Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

【変わり始める太陽光発電の風景】新電力が始めるソーラーシェアリング、ソーラーカーポート

 

 鹿児島県と宮崎県、熊本県に「大雨特別警報」が発令されたといいます。またも大雨になっています。被害が拡大しないことを心から祈るばかりです。

weathernews.jp

 気象庁が今朝、臨時の記者会見を開き、担当官が「これまでに経験したことのないような大雨となっています......」と話されていました。こうしたたとえはどうなのだろうかと感じます。

 ここ数年で、嫌なになるほどに大雨被害を見てきています。梅雨末期の大雨が常態化しているように思います。表現を変えてもいいのではないでしょうか。

 

 

 静岡県伊東市で、メガソーラーの建設計画が「公共性ない」として不許可になったと毎日新聞が報道しています。

mainichi.jp

 このメガソーラーは訴訟にまで発展、高裁判断を受け、改めて不許可としたといいます。

 毎日新聞によると、小野達也市長は、隣の熱海市で土石流の大きな被害が出たことも踏まえ、「山の上の事業について新たな規制が必要だ。国にもっと厳しい規制をかけてほしい」と述べたといいます。

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(写真:みんな電力)

 その一方で、新電力のみんな電力が再エネ発電事業に参入、岡山県で自社ソーラーシェアリング発電所「原木シイタケ太陽光発電所」を稼働させたと発表しました。

太陽光パネルの下では、シイタケ菌を打ち込んだ自然木で「原木シイタケ」を栽培します。

原木シイタケは人工栽培による菌床シイタケと異なり、収穫量こそ少ないものの、農薬や肥料は使用しておらず、肉厚で豊かな風味が特徴です。

暗くて湿気のある環境で育つため、遮光率90%でも栽培ができ、ソーラーシェアリングに適した農作物といえます。 (出所:みんな電力)

minden.co.jp

 みんな電力は、農地や作物はそのままで、発電設備を設置でき、遮光ネットやパネルの角度で作物への光量を適切化できるなど、農家がソーラーシェアリングに挑戦しやすいシステムになっているとし、全国へソーラーシェアリングを普及拡大につなげていきたいといいます。

 

 

 中部電力は新電力のLooopと協業し7月15日から、法人向けサービスとし、大規模駐車場を対象としたカーポート一体型の太陽光発電設備(ソーラーカーポート)の自家消費サービスの提供を始めると発表しました。

miraiz.chuden.co.jp

 中部電力によると、工場や店舗などの駐車場に、ソーラーカーポートを架台も含めて初期負担ゼロで設置するサービスだといいます。駐車スペースはそのままに太陽光発電所を設置することができるようです。保守・メンテナンスは中部電力側が行い、顧客側は、使用電力量などに応じサービス利用料金を支払うといいます。

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(写真:中部電力

 街中や郊外にもまだまだ無理なく太陽光を設置することができるスペースがあることを思い起こしてくれます。ビルや住宅の壁面なども設置できるはずです。

 太陽電池が進化すれば、さらにその制約がなくなっていくのかもしれません。

 

dsupplying.hatenablog.com

 

 気候危機への適応としての太陽光発電の設置規制、気候危機緩和のための太陽光発電の設置加速推進、その使い分けを明文化しなければならないのかもしれません。

 太陽光発電が自然破壊を引き起こすことはもっての外です。それに加え、設置された太陽光発電が災害発生時に凶暴な武器にならないようにすることも求められているはずです。

 企業のモラル向上が求められています。