Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

国のデジタル化はどこまで進んでいるのか、実現できない戦略、増える負担

 

 スイス南部のルガノでウクライナ復興国際会議が開催されているそうです。ウクライナのフョードロフ副首相兼デジタル転換相が、デジタル化で復興を目指すとして「自由のためのデジタル」という構想を立ち上げたと発表したといいます。

ウクライナ、デジタル化で復興目指す 副首相が新構想: 日本経済新聞

 日本経済新聞によると、米グーグルやマイクロソフトといったIT大手と協力し、行政のデジタル化などを通じた復興・発展を目指すそうです。また、「司法手続きや国民投票の電子化などに関心を持っている」と副首相は語ったといいます。

ウクライナ政府が4日に発表した復興計画では、国際支援などでデジタル化を進めて25年までに「人口の95%に高速ネット網を提供」「政府情報の3割をクラウド上に移動」といった目標を掲げている。(出所:日本経済新聞

 国の基幹インフラが大きく傷つき、ゼロから復興を目指すのであれば、そうなるのかもしれません。

 

 

 こうした目標は常に持っているべきではないでしょうか。場当たり的にデジタルに対応するではなく、変革するという意志によって貫かれていくべきなのでしょう。それが国民にとって大きな便益になるのであれば、なおさら避けては通れないはずです。

(画像:デジタル庁

  政府は「デジタル田園都市国家構想」を掲げています。地方からデジタルの実装を進め、地方と都市の差を縮めて、世界と各エリアのつながりを強化していく考え方といいます。

 一方で、国や自治体のデジタル化の遅れは否めず、デジタル庁が新設され、その遅れを挽回しようとしています。ただこれまでは放置され、野放図に進めてきたのだから、それを正すことは並大抵のことではないのでしょう。まさしく、国のDX デジタル変革ということなのでしょう。

 

 

政策|デジタル庁

 デジタル庁で、次々と新たな政策が打ち出されますが、総花的で何が優先事項で、重要事項が不明確なような気がします。

 これではやることばかりが増えて、かえってデジタル化は進まず、アナログのままのことが多く残されることはないでしょうか。

(資料:デジタル庁)

 さて国のデジタル化、DXはいつになったら完成するのでしょうか。国の骨格が固まり、規制が改まなければ、民のデジタル化も遅れるばかりです。それでもやらなければならないことばかり、どんどん増えてはいないでしょうか。

 

 

「文明社会は発展しましたが、余白を許さない社会構造や企業文化もできてしまったと思います。ITやデバイスが進歩することによって、何でも最短で効率的に目的を達成しなきゃいけない風潮がありますよね?」、

そう語るのは、キャンプ用品メーカー大手のスノーピークの3代目社長山井梨沙氏。たしかに日本社会はそんな状況に陥っているように見えます。

「村をつくります」 スノーピーク3代目社長が明かす理想郷計画:日経クロストレンド

自然の中でキャンプをしていると、性別も年代も役職も関係なく、本当に一人ひとりの人間同士として付き合える。この人間関係こそが、ライフバリューの向上につながると思っています。(出所:日経Xトレンド)

 生活に余白があれば、主体的に行動したり、自分で考えたりする余裕が生まれ、それこそ人間が活動する本来の意義だと思うんですと山井氏は語ります。

 もう少しゆとりや余裕があれば、自然と難しい課題も解決していくのでしょうか。デジタル化も案外そうしたものなのかもしれません。

「キャンプや自然の中での生活って余白だらけ。人間性を回復するにはぴったりの行為なんです」とも山井氏は述べています。

 昨今はキャンプの人気が高まっているそうです。それにつれ、スノーピークも好調のようです。