トヨタ自動車のトップが4月1日付で変わるそうです。豊田章男社長が代表権のある会長に就き、社長には、佐藤執行役員が昇格するといいます。
「トヨタ変革に不可欠」豊田章男氏、後任の佐藤恒治氏に期待: 日本経済新聞
また現会長の内山田氏は4月1日付で会長職から退き、6月の定時株主総会を経て退任するそうです。
記事によれば、76歳になる内山田会長は「以前から世代交代の必要性から退任のタイミングを考えていた。長くなると老害になりかねず、若い人たちにそう言われる前に退任を、と思っていた」と述べたそうです。
世代交代
「私はもう古い人間」と豊田社長はいいます。時代時代に合わせて、変えていく、変わっていくためには、リーダーもまた替わっていかねばならないということなのでしょうか。
「世代交代」、66歳になる豊田社長は佐藤氏を後継に指名した理由について、「.....さらに付け加えるなら若さ」と述べ、「変革を進めていくには、トップみずからが現場に立ち続けることが必要になります」と語っています。
「それには、「体力」と「気力」と「情熱」が欠かせません。若いということは、それだけで大きな魅力」ともいいます。
こうした世代交代がトヨタのみならず、ありとあらゆるところで進めばいいのかもしれません。
継承と進化
佐藤次期社長は、「クルマの本質的な価値を守り、新しいモビリティの形を提案したい」とあいさつし、「継承と進化」をテーマに、創業の理念を大切にしながら、「商品と地域を軸にした経営」を実践し、モビリティ・カンパニーへのフルモデルチェンジに取り組んでいくと述べました。
ただ時にして、若い経営者は独善的に陥ったり、独自のアイデアに固執するばかりに失敗することがあるといいます。
「何ごとも自分ひとりですべてを考える必要はなく、他人の偉業を踏み台にするのは悪くない」と著名な投資家ウォーレン・バフェットはいいます。
ビジネスと人生における最高のアイデアとは、既に有効性が立証済みで、失敗の可能性が限りなくゼロに近いアイデアを指す。(引用:「バフェットの大不況を乗り越える知恵」
「立証済みのアイデアは、すでにアイデアの実用化に成功した人物や起業家から入手すればいい」ともいいます。
次期社長が、前任社長を踏み台にできれば、飛躍と進化が叶うのかもしれません。
期待
人は命令されると反発してしまい、自身で主導権を握ろうとするものだともいいます。あくまでも自分の考えに固執し、それを実現しようとするといいます。
こうしたことを知る有能なリーダーは命令することなく、ほのめかすことによって、気づきを与えて、能動的に動くように指導するといいます。また、評価を与えて、称賛することで、本人がそれを守ろうとするようにしていくといいます。
豊田社長も発表の場で、自身の成功の秘訣を解き明かし、守ってきたことを語っています。そして、それに従い努力してきたのが次期社長と称賛し、期待を伝えています。
豊田章男社長がトップ交代 後任・佐藤執行役員(53)に託した想い
佐藤氏にとっては、これほどの名誉なことはないのかもしれません。その期待が動機となり、自身の成長と会社の飛躍につながっていくのでしょうか。トヨタの次の変革が始まるのかもしれません。
「参考文書」
豊田章男氏、財界活動に注力か 「経団連会長への布石」との見方 | 毎日新聞