される。新型ウイルスの勢いを食い止め、形成を逆転するには、今や誰もが責任を負っている。(出所:BBC

 

www.bbc.com

 

いつの時代にも「恐怖」は存在し、いつの時代でも人々は「恐怖」を克服してきた。

 

1945年3月10日未明、東京大空襲。米軍のB29が東京を焼き尽くした。 

この東京大空襲では一晩で10万人が犠牲となり、100万人が負傷したとされる。その大半は民間人だ。米軍の爆撃機B29が300機以上飛来し、1500トン分の焼夷(しょうい)弾を投下した結果だった。

焼夷弾で発生した火炎は、約41平方キロを焼き尽くした。これにより100万人が住居を失ったとする推計もある。

死者の数は同年広島と長崎に投下された原子爆弾を上回る。 (出所:CNN)

 

www.cnn.co.jp

 

年老いた母も時々「B29」の話をする。その恐怖が鮮明に心に刻まれているのだろう。

「リヤカーに乗って逃げた」と聞き、「そうだったんだ」とうなずき聞く。

 戦争の悲惨さと歴史を繰り返してはならないことを学ぶ。

 

焼け野原だった東京は世界的な大都市として再興した。75年前、人々は失望を乗り越え、どんな希望を抱いたのだろうか。母の口からはそんな言葉を聞くことはないけれども。


 

 

  2011年3月11日、東日本大震災が発生した。あれからもう9年の歳月が経つことになる。

ニュース各社が復興状況を伝える。ニュースを見ると複雑な気持ちになる。再建される街もあるが、未だ閉ざされた地域も残る。 

自然は過酷だ。瞬時にすべてを奪い去った。その厳しい現実から立ち上がる人たちがいる。ただ畏敬の念をおぼえる。

 

 絶望。何もかもなくなったのに、希望を紡ぎ、復興を期待し歩みを始める。そうした人々の中に、持続可能な漁業の実現を目指す漁師もいる。苦難に耐え、現実を少しずつ取り戻していく。

 

forbesjapan.com

 

 2020年3月12日 コロナショック、世界各地で株価が下がった。

「新型ウイルスのパンデミック宣言で景気の先行きが懸念されるところに、欧州から米国への渡航制限でヒト人やモノの動きが抑制されれば、世界経済の停滞を招く恐れがある」

ブルームバーグは指摘する。

 

www.bloomberg.co.jp

 

コロナ禍パンデミックという言葉が恐怖心を抱かせ、株価下落が先行き不安を煽る。

 

米アップルのアイフォンを組み立てる鴻海精密の創業者であるテリー・ゴウ氏は、新型コロナウイルスの感染拡大のため、長期にわたり操業が停止していた中国工場での生産再開後の進捗状況は予想を上回っているとロイターが伝える。

 

複数ある中国工場の操業再開の進み具合は「われわれの予想と想像を上回った」と指摘。同国やベトナムの工場への部品供給は正常に戻った。

鴻海は先週、売上高が第1・四半期に15%減少すると予想しながらも、その後は中国で生産が通常の状態に戻り、業績も回復するとの見通しを示した。 (出所:ロイター)

 

jp.reuters.com

 

「夜明けの時にしても、東側の窓からだけ、光が射してくるのではない。

東の空に太陽が昇るのが、どんなに遅々としていても、西の空を見るがいい。

天地はもう明るくなっているのだ」

・・・苦闘(努力)を無駄と読んではならぬ。事態は苦労に見合って進展しており、その証拠に西の空には、その兆候が出ている。 (出所:中坊公平の闘い)

  

 “The rule of the game is: never give up.”

Let hope be the antidote to fear.

 と、WHOは言う。

 

人類がパンデミックを制御できたためしはない。ゲブレイエスス事務局長は今回の会見でそう認めたが、その一方で、中国や韓国は新たな感染を急速に減らしており、感染が及んだ国々に拡大を抑えるよう強く求めた

「大きな声で、はっきりと、そして何度もは言えないが、すべての国がこのパンデミックを抑えられる可能性はまだある」

(出所:ナショナル ジオグラフィック)

 

 

 

 「気候変動と闘うのはウイルスではない」

「排出量が数か月減少したという事実を過大評価してはならない。気候変動と闘うのはウイルスではない」と語る 国連のアントニオ・グテーレス事務総長の言葉を伝える。

 

新型コロナウイルスによって発生した世界的緊急事態は、まるで実験を行ったかのように図らずも温暖化を加速させる因果関係を浮き彫りにした。

 フィンランドの研究機関「センター・フォー・リサーチ・オン・エナジー・アンド・クリーンエア(CREA)」によると、中国の二酸化炭素(CO2)排出量は3月1日までの4週間で2億トン減少し、前年同期比25%減となった。この減少量はアルゼンチンやエジプト、ベトナムなどの年間CO2排出量に匹敵する。 (出所:AFP BB News)

 

www.afpbb.com

 

パンドラの箱」を開けたかのように多くの災禍が降りかかる。コロナ禍を乗り越えた先に、気候変動への不安という困難が待ち受けているのかもしれない。

 

「ゼウスがすべての悪と災いを封じこめて、人間界に行くパンドラに持たせた箱。パンドラが好奇心から開けたため、人類は不幸にみまわれるようになり、希望だけが箱の底に残った」という寓話が「パンドラの箱」のこと。

 

数多くの災厄が出てきたが、最後に希望が出て来たので人間は絶望しないで生きる事が出来るとされている。特にバブリオスの物語は、「実際の幸福は逃げ去ったが、いつかは幸福が手に入るという希望が残っている」と解釈することができる。(出所:Wikipedia

 

希望を抱き、期待をもって行動すれば、再興することを歴史は証明している。

  

「参考文書」

www.afpbb.com

 

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