静岡県から関東地方南部で停滞する梅雨前線が活発化、大雨が続いています。
近年多発するようになった大雨災害を目の当たりにして、この季節の大雨情報がものすごく気になるようになります。
雨雲情報を見ていると、線状降水帯が出現するのではないかと心配します。
北米を襲う熱波
米ニューヨーク市を猛暑が襲い、全世帯と事業者を対象に節電を促す緊急アラートが出たといいます。電子レンジなどの家電やエアコンの使用を控えるよう呼び掛けたそうです。
ブルームバーグによると、セントラルパークの気温は華氏98度(摂氏37度)を観測し、2013年以来の暑さとなったといいます。
記録的な熱波が北米を襲っています。
カナダ リットンという小さな町では、観測史上最高となる49.4℃を記録したそうです。
その小さな町を山火事が襲い、町の9割が焼失したといいます。
地元議員によると町の9割が焼失した。 pic.twitter.com/HelI8mWZNi
— ロイター (@ReutersJapan) 2021年7月2日
米国立気象局(NWS)によれば、ポートランドの気温は28日に華氏116度(摂氏47度)と3日連続で過去最高を更新し、シアトルでも観測史上最高の108度を記録。 (出所:ブルームバーグ)
米北西部の各地で、高速道路の破損や公共交通機関の混乱が生じ、計画停電を余儀なくされる電力事業者も出ているとブルームバーグが報じています。
気温上昇を背景に、天然ガス先物相場は約3年ぶりの長期上昇局面に向かっており、電力料金が上昇。東部の州でさえ電力不足に陥る恐れが浮上していると、ブルームバーグはいいます。
ヒートドーム現象
BBCは、熱波の原因を上空の高気圧が熱い空気を閉じ込める「ヒートドーム」現象が起きたためと解説しています。
「ヒートドーム」現象では、停滞する高気圧が、加熱中の鍋の「ふた」のように機能する。BBCのニック・ミラー気象予報士によると、「ヒートドーム」は厳密には気象用語ではないものの、広範囲の高気圧が晴天と高気温をもたらす。高気圧が長期間続けば続くほど、熱波も続き、気温は日に日に上昇を続けるという。
北米大陸に現在かかる高圧帯は米カリフォルニア州からカナダの北極圏、内陸のアイダホ州まで、広大な範囲を覆っている。 (出所:BBC)
気候変動の影響なのでしょうか。
「気候変動が異常気象の頻発につながると専門家の間で言われているが、個別の気象事案を気候変動と結びつけるのは容易ではない」とBBCは指摘します、が.......
ユーグレナの国産バイオジェットがまた空を飛ぶ
ユーグレナ社が6月29日、Japan Biz Aviation(JBA)が運航管理を行なうプライベートジェット機「ホンダジェット エリート(HondaJet Elite)」に、バイオ燃料「サステオ」を使用し、鹿児島空港から羽田空港まで約90分間飛行したと発表しました。
今回のフライトには800リットルの燃料が使用され、1970.4kg、約2tの二酸化炭素を排出するといいます。
バイオ燃料も通常のジェット燃料と同じように二酸化炭素を排出します。が、その原料であるミドリムシも廃食油の原料も植物で、その成長過程では光合成によって二酸化炭素を吸収します。このため、燃料を使用して排出する二酸化炭素はオフセットされ、カーボンニュートラルの実現に貢献するといわれます。
「日本の空をグリーンにするこの取り組みに一生懸命取り組んでまいります。この『サステオ』、サステナブルなオイルの生産量も順次拡大をして、みなさまに(バイオ燃料を)当たり前のように使っていただける、そういう時代を2050年までに必ず実現いたします。」と、ユーグレナ社長の出雲氏が、会見の中で述べたといいます。
ミドリムシは自然の中に存在します。そのミドリムシを大量培養し、その光合成によって二酸化炭素を吸収、ミドリムシ自体は食物関係やジェット燃料などに活用していく、そんなビジネスモデルに可能性を感じます。ただその実用化にはもう少し時間がかかりそうです。
気候変動に対する即効性のある対策はないのでしょうか。毎年やって来るであろう猛暑を耐え忍ぶしかないのでしょうか。今年の夏、電力不足にならないことを願うばかり。