Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

振り返れば今年もコロナに振り回された1年、気になったこと、心配になること

 欧米に比して桁違いですが、またコロナが拡大し始めたようです。そうはいえども年末です。昨年とは様変わりしているようで、百貨店などには大勢の人出が戻り、「リベンジ消費」で活気が戻りつつあるといわれます。

 一方で、中流崩壊などの言葉も聞くようになり、格差が拡大しているといいます。新しい資本主義を掲げる政府が、2022年度税制改革で「財務債務調書制度」の対象者を見直すそうです。所得がゼロであっても総資産が10億円以上あれば、保有資産状況を税務署に報告するよう義務付けるといいます。背景には、富裕層の税逃れが巧妙化していることがあるそうです。金融資産が1億円以上の富裕層は2005年に比べ1.5倍超で拡大したといいます。節税と税逃れは違うはずです。モラルが問われる時代にそぐわない行為ではないでしょうか。

 

 

禍を福となす人たち

 コロナ禍の影響を受けた産業の中から、新規事業に活路を求める企業もあるといいます。結婚式場も影響を産業のひとつで、2020年度の市場規模は7割縮小し、1兆円規模で需要が消失したといわれます。

 名古屋の結婚式場運営会社は、自社のパティシエが開発したフランス菓子の販売を始め、知り合いの店の軒先から始まったその販売は、専門店の開業になり、東京に進出するところまで成長したといいます。落ち込んだ売上をカバーするまでにはなっていないといいますが、できた実績が次のチャンレンジを生むことになるのかもしれません。

 京都の結婚式場は花屋経営を始めたという。ハネムーン需要がなくなり、旅行代理業から撤退し、その跡地を活用したそうだ。この他にもレストランにも進出したという。このコロナ禍にあってたくましいことだ。従業員が培ってきた接遇の能力を活かせた結果なのかもしれない。

 

 

蔓延るようになった不正

 旅行大手のHISの子会社などによる「GoToトラベル」を巡る不正が明るみになりました。苦しい状況は理解しますが、なぜ不正に手を出すことになったのでしょうか。そこに費やす時間を新しいことをはじめるために使っていれば、社会的な信用を失うこともないでしょう。不正にかかわった企業は「GoToトラベル」が再開になっても、事業参加できないといいます。

 このコロナ禍で多くの不正が目に付くようになりました。苦しいことだけが理由なのでしょうか。モラルが低下、良心を失いかけてはいないかと心配になります。

 そればかりでなく、気候変動の問題、経済活動再開後のエネルギー高騰や物価高、民主主義の衰退と地政学リスクの高まりなど難しい問題も顕在化してきています。対立が激化していかないかと心配になります。どちら一方に組することなく、道理に基づいて行動することが求められてはいないでしょうか。

 2021年を振り返れば、そんなことを感じます。報道機関から今年2021年の10大ニュースの流れています。コロナに振り回された1年だったのでしょうか。来年はほんとうに良い年になることを願わずにはいられません。