どれもこれも似たようなサービスばかりがあふれるようになり、もう日本からは新しいものが生まれないのではないかといわれています。
何か無言の圧力のようなものがあって、企業活動が委縮、停滞していたのではないかと思ってしまいます。
そうした箍も外れてきたのでしょうか、前向きに活動する企業が少しずつ現れているようにも感じます。
「データとAIで気候変動の影響食い止める」、NEC森田社長がMWC基調講演で熱弁 | 日経クロステック(xTECH)
国の政策転換の影響もあるのかもしれませんが、新しい日本の序章にして欲しいものです。
スマホが売れない時代に
世界最大規模の移動体通信展示会 MWC モバイル・ワールド・コングレスが3年ぶりにリアル開催されました。スペインバルセロナの会場には、6万人以上の来場者が訪れ、参加企業は1,900社以上にのぼり、例年の大手出展者のほとんどが出そろったといいます。日本からは富士通やNECなど大手企業が出展したそうです。
この会場を訪れた NTTドコモの井伊社長がメディア各社のインタビューに精力的に応じ、語っています。
[ドコモ井伊社長が語る、「スマホが売れない時代」に目指す海外展開の意義] - ケータイ Watch
毎年米国ラスベガスで開催されるCESと異なり、EV電気自動車で大盛り上がりすることはなく、かといって、スマートフォンのこれまでにないようなすごい端末が登場することもなかったといいます。今回は「メタバース」や「O-RAN」がメインであったようです。
そんな中、ドコモは、離れた場所にいる人が触ったものや感覚、肌触りが自分に伝わるというデモンストレーションをこの会場で披露したそうです。記事によれば、離れた場所にいる猫をなでる感覚がわかるそうです。
現実とメタバースの世界の触覚伝送みたいなものを組み合わせ、さらに6Gによって、リアルタイムで遅延なくつなげると、新しい体験が生まれたり、サービスができたりする。(出所:ケータイ Watch)
こうした未来を実現するためには、ドコモは「XR(エクステンデッドリアリティ)」を含め、5G、その先の「6G」、「XR」や「メタバース」など全部に関連していかなかければならないといいます。
スマホの技術進化は進むが、価格は高くなるばかりなのに、オリジナリティーの高いデバイスがないと、井伊社長は指摘します。「今後は、できればXRのところで新しいデバイスを増やしていきたい」と、ドコモ自らデバイス開発に進むようです。
ドコモ井伊社長インタビュー:楽天とは「芸風が違う」O-RAN戦略/d払いがPayPayに追い付くには:MWC Barcelona 2023(1/3 ページ) - ITmedia Mobile
今は、ヘルスケアをやるにしても、何をやるにしてもデバイスがない。例えば、うちで言うと、キッズケータイはあるのですが、キッズ用のスマートウォッチがない。そういうものが漏れています。こういったデバイスは、ただ単に端末を売ってもしょうがない。サービスと連動することで意味が出てきます。(出所: ITmedia Mobile)
このためにNTTドコモは昨年、NTTコノキューを設立したそうです。
これまで活況を呈した手数料ビジネスを転換させていこうとする意志のようなものを感じます。そんな中抜きビジネスにこだわっていたら、技術開発は進まず、新しいものが登場しないということなのかもしれません。
日本が変わるときがようやくやってきたのでしょうか。
「参考文書」
世界最大級モバイル展示会「MWC」が3年ぶりのリアル開催(スペイン) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ
ドコモ井伊社長「端末サブスク検討、メタバース身近に」 - 日本経済新聞
報道発表資料 : XR事業を推進する新会社「株式会社NTTコノキュー」が事業を開始 | お知らせ | NTTドコモ