Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

交渉の成果か、激戦地から住民の避難始まる、止まらない脱ロシア、ブリヂストンも続く

 

 戦争の惨状となっていたウクライナ南部の都市マリウポリで、人道回廊を通じた住民の退避が初めて成功したという。ロイターによると、160台以上の車両が出発したと地元当局が発表したそうだ。

マリウポリ住民初退避へ、車両160台以上の出発確認=当局 | ロイター

マリウポリでの停戦は維持されており、車両はマリウポリ近くのベルジャンシクに到着しザポロジエに向かっているという。また、ロシアのインタファクス通信などによると、ロシア国防省も14日、マリウポリからの住民退避が始まったと発表した。(出所:ロイター)

 停戦交渉の成果なのだろうか。これまでマリウポルでは、2週間以上にわたりロシア軍の砲撃が続いていたという。市内では暖房のほか、水道や電気が遮断されていたそうだ。人道、人権ということを強く意識する。

 

 

 また、首都キエフ近郊の町でも住民が5日連続で無事避難できているという。

キエフ近郊から5日連続で住民避難、停戦継続=州知事 | ロイター

 遠くで爆発音が聞こえることもあったが、「この地域の停戦は、厳しい条件の下ではあるが維持されている」と、キエフ州のクレバ知事が述べたそうだ。

 一方、4回目の停戦交渉は中断となり、進展は見られなかったという。また今日15日にでも再開となる見込みという。

 正式な停戦交渉が遅々としてしか進まずとも、部分的は停戦で住民避難が進めば、 ウクライナが着実に交渉の成果を積み上げているといっていいのだろうか。

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 ブリヂストンがロシア国内での生産を停止、またロシア向け輸出も停止するという。また、ウクライナに対しては人道支援として3.2億円を寄付するという。少しばかり遅い対応のようにも感じるが、苦渋の決断であったのだろうか。

ブリヂストン、ロシアにおける生産及びロシア向けタイヤ輸出停止とウクライナ人道支援を決定

ただ、現地ロシアの従業員への給与支払いは続けるという。どう現地従業員には説明したのだろうか。

 

 

 人道を蹂躙し、隣国を暴力で制圧しようとするプーチン大統領はただ自身の野望を遂げることだけに邁進する。その暴挙に、国際社会は経済制裁をもって猛烈に非難する。グローバル企業も人権無視のプーチンの横暴を嫌うかのように、ロシアから撤退していく。それは、ロシア経済を疲弊させ、戦争遂行能力を削ぐのかもしれない。しかし、それはいずれ、罪なきロシア国民を苦境に追いやることになる。

 プーチンにはそうしたロシア国民の痛みや困窮を理解することができないのだろう。

 ブリヂストンが現地従業員に給与を支払い続ける英断は、ロシア国民には罪がなく、プーチン個人に問題があることを際立たせている。また、こうしたことがロシア国民の気づきにつながっていくのかもしれない。

 さて、この戦争はいつまで続くのだろうか。地元企業、国民の協力がなければ、戦線を維持することもおぼつかなくなりはしないだろうか。ロシアが中国に支援を要請したとの報道もある。苦しくなってきたのだろうか。続けられている停戦交渉はこの先どうなっていくのだろうか。