Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

循環型社会への移行で、要らなくなる産業と必要とされる産業

 

 少子高齢化社会といわれています。限られたマーケットを巡って、多くの企業が争奪戦を繰り広げている様を見ていると少々嫌気がさしてきます。

 標榜しているはずのサステナブル社会が遠退くばかりになっていないでしょうか。これから優先順位が変わることはあるのでしょうか。

サブスク疲れ、変わる消費

「サブスク疲れ」でサービスの選別が進み、利用者数がピーク時の3割減になっているそうです。

「サブスク疲れ」 進む選別 利用者数、ピークの3割減: 日本経済新聞

「膨大なコンテンツから見たい動画を選んで長時間視聴することに疲れてきた人も多いようだ」との声があるそうです。

「リアルの消費が広がるとサブスクに割く時間は減る」と日本経済新聞は指摘し、動画や音楽、書籍、ニュースなどのコンテンツ系サービスが影響を受けているといいます。

 

 

 一方で、モノ系のサブスクは拡大していきそうです。

 日立が家電のサブスクリプションサービスを2022年度後半にも立ち上げる計画を明らかにしたそうです。また、この他にも「リファービッシュ」などリカーリングビジネスを強化するといいます。

日立、家電のサブスクを'22年度後半に開始へ - 家電 Watch

 コネクテッド家電、家電のIoT化などで家電の高機能化が進んでいるようです。

(写真:HITACHI

従来のようにひとつのものを長く所有していては置き換えは進まず、折角のサービスも普及することはないのでしょう。

  一方、若い世代には生活スタイルの変化にあわせて家電を買い替えたいというニーズがあるといいます。その声に応え、サブスクに対応すれば、試してもらいやすくなる、そうした狙いもあるといいます。

 また、使い終わった家電を資源循環させていくうえでもサブスクリプションは有望視できるようです。

循環型社会、変わる家電メーカ

「リファービッシュ」、メーカーによる再整備済み製品についても、日立は強化していくといいます。

 リファービッシュ商品をエンドユーザーに届ける仕組みをパートナーとの連携しつつ検討していくようです。サブスクによって回収された家電を再整備して提供することも想定していそうです。

これまでにも関東エコサイクルにより再資源化率の向上へ取り組んだり、日立アプライアンステクノサービスを通じて、回収した素材をリサイクルしたりといった仕組みを構築しているが、さらに一歩進めた循環型社会や低環境負荷への取り組みになりそうだ。(出所:家電Watch

 

 

いつまでも同じ産業カテゴリーは存在しない

 かつて自動車を普及させる過程において、新しい生産方式が生まれ生産性が驚くほどに向上しました。また労働者の賃金は飛躍的に上がりました。ガソリンスタンドが整備され、ローン販売や保険も発達しました。

 かつての移動手段であった馬車は陳腐なものとなり、それにかかわる産業は荒廃します。

 インターネットが誕生したときも同じで、様々な新しい産業が生まれました。何かが陳腐化し、廃れていきます。

 サステナブル社会や循環型経済を標榜するのなら、また、それを発展させたいなら、新しい要素を付け加え、新しいコトを始めなければならないのでしょう。

 いつまでもこれまでと同じ産業カテゴリーが存在すると盲目的に信じるのではなく、新しい産業への転換を進めるべきです。そうでなければ、標榜する社会から取り残され、いずれ淘汰の憂き目にあうのではないでしょうか。