Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

ジェンダー平等 少しばかりの変化と大きな期待

 

 世界銀行が、経済的な権利を巡る男女格差を調査した年次報告書を公表したそうだ。共同通信によれば、日本は昨年と得点は変わらなかったが、順位は190カ国・地域のうち80位タイに低下したという。

 他国が改善する一方で、根深い差別解消に向けた取り組みが進んでいないことが浮き彫りになったと指摘する。

this.kiji.is

 報告書は女性が置かれた不平等の実態を調査し、各国の政策決定に生かしてもらう狙いから例年実施しているそうだ。

 1位はデンマークスウェーデン、カナダ、フランスなど。米国は34位、中国は115位。

 

 

 そんな中、DeNA南場智子会長が、経団連の副会長に就任されるという。

 JIJI.COMによれば、女性の副会長は初めてで、人材の多様性を推進する姿勢をアピールするという。

www.jiji.com

 「森騒動」の影響があったのだろうか。

 経団連は、2030年までに企業の女性役員比率を30%以上にする目標を掲げてきたという。南場氏の起用で自らの役員人事でも多様化を進めるとJIJI.COMは指摘する。

 その経団連には副会長が18人いるという。それなのに、過去、女性副会長がゼロであったとは少々驚きでもある。多様性ある社会に向けて、期待してみたい。

 

 

 

  五輪組織委員会では、「ジェンダー平等推進チーム」が立ち上がり、そのヘッドに小谷実可子スポーツディレクターが就任、男女平等などを推進するという。 

www.bloomberg.co.jp

 

 その小谷氏は、読売新聞とのインタビューで東京パラリンピックについて次のように話される。

「東京2020大会が、障害のある方々との垣根をなくす、大きなきっかけになってほしい。オリパラ開催はゴールではない。何十年か先、その都市が、国が、どう変わったかが重要。東京大会は、理想の社会に向けた一つの通過点であってほしい」  (出所:読売新聞)

www.yomiuri.co.jp

 

 多様性ある社会へ期待が膨らむ一方で、政治の世界では山田内閣広報官の行動が問題視され、丸川珠代男女共同参画担当相の「信念」の問題が取り沙汰される。

www.asahi.com

 

  

 南場氏が会長を務めるDeNAでも、社長交代の人事異動があったという。南場氏自身は代表権をもつ会長職を継続するが、執行役からは退くという。

森喜朗氏の“女性蔑視”発言が問題視される中、財界の女性登用も急務。本人も意欲を見せ始めたといいます」と経団連関係者の声を文春オンラインが紹介する。

bunshun.jp

 その南場氏が、「人生は、プロセスこそがバリューです」と語られていたことを思い出す。

私の20代のころは肩に力が入りすぎていたし、自分のことだけを考えてがむしゃらに働いていました。いまのUNDER 30の人たちには、自分以外の人たちも巻き込んで、目標と工夫の1000本ノックを続けてほしいなと思います。

加えて、ゼロベースで考える大切さを強調したいですね。これまでの日本の教育制度では、一つの正しい答えを当てはめることがよしとされてきました。ですが、客観的な正解を導き出すという点では、もはや人間がコンピューターに勝つことは難しい時代となってきています。日本の若者がこれから考えるべきことは、既に世の中にある常識を疑い、「当たり前」という呪縛から解き放たれて、新しい答えを見出していくことだと思います。 (出所:Forbes) 

forbesjapan.com

  
 ひとつの問題がきっかけで変化が起きたり、議論が深まったりする。

 男女格差の世界ランキングの評価が絶対なものとは言わないが、来年の評価が少しでも改善されていくことにつながっていけばいいのかもしれない。

 

 

 

 ふとニュージーランドのアーダーン首相のことを思い出す。首相になった早々に産休を取り、復職後には、子連れで国連総会に出席する姿を見た時、純粋に「素敵だな」と感じた。 

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 いつしかこの国もそんな風になればと思ったのかもしれない。

dsupplying.hatenablog.com

 

 歴史的にみても、女性政治家たちが時代を動かしてきたと思ってもいるのかもしれない。

「鉄の女」といわれたマーガレット・サッチャー英元首相、彼女の存在なくして、東西冷戦の終結はなかったのだろう。

dsupplying.hatenablog.com

 

 10年以上前テレビでみた エレン・ジョンソン・サーリーフ、選挙で選出されたアフリカ初の女性大統領。

  リベリアの女性たちの平和への悲痛なまでの願いと行動は、非暴力の抵抗が実現可能なものであることを証明してみせ、2011年、エレン・サーリーフ大統領とリーマ・ボウイーがノーベル平和賞を受賞。 (出所:NHK) 

www6.nhk.or.jp

 女性が国のリーダーになることを期待しているのかもしれない。  

dsupplying.hatenablog.com

 

そのための一歩が「ジェンダー平等」でもあるのだろう。