ロシアによる蛮行の影響で小麦などの価格が高騰している。そんな中、マクドナルドがハンバーガーなどを3月14日から値上げするという。
マクドHD:ハンバーガーなどを10-20円値上げ、小麦価格など高騰で - Bloomberg
小麦や牛肉などの原材料価格の高騰や人件費、物流費の上昇などを受け、ハンバーガーなど一部品目の店頭価格を10-20円引き上げると発表した。(出所:ブルームバーグ)
ハンバーガーやチーズバーガー、チキンマックナゲット15ピースなどが対象になるそうだ。ビッグマックやフライポテトなど全体の約8割の品目については価格変更はないという。今後の小麦価格次第では、追加値上げもあるのだろうか。
早くウクライナに平和が回復されることを祈るしかない。
忍びよる悪影響
ロイターによれば、シカゴ商品取引所の小麦先物価格は7%近く上昇し、週間では40%超上昇しているそうだ。ロシアのウクライナ侵攻を受け、世界有数の穀物輸出地域からの供給に支障が出ているという。
小麦先物14年ぶり高値、週間で40%高 トウモロコシも高騰 | ロイター
週間では小麦が40.1%、トウモロコシが17%、大豆は5%、それぞれ上昇している。(出所:ロイター)
信じ難い価格の高騰ではないだろうか。ウクライナとロシアは世界の小麦輸出の29%、トウモロコシ輸出の19%、大豆油と競合するヒマワリ油輸出の80%を占めているという。ロシアの軍事侵攻終了まで、ウクライナの港湾が閉鎖されるそうだ。高騰が長引くということになるのだろうか。
理不尽と兵士の士気
過去の戦争の理不尽さを学び知ってはいたが、まさかその様をまざまざと目の当たりにするとは思わなかった。
驕奢、傲慢な大統領によってもたらされる禍と言っていいのだろう。ただそうした行為は許されず、その不道徳を世界は見逃さないのかもしれない。少しずつ変化が起きているのだろうか。
CNNは、ロシア軍の一部の部隊で士気が衰退している兆候がみられるとの判断を米国防総省高官が示しているという。
CNN.co.jp : ウクライナ侵攻のロシア軍一部で士気衰退の兆候、米分析 - (2/2)
米国が独自に得た情報として、ウクライナ軍の抵抗の規模が予想していたものより激しいことが士気の落ち込みにつながったと指摘。(出所:CNN)
プロパガンダ合戦はあっても、ネットにつながる社会になって、兵士の士気を維持するのも困難になっているのかもしれない。
表と裏の中国
積極的に制裁に加わらない中国にも変化があるのだろうか。
ロシアに残る戦費調達ルートは中国、IMFのSDRを人民元に換金も - Bloomberg
ロシアに残る戦費調達ルートは中国、とブルームバーグは指摘するが、一方で、その中国でさえ、ロシアが主要国による制裁を迂回するのを手助けすることに難色を示す可能性があるという。
中国が関与する用意がない限り、ロシアはSDR(IMFの特別引き出し権で240億ドル相当)を基本的に抱えたままだ。中国がそうするインセンティブは見当たらない。
制裁に参加しないことと、制裁にあからさまに違反することは別だ。(出所:ブルームバーグ)
表と裏の中国ということであろうか。そういう意図はプーチン大統領には伝わらないのだろうか。
ロシア軍はウクライナの都市を包囲し攻撃を続けており、東部の主要港マリウポリは水も電力もない中、激しい砲撃を受け続けている。 pic.twitter.com/jTe7bEt8Nj
— ロイター (@ReutersJapan) 2022年3月4日
もう銃を捨て、戦いを終えるときではないだろうか。プーチン大統領が裸の王様のようにみえてきた。
「参考文書」
ウクライナ侵攻で世界的な食糧供給危機、肥料会社ヤラが警告 | ロイター