Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

それでも下落する株価、環境を希求するだけ十分なのだろうか

 

 悪いことは重なるとはいいますが、よくもまあこれほどに色々なことが起きるものだと感じる今日この頃です。

 良いのか悪いのかよくわかりませんが、米国FRBが3月の利上げを示唆し、インフレを抑制する方向を鮮明にしたといいます。

米FRBが3月利上げ示唆、インフレ抑制へパウエル氏引き締め姿勢鮮明 | ロイター

 ロイターによれば、インフレ率が高止まりし、悪化する兆しがある中、今年は金融引き締めを着実に進め、新型コロナパンデミックで進めた緩和政策から脱却する姿勢を強調したそうです。

 

 

 オミクロン株による新規感染者数が過去最高水準に達しているにもかかわらず、FRBは米国の雇用の伸びは「堅調」と指摘したそうです。

インフレ緩和時期に関する評価は示されなかったが、世界のサプライチェーンの改善に伴い物価上昇ペースの鈍化が引き続き想定されるとした。(出所:ロイター)

 米国のインフレが収束し、日本にも飛び火し物価が落ち着つくことはあるのでしょうか。一方、株価は下落トレンドを強めているようです。次の悪影響を生む誘因にならなければいいのですが。すべてがうまくいくということは、なかなかありえないということなのかもしれません。

 デジタル化に生産性向上、脱炭素、これらが次なる成長の糧といわれています。お題目の通り、こうしたことがきっかけとなり、景気が回復して欲しいものです。

日ハム「シャウエッセン」の包装が刷新

 話は変わりますが、日本ハムが人気のウインナー「シャウエッセン」の包装を巾着タイプから新包装『エコ・ピロタイプ』に変更し、2022年2月1日から販売するといいます。

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(写真:日本ハム

包装資材重量 28%削減、年間CO2排出量約4,000トン削減 シャウエッセン 新包装形態『エコ・ピロタイプ』2月1日 新発売 | 日本ハム

 この変更により、包装材重量が28%削減でき、年間CO2排出量は約4,000トンの削減につながるそうです。

 

 

 ずいぶんムダな過剰包装をしていたものです。包装資材が30%近くも削減できるのですから、そのうち数%でも消費者に還元されても良さそうな気がします。それともこの分が原資となって賃上げに向かうのでしょうか。

 実はエコはコスト削減につながると、みなが目に見える形で理解できるようになれば、その進行も早まるのではないでしょうか。価格高騰の折、みなが歓迎するはずです。

ゴールドウインが新たな植物由来の繊維を開発

 ゴールドウインが、植物由来でなおかつ生分解性をもつポリ乳酸繊維「PlaX Fiber(プラックスファイバー)」を使用した製品の開発を推進するそうです。

 京都のスタートアップ「Bioworks」が開発した繊維を使用し製品開発を進め、これに加え、協業によりアウトドア・スポーツ用途などに活用できる長繊維の開発を進めるといいます。人気の「THE NORTH FACEザ・ノース・フェイス)」などで製品化し、2023年の販売を目指すそうです。

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(資料:ゴールドウイン

「PlaX Fiber」はポリ乳酸にBioworksが独自開発した改質剤を加えることによって品質と機能、染色性を改善した繊維です。

原料のポリ乳酸は、サトウキビやトウモロコシを原料にした石油等を使わない植物由来の素材で、燃やしても大気中のCO2を増やさない、カーボンニュートラルに貢献できる素材です

そして、使用後には一定の環境で水と二酸化炭素に分解することができる生分解性の性質を有しています。また、素材自体が弱酸性で肌に優しく、速乾性、抗菌・消臭などの機能性も備えています。(出所:ゴールドウイン

 

 

「石油等を使わない植物由来の素材で、燃やしても大気中のCO2を増やさない」......

きれいな謳い文句のように聞こえてしまいます。

 それよりは、原料にサトウキビやトウモロコシなどの可食物を使っても、食糧生産には影響しない供給網サプライチェーンを保証すべきではないかと感じてしまいます。食品が高騰しています。その遠因には家畜の飼料であったり、こうしたバイオテックとの取り合いもあるといわれています。

 環境によいだけでは、もう済まされなくなっていないでしょうか。

 まずは、「悪いインフレ」に陥らないよう、バリューチェーン全体を健全化させるべきと思われます。悪い影響を生み出さないような配慮がないと、いつまでもこの状態が続くことにならないでしょうか。それでは持続可能な社会から遠ざかるばかりです。