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【培養肉】食卓に届く日が近づく、日本ハムが「トリの培養肉」を公開

 

 代替肉についての興味がつきません。まだわが家ではメインディッシュに上がることはないですが、そんな遠くない将来に、ひとつのお肉として認知され、広く一般家庭に流通していくことはあるのでしょうか。

 河野消費者担当大臣が東京大学の研究所を訪れ、「培養肉」を視察、「地球環境を考えると、いろんな面で大事な技術なのかな」とコメントしたそうです。

河野消費者担当大臣 東大の“培養肉”研究所を視察 「ステーキを食べたい」 | TBS NEWS DIG (1ページ)

 この培養肉は、東大と日清食品の共同研究によるもので、2024年度中に100グラムほどの大きさの培養肉をつくることを目標としているといいます。

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 培養肉の量産は既にイスラエルシンガポールでは始まっていると聞きます。遅れ感が否めません。河野大臣の視察で認知が拡がり、開発の加速のきっかけになればいいのでしょう。

 

 

 日本ハムが、ニワトリの細胞から作った「培養肉」を公開しました。

「培養肉」は、通常ウシなど動物の血清から作られた培養液で、動物の肉の筋細胞を培養するそうです。しかし、この培養液は高価なものになるという問題を抱えているといいます。そこで日本ハムは食品由来の培養液を独自開発し、この新しい培養液を用いてトリや牛の細胞を培養することに成功したそうです。

培養液の主成分である動物血清を食品で代替することに成功~培養肉の商用化実現に向けて前進~ | 日本ハム

(写真:日本ハム「ニワトリ細胞から作った培養肉(3.5cm × 2.5cm、厚さ5mm)」)

 日本ハムによると、この実験の成功で、培養液を安価で安定的に調達可能な食品由来とすることで、将来的な培養肉の社会実装に向けて前進したといいます。

 共同通信によれば、実験レベルの比較で、この新しい手法によってコストは約20分の1に抑えられるといいます。さらなる技術開発を続け、培養スケールの拡大に向けて、培養肉の生産技術に関する研究開発を推進していくそうです。

 

 

 食糧危機、たんぱく質危機が指摘されています。その背景には世界人口が増加を続け、これに伴い食肉全体の需要も増加、2030年ごろまでにはたんぱく質の需要が供給を上回るようになるといわれています。

 しかし、環境負荷などの問題を抱える従来の畜産には限界があるといわれています。飼料や排泄物、農地など様々な問題が指摘されています。こうした課題を解決し、なおかつ動物性たんぱく質を供給できる方法として「培養肉」に注目が集まります。技術確立はもとより、認知を広め、どのように世界の食卓に運んでいくのか、そんなことも問われるようになっていくのでしょうか。

 食の安全保障に改善し、また、世界の食料事情の改善にも貢献しなければならないはずです。遅れの挽回が求められているようです。

 

「参考文書」

日本ハム「培養肉」主成分を開発 商用化へ前進:東京新聞 TOKYO Web

培養肉、代替から本物へ 食料危機「うまく」解決: 日本経済新聞