Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

こんな時、独メルケル首相のメッセージをどう受け取るべきであろうか

 

 「世界が地球が病んでいる」と感じる今日この頃。三現主義の信奉者とすれば、世界の現場で、現実をみたいところであるが、なかなかそうできない。

 現実を伝えてくれる通信社の報道であったり、SNSでの投稿が頼りになる。そこにある現実の風景であったり、人々の心情が伝わってくる。

政治判断の是非を伝える報道機関やメディアのニュース記事はどこかに記者の個人見解が付されるから、リーダーたちが会見で語ったテキスト文全文を読んでから、ニュースを記事を読むようにしている。

状況が状況であるだけに政治批判も増える。それはそれでまた現実であろうけど。

そうした影響もあってのことだろうけど、ニュースネタや写真を配信するロイターなど通信社の英文記事を読むようになってしまった。

 

アメリニューオリンズの勤務医師の日常をロイターが伝える。ニューオリンズの病院の現実を切り取り、事実として伝える。増加する患者、そして、苦渋の選択。切り取られた現実を突きつけられると考え込んでしまう。

「私は家に帰ります–そして私は恐怖です」とクレイエフスキーは言いました。「私は子供の近くにいるときはいつでもN95人工呼吸器レベルのフェイスマスクを着用していますが、それは完全に除染した後です。」(出所:ロイター 英語原文をグーグルで翻訳) 

www.reuters.com

 

 

 昨夜、小池都知事が記者会見したようだ。まだ、東京都の公式ページにはテキスト全文の掲載はない。読売新聞がその会見の状況を伝える。

 

www.yomiuri.co.jp

 

「夜の街」でクラスターが発生しているとのうわさがあったようだ。知事の記者会見の前に、SankeiBizが報じていた。

 

www.sankeibiz.jp

 

 こうした事実があることも現実なのであろう。

 

「The U.S. weighs the grim math of death vs. the economy(米国は死と経済の厳しい数学を比較検討している)」という記事をロイターが投稿した。

 淡々と事実と心情を書いた記事だ。政治家の言葉、経済学者の意見、経済的な影響を受けている人の声。どの現実を切り出し、つなげ、事実として記事にするかは記事筆者の考えであろう。

しかし、記事タイトルの表現が露骨だ。この記事の最後は、UCLAの教授のことばで締めくくっている。

「Americans would lock themselves down, afraid to go out to shop and work given the illness and death around them,” Atkeson wrote. 

(「アメリカ人は、周りの病気と死を考えて、買い物に出かけて仕事をするのを恐れて、身を閉じ込めます」グーグルで翻訳)

 

www.reuters.com

 

 

 ドイツ メルケル首相が、3月18日に発した「国民へのメッセージ」が話題のようである。ドイツ政府の公式ページに英文のテキストが掲載されている。

 「An address to the nation by Federal Chancellor Merkel」

現在、コロナウイルスは我が国の日常生活を劇的に変化させています。私たちの正常性、公共生活、社会的一体性の考え方-これらすべてがかつてないほど試されています。

何百万もの人々は仕事に行くことができず、あなたの子供は学校や幼稚園に行くことができず、劇場や映画館やお店は閉鎖されています。もちろん、私たち一人一人は、このような状況、これからの日々について多くの質問や懸念を抱いています

本日は、このような型破りな方法でお話しします。

・・・

私たちは民主主義です。私たちは何かをせざるを得ないからではなく、知識を共有して積極的な参加を奨励するために繁栄します。これは歴史的な仕事であり、一緒に直面して初めて習得することができます。

この危機を乗り越えることは間違いありません

しかし、それは何人の犠牲者を主張するでしょうか?

私たちは何人の愛する人を失うでしょうか

答えは、かなりの程度まで、私たちの手にあります。今、私たちは一丸となって決断を下すことができます。私たちはこれらの現在の制限を受け入れ、お互いをサポートすることができます。

状況は深刻で、結果は不確実です

私たちが成功するかどうかは、私たち一人ひとりがルールを順守する方法に大きく依存します。

これは私たちがこれまで経験したことがないものですが、私たちは心温かく合理的に行動できることを示し、それによって命を救う必要があります。例外なく、それを行うのは私たち一人ひとりの責任です

あなた自身とあなたの愛する人を大切にしてください

ありがとうございました。 

(出所:ドイツ連邦政府ホームページ グーグルで翻訳)

 

www.bundesregierung.de

 

 ドイツの首相メルケル氏は、東西ドイツを統一に導いたコール首相に見いだされ、政治家になったといわれる。旧東ドイツ出身であることも彼女の政治信条に強く影響しているのであろうか、分断を嫌い連帯の重要性を説いているように感じてしまう。

 恩人コール元首相が亡くなられたときに、「コール氏は私の生きる道を決定的に変えた」と感謝を繰り返したそうだ。

 

Bundeskanzlerinの声明

(写真出所:ドイツ政府ホームページ)

 

 SankeiBizが報じた法政大学の萩谷順名誉教授(現代政治)の言葉が気になった。

感染症の防疫には感染者の行動経路のトレース(追跡)が不可欠だ。今の日本の法体系では、強制力をもって行うことができず、行政関係者にとって大きな障害になっている。政治のリーダーが感染拡大の瀬戸際にあることを上手に伝え、国民の調査への理解を得る必要がある

(出所:SankeiBiz

 

ご都合主義的に法解釈してきたのに、ここに来て、法を盾に、「あれもできない」、「これもできない」というのが現実であれば、悲しいかなと感じてしまった。

 

 

「参考文書」

webronza.asahi.com

business.nikkei.com