Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

バイデン氏勝利宣言 米国初の女性副大統領誕生へ 再び「可能性のある国」へ

 

 米大統領選がようやく決着した。バイデン前副大統領が、ラストベルトの一角ペンシルベニア州を制し、勝利宣言したという。よかったと素直に思った。

 「この厳しい悪夢の時代に今ここで終わりを告げよう」とバイデン氏は勝利宣言の中で述べる。早速、勝利宣言の全文を読んでみることにした(日本文のみ)。トランプ時代に進んだ「分断」によって傷ついた社会を修復しようとの強い意志が読み取れる。等閑にされ、世界最悪になったコロナに対峙していく姿勢を鮮明にした。場合によっては今度は経済よりコロナ対策が優先されるようになるのかもしれない。そして、宣言の最後に、子どもの頃に祖父や祖母に言われた言葉で締めくくった。「ジョー、信念を貫け」。「ジョー、信念を広めよ」。信念を貫く大統領になるのだろうか。

私は驚きを隠せない。今晩、我々はこの国、町、あらゆる場所に、世界に広がる、ほとばしる希望の喜びを目にしている。明日への新たな信念と、より良き日を迎える希望だ。あなたが私に与えてくれた信頼自信謙虚に受け止める。

分断させようとするのではなく、結束させる大統領になることを誓う。 (出所:日本経済新聞

 

 

 「私たちは国民のための政権だ。米国の魂を立て直す。米国の屋台骨を建て直し、中間層を再構築し、米国を世界から再び尊敬される国にする」とバイデン氏は続けた。やはり行き過ぎた政権の次には、「国民のための政権」というところに帰着するのだろうか。

 そして、自分の家族を紹介し、副大統領となるカマラ・ハリス氏を紹介し、一緒に働けることは光栄なことだという。

「彼女は女性かつ黒人で南アジアの祖先を持つ移民2世で初めて米国の国政選挙で選ばれた人物だ。何年も懸命に戦ってきた人がいるなか、ずっと先延ばしになっていた。だが米国は再び、道徳の弧を正義の方向へと向けた」とバイデン氏は語る。

 トランプ米大統領に投票した人々は今夜、落胆しているだろう....

暴言をやめて冷静になり、もう一度向き合い、双方の主張に耳を傾けるべきだ。前に進むために、互いを敵とみなすのはやめなければいけない。私たちは敵ではない。私たちは米国人だ。 (出所:日本経済新聞

www.nikkei.com

 

 「今や選挙戦は終わった」、バイデン氏はそういう。そして、「私たちの仕事は新型コロナを制御することから始まる」といい、「ウイルスを制御下に置くまでは、経済を修復し、活力を取り戻すことはできない」。「孫をこの手に抱いたり、誕生日や結婚式、卒業、あらゆる人生で最も貴重な瞬間を味わうことはできない」とコロナと戦うという。

人々の意志は何か。私たちの使命は何か。私は、米国民が私たちに、品位と公正の力を導くことを求めたと信じている。私たちの時代の大きな戦いのなかで、科学と希望の力を導くことを求めた。ウイルスを制御し、繁栄を築き、あなたたちの家族の健康を守るために戦う。(出所:日本経済新聞

 

 そして、さらに「この国の人種的平等を達成し、構造的な人種差別を根絶するために戦う。環境を守るために戦う。品位を回復し、民主主義を守り、この国のすべての人に公正な機会を与えるために戦う」と力強く戦っていく姿勢を示した。

 

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  バイデン氏の圧倒的な勝利とはならなかった。日本経済新聞によれば、バイデン氏の得票数は7400万票台に達し、08年大統領選のオバマ前大統領(6949万票)を超えて史上最多を更新している。一方、トランプ氏も7000万票を超えて前回を上回る票を集めたという。これまでの経済の実績やその他の政策でも評価があったのだろうか。前途多難なのかもしれない。 

 

 

 バイデン氏が当選確実になったことで、米国で初めての女性副大統領が誕生することになる。

 カマラ・ハリス氏、「障壁を打ち破った。私は女性として初めての副大統領だが、最後ではないだろう」と述べたという。

何世代にもわたる黒人女性に、思いをはせる。

この国の歴史を通じ、アジア人や白人、ラテンアメリカ人、そしてネーティブアメリカンの女性が、きょうこの瞬間への道を切り開いた。

平等と自由、正義のために戦い、犠牲を払ってきた黒人女性はあまりにも過小評価されてきた。

だが、それと同時に自分たちが民主主義のバックボーンであることも証明してきた。 (出所:日本経済新聞

 

「私は女性として初めての副大統領だが、最後にはならないだろう。今夜、これを見ている全ての小さな女の子たちが、「Possibility」可能性のある国であることを知ったからだ」

 この言葉に心をうたれる。

 そして、「パンデミックに打ち勝ち、経済を再建し、社会における人種差別を根絶し、気候変動と戦う大変な仕事だ。今後の道のりは容易ではない。しかし、米国は準備ができている。私とジョーも同じだ」と述べたそうだ。 

www.nikkei.com

 

 良くも悪くも米国の影響力は大きいのが紛れもない事実だろう。それが回りまわって社会の雰囲気を作ったりもするのだろう。

 この先何が起こるかは予断を許さない状況のかもしれないが、少しばかり希望みたいなものを感じている。