Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

サブスクなのになぜ、トヨタ初の量産型EV「bZ4X」は苦戦か

 

 この先のサスティナブルな社会を思えば、使い終わったものはそのまま廃棄するのではなく、リユースしたり、アップサイクルする。以前のようにモノを所有するのでなくなっていく。その代わりに、シェアしたり、サブスク利用したりする、そんな方向へ徐々に変化していく。今そうした過渡期にあるのでしょうか。

 こうした基盤が整い、社会が変わっていけば、持続可能な社会に近づいていきそうです。

 トヨタが初の量産型EV 電気自動車「bZ4X」の販売を始め、個人向けにはサブスクのみで販売したことも、そうしたことの現れなのかもしれません。

トヨタのサブスクはリースの一種で毎月定額を支払う。顧客は車両を所有できないが、所有に伴うリスクを負わずに済む。

トヨタにとっても利点がある。契約終了後にEVを回収できれば、希少金属にコストがかさむ電池の再利用もできる。納車後に最新機能を更新するサービスなども提供するため、顧客との接点を維持する意味でも売り切らないほうが都合が良い。(出所:ロイター)

 

 

 ただまだ期待したほどの反応ではなかったといいます。

トヨタ「bZ4X」とスバル「ソルテラ」、気になる売れ行きは? | 日経クロステック(xTECH)

当初は爆発的に売れて5月12日の予約開始直後には3000台の枠が埋まるとの予測もあったが、「それほど甘くはなかった。ユーザーと話をする中で、EVに対する不安がまだまだあると感じた」(同担当者)という。(出所:日経XTECH)

 また、サブスク契約したユーザーの多くは中高年で、圧倒的に50~70代の方が多いといいます。少々意外だったりしますが、理由はその価格だったりするのでしょうか。

 個人で契約する場合、申込金77万円(税込)が必要となり、最初の4年間に国の補助金を適用した月額利用料は8万8220円といいます。その後利用料は毎年段階的に下がっていくといいます。利用料には、自動車保険自動車税、車検代、メンテナンス代、電池性能保証などの諸費用が含まれているといいますが、高いと印象があるのでしょうか。

なぜトヨタは新型EVをサブスクで売るのか 鍵を握るZ世代の開拓:日経クロストレンド

 トヨタのサブスクサービス「KINTO」のこれまでの累計申込件数は22年1月末時点で、約3万2000件に達したそうです。この内訳は、20代、30代が4割超占めているといいます。EV「bZ4X」が若年層にも響き、起爆剤となって欲しかったということが本音だったのでしょうか。

 

 

「KINTO」は事前に「わりかんKINTO」というサービスも始めていたといいます。日経Xトレンドによれば、KINTO契約者とその家族や仲間同士で月額利用料の割り勘をサポートするアプリで、共同使用する人を10人まで招待できるそうです。仲間内限定の個人間カーシェアといいます。

アプリでは、集まった人同士でKINTO契約者が負担している利用料を均等分割する、あるいは利用時間や走行距離に応じて負担額を配分するなどの設定が可能。クルマの予約や、走行データ、運転スコアといった利用実績の管理、チャットもアプリでできる。(出所:日経Xトレンド)

 緻密に計画されても、期待通りの成果を得るのはやはり難しいということでしょうか。「サスティナブル」が遅々と進まない理由がこうしたところにあるのでしょうか。

 

 

 カワサキモータースが、電動3輪ビークル「noslisu(ノスリス)」シリーズの新モデル「noslisu電動アシスト自転車カーゴ仕様」を発表しました。2023年春に新発売するそうです。

【お知らせ】 「noslisu 電動アシスト自転車カーゴ仕様」について | noslisu | ノスリス

 今年7月からまずは、日本郵便株式会社に貸与し、郵便業務での活用の可能性について実証実験を行うそうです。ただ、業務用途に限定せずに一般向けにも販売を計画しているといいます。

(写真:川崎重工業

  目新しいモノが登場すると、こんな使い方ができるのかと、ワクワクしたりします。こうした新しいモノで、製造や販売も含めて「サスティナブル」が体現できるといいのかもしれません。

 これからは、単なるコト消費にとどまるのではなく、かつてセブン&アイ・ホールディングス鈴木敏文氏がいっていたように「モノをとおして、お客様に満足していただけるようなコトを提供する」サービスが求められているのではないでしょうか。

「bZ4X」、脱炭素への貢献、EV電気自動車の理念は理解できても、使う喜びの発見にはまだ至っていないということかもしれまん。

 

「参考文書」

焦点:トヨタがサブスクで勝負、EV巻き返しなるか 試される戦略 | ロイター

電動3輪ビークル「noslisu(ノスリス)」シリーズで「noslisu 電動アシスト自転車カーゴ仕様」を新発売(カワサキモータース) | プレスリリース | 川崎重工業株式会社

新型BEV、bZ4XのKINTO月額利用料を決定 | コーポレート | グローバルニュースルーム | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト

いまの当たり前は、昔の当たり前ではない…セブン-イレブンの1号店に「おにぎり」がなかったワケ 家で作るもので、買って食べるものではなかった | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)