楽天ポイントの改悪がニュースになって流れ、楽天グループが3年連続の赤字と聞けば、何となくしかたがないことなのかと感じてしまう。携帯電話事業での通信網整備のための投資などが負担となり、赤字幅は前期から拡大して過去最大となったそうだ。
楽天トラベル社員も携帯基地局整備に投入…楽天、大赤字を楽天ポイント改悪で補填
「携帯事業の赤字が重荷となっている楽天は、「楽天経済圏」を支える楽天ポイントで「改悪」が目立ち、ユーザーから批判が殺到している」と、Business Journalは指摘する。
三木谷氏は決算会見で、これまでの楽天証券でのポイントシステムの変更について「少し寛容すぎた」と話し、「利益に貢献しない顧客もいる」として分析を進めた結果、通年で70~80億円に上るポイントのコストの見直しを図ったと説明した。(出所:Business Journal)
振り返れば、ファミマがTポイントばかりでなく、他のポイントも利用可能にし、ソフトバンクも4月にはTポイントから離脱するというのだから、何も楽天ポイントばかりが改悪ということでもないのだろう。
ソフトバンク・ヤフー離脱の衝撃 Tポイントは生き残れるか :日経ビジネス電子版
日経ビジネスによれば、これまでのポイントサービスは加盟店間の相互送客というビジネスだったというが、最近においては、多様なサービスで顧客を囲い込む経済圏競争へと一変しているという。そして、その要をなしているのが携帯電話キャリアだという。
経済圏とのつながりを持たないTポイントが、共通ポイントの先駆けとして培ってきたマーケティングの知見で生き残れるのか、正念場を迎えていると記事は指摘する。
少子高齢化でマーケットが小さくなっていくことを思えば、早めに経済圏を確立しておこうとしているのだろうか。一方で、こうした動きから離脱する店舗が少しずつ増えているようだ。この先、ポイントサービスに何か変化が起きたりすることはあるのだろうか。
「参考文書」