Up Cycle Circular’s diary

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【気候変動対策とロシア】ロシア産天然ガス抜きで脱炭素は進んでいくのだろうか

 

 ヨーロッパ、元々国同士で対立し、歴史上、戦争が多い地域とされる。2度の大戦を起こし、「二度と戦争を起こさない」という強い決意のもと、欧州の統合を進めてきた。しかし、その高い理念もまだ欧州全域には行き届ていない。欧州の東の片隅で、また戦争が起きている。愚かにも同じ過ちを繰り返しているように見えてしまう。

 平和を願いたいが、そうあることの方が稀で、人は争わずにいられないのだろうか。

 

 

脱ロシア

 石油大手の英BPが、ロシア国内での合弁事業全てを解消し、ロシアから事実上撤退するという。

英BP、ロシア撤退: 日本経済新聞

 また、北欧ノルウェーの石油最大手エクイノールも、ロシアの合弁事業からの撤退に着手すると発表したそうだ。他の化石燃料においても、脱ロシアは進むのだろうか。

欧州の脱炭素の行方

 EUは、天然ガス原発をクリーンエネルギーの扱いとし、「再生可能エネルギーが大半となる将来への移行を促進する手段」と認定する方向に動いている。ロシアに対する懸念はあったのかもしれないが、まさか今回のようなウクライナ危機が起こることは想定していなかったのだろう。このままの政策で脱炭素を進めることはできるのだろうか。

「カーボンフリーエネルギーをつくりだし、ロシアの覇権を逃れることは、喫緊の課題」とForbesが指摘する。

気候変動対策、ロシアへの懸念、フランスが原発新設を進める理由 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 フランスは、原子力発電の拡大を検討し天然ガス不足に備えるとともに、気候変動対策も兼ねた計画とするという。そして、早ければ2028年に原発の増設が開始されるという。

 

 

 ウクライナ危機はどういう形で終焉となるのだろうか。ウクライナがロシアに飲み込まれてしまうのだろうか。それともプーチン大統領が失脚するのだろうか。ロシアに大きな変化がなければ、ロシアへの懸念は払しょくされることはないのだろう。

 脱炭素、脱ロシアが理想なのかもしれないが、今すぐに化石燃料依存から脱することはできない。足元のエネルギー確保を優先して、欧州はロシア依存のままであるのであろうか。戦争後の欧州とロシア、そして、今後の気候変動対策への影響が気になる。

 

「参考文書」

欧州天然ガスが急反落、ロシアの供給不安一服: 日本経済新聞

国内電力会社にロシア産燃料の代替調達先探る動き-ウクライナ侵攻で - Bloomberg

 EU成立の経緯(大和総研)

ウクライナ危機が日本の資材調達に与える大混迷 | ヨーロッパ | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

プーチン大統領がもくろむ「世界秩序」の変更 | 外交・国際政治 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

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