Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

サステナビリティに、デジタル化、どこまで浸透したのか、その効果は

 

 サステナビリティとデジタル化が昨今の二大テーマになっているのだろうか。サステナビリティとデジタル化は親和性が高く、サステナビリティに移行するには、デジタル化のサポートがあればより容易になるという。様々なサービスが立ち上がり、企業のサステナビリティを支援しようとしている。

「企業にとって二酸化炭素(CO2)削減への第一歩として重要なのは、事業活動に伴う排出量の「見える化」とJIJI.COMはいう。その背景には、供給網 サプライチェーン全体でCO2排出の実質ゼロを目標に掲げる製造業も増え、取引先の中小企業にもその対応が求められているかという。

脱炭素、「見える化」に商機 CO2削減へ新サービス続々:時事ドットコム

ただ、実務を担う企業担当者の間では「どこまで対象に含めるのか」「どのデータを使うべきか」といった戸惑いが広がる。(出所:JIJI.COM)

 こうした悩みに応えようと様々なアプリなどが新興企業から登場しているという。電気・ガスの請求書やガソリンのレシートをスキャンすると排出量を自動算出し、削減方法の助言も行うサービスや、人の移動により排出されるCO2の削減効果を可視化するアプリなども登場しているそうだ。

 

 

 手軽に、低価格で利用できるサービスによって、デジタル化を進めながら、CO2の削減に取り組むことができればベターなのかもしれない。ただ専用化されたものは、その為にしか機能せず、デジタル化の入り口として利用するのはいいのかもしれないが、使用するアプリやサービスが増えていけば、混乱のもとになる。

  こうしたサービスはマイクロソフトやSAPなど大手も同様に展開している。信頼のおける大手に任せれば、使い勝手がよく、サステナビリティばかりでなく、他のデジタル化にも連携したシステムが完成するのかもしれない。ただ費用面で折り合いがつくか、それが課題になったりするのかもしれない。

日本企業の成長を支える DXとサステナビリティ経営 - 日経ビジネス電子版 Special

SAPが提供するソリューションは企業活動の全プロセスにわたって支援するものなので、CO2排出量の把握や従業員エンゲージメントなどの非財務情報管理、サーキュラーエコノミーを可能にする製品設計といった、可視化とアクションのためのツールを全プロセスに組み込むことができます。(出所:日経ビジネス

 こうしたサービスがクラウド上で利用でき、これによって生産性向上につながれば、世でいうDX デジタルトランスフォーメーションということなのだろう。ただそううまくいくのだろうか。

「AI・デジタル技術はなぜ、経済成長をもたらさないのか」と、MIT Technology Reviewは疑問を投げかける。

MIT Tech Review: AI・デジタル技術はなぜ、 経済成長をもたらさないのか

人工知能(AI)をはじめとするデジタル技術の進歩により、経済は大きな変貌を遂げつつあり、私たちの暮らしや働き方も急速に変化している。しかし、この変革は厄介な問題を投げかけている。これらのテクノロジーが経済成長にさほど寄与していないうえに、所得格差を助長しているという問題だ。(出所:MIT Technology Review)

 生産性の伸び率は、多くの国で大きく伸び悩んでいると指摘する。

 デジタル化も利用者にとって使い勝手がよく、みながそれに積極的にかかわろうと思わなければ、結局、何も進まないことになってしまう。

 

 

 働く人たちがみな、疑問的、科学的な態度をもって臨めば、データに裏付けをもとめ、それが活用されていけば、持続的に改善が進み、それを定着させるための標準化にデジタルが利用されればいいのだろう。しかし、それができていないのが今日の状況なのだろう。デジタルネイティブが企業の大半を占めるまで、待つしかないのだろうか。

 

「参考文書」

商社の全てを変える、三井物産が挑む「人とデータ」のデジタル変革 | 日経クロステック(xTECH)