Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

値上げラッシュ、手を打たない日銀、成長する100円ショップ、ダイソーはブランド拡充

 

 欧米がインフレを抑制しようと金融を引き締めていますが、それが失敗に終わり、景気後退するのではないかともいわれています。それでも物価上昇圧力は高まったままで、高インフレが続く可能性は大きいという予測もあるといいます。そうなれば、もはや輸出回復にも頼れなくなるといいます。

世界経済は同時減速へ、主要国が向こう1年でリセッション入り-野村 - Bloomberg

 しかし、日銀は相変わらずで、掲げた物価目標に安定的に到達しないといっては、政策を変更する気配がありません。円安で輸入物価は高騰したままで、エネルギーや食料品の値上げ圧力がさらに高まっています。

 一方、輸出企業は円安メリットを享受できているようですが、世界経済が景気後退すると、悪い影響を受けることになるのでしょうか。先行きが見通せないと不安を感じるばかりです。

 

 

  一方、100円ショップは成長を続けているといいます。21年度は前年比5.8%増の9500億円の市場規模で、22年度には1兆円を突破する可能性があるそうです。その背景には、生活者の強い節約志向があるといいます。「支出は限りなく抑えたい。でも物はそろえたい」というニーズを捉えて伸びているそうです。

大創産業の3ブランド旗艦店が銀座に インフレ下でも世界を狙う:日経クロストレンド

 この業界の最大手は、「ダイソー」を展開する大創産業、国内に4042店舗、海外に2296店舗を出店し、2021年度の売上高は5493億円となり、市場規模の半分を占めるほどといいます。

 そのダイソーが銀座に始めて出店したそうです。銀座という舞台で、ダイソーブランドが世界で通用するか試す狙いがあるといいます。今年4月にオープンした「マロニエゲート銀座店」には、100円ショップ「ダイソー」のほか、300円ショップブランドの「THREEPPY(スリーピー)」、「Standard Products(スタンダードプロダクツ)」も出店したそうです。

(写真:大創産業

Standard Products

「Standard Products」は、日本の国内産業とコラボレーションした包丁や、和洋折衷で使用できる食器なども扱っているそうです。また、環境に配慮した素材、サステナビリティと環境問題を意識した製品開発や店づくりを目指しているといいます。

 日経Xトレンドによれば、新潟県燕市のカトラリー、岐阜県関市の包丁、愛媛県今治市のタオルと、東京都葛飾区の鉛筆などが人気で、この他にも間伐材で作った雑貨や、インド産のリサイクルコットンを使ったファブリック商品などもサステナブルな商品を展開しているそうです。

(写真:大創産業

 この経済状況下、ダイソーの戦略がどんな結果となっていくのか気になります。

 

 

 そうはいえども低価格で販売する大創産業にとっては、中国でのゼロコロナ政策や原材料費の高騰、それに加えて円安は逆風といってもいいのでしょう。

非常に厳しい状況に追い込まれているが、商品パッケージや梱包のサイズを工夫して物流での積載効率を上げたり、生産地を日本国内に変更するといった取り組みをいくつも重ねながらコスト上昇を吸収している。(出所:日経Xトレンド)

 しかし、こうした徹底した効率化は、一方で商品のカーボンフットプリントを押し下げることにも貢献し、商品がよりサステナブルなものになっていくことにもなるのかもしれません。

 

「参考文書」

「Standard Products」海外初出店、海外初の3ブランド同時出店 大創産業、3ブランドのグローバル旗艦店を海外初出店|株式会社大創産業のプレスリリース