Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

良心が育たぬ国にしたから、働きにくく、暮らしにくいのではないのか

 

 人口500万人の島国ニュージーランド。日本とは真逆の南半球に位置し、同じ島国でありながら、多くの違いがあるようです。

ニュージーランドの「人と地球に優しい暮らし」が理想的な理由 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 食糧自給率もそのひとつで、ニュージーランドでは、大麦や小麦等の穀物が250%、野菜・果物類が約203%、肉類が約335%、魚介類は約625%にも上るといいます。

ここまで高い数字を実現できるのは、人口が約500万人と少ないことに加えて、世界有数の農業大国だから。ビニールハウスでの生産は少なく、旬のものを食べる文化が根付いている。(出所:Forbes)

 羨ましい限りです。国の根幹がしっかりしていれば、今のような危機的な状況にあっても、強い不安を感じることも少ないのでしょうか。

 

 

 ニュージーランド最大の都市オークランド市では、「ゼロ・ウェイスト」を目指しているそうです。

 Forbesによれば、まずは家庭で出る生ごみを肥料として使用することに注力するといいます。数年かけて、オークランド全域の家庭にコンポスト容器を配布していくといいます。

 みなが生ごみをたい肥化し、それを近隣の農家が使用できるしくみが当たり前にあって、それが常識になっている。いいことではないでしょうか。

 日本ももう少し力まずに、肩を怒らせず、様々なことに柔軟に対応していければいいのかもしれません。政治色を排して、やらなければならないことに自然に取り組むことができるようになるのが理想なのでしょう。

 今あるしくみをいざ変えようとすると、反発があるものですが、そうしたこともニュージーランドでは無縁なのでしょうか。

 世界で初めて女性に参政権を認めた国も、ニュージーランドで、世界で初めて性別の欄に女性でも男性でもない「その他」を導入した国でもあるそうです。同性婚も合法で、世界に先駆けて多様性を認めてきた歴史があるといいます。そうした背景なのでしょうか、2021年のジェンダーギャップ指数で世界4位に選ばれているといいます。

 個人の考えを一方的に押しつけ、それに反対する声を排除するようであれば、多様性ある社会にはならないのでしょう。多様的な価値を認め合う社会に憧れを感じたりもします。

 

 

 様々なことが積み重なってのことなのでしょうが、社会の雰囲気が悪化しているように感じます。すこしばかり「プラグマティズム」の方向に寄っていることの影響なのかもしれません。日本語では実用主義といい、物事の真理を理論や信念からはなく、行動の結果によって判断しようとする思想のことを指します。何か結果がよければ、それでいいのではないかという雰囲気になっているように感じます。

変化が大きな時期だからこそ、目の前のことにリアクションすると同時に、どこに向かって進んでいくのかを決め、そこの方向に投資をしていくことはすごく重要」。

 コロナ渦の最中、スターバックス コーヒー ジャパンの水口CEOが昨年、そう語っていました。

スタバ水口CEOが語る「変化の時代だからこそやるべきこと」:日経クロストレンド

「いつまでこういう状況が続くのか」という不安な雰囲気があったので、「10年ビジョン」をつくった。どこまで暗いトンネルが続くか分からないからこそ、我々が目指していきたい方向を示すことはとても大切。そこで、10年後に自分たちがこうなっていたいという姿を描いた。これが目の前のことに取り組むエネルギーになると考えた。(出所:日経XTREND)

 そのスターバックスは、「社会的良心と経済的成長の両立」を目指しているといいます。こうしたシンプルな言葉の先に「ウエルビーイング」な世界があるようにおもえてなりません。

 こうしたことがパーパスや存在意義になるということからして、もう少し良心を育むこことができれば、働きやすく、暮らしやすい社会になるということなのでしょう。