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【AIの利用価値】ChatGPTでコーチング、1on1ミーティングは不要になるのか

 

 LLM 大規模言語モデル「GPT-4」ベースのチャットAIを搭載し、新しくなったマイクロソフト検索エンジン「Bing」のレビュー版登録者数が全世界で100万人を超えたそうです。うち10万人以上が日本人で、1人当たりの検索数は日本がトップだったといいます。これまでに日本からは200万件以上チャットでの質問が送られたそうです。

日本人「新しいBing」めっちゃ使う 日本MSが利用動向を公開 1人当たりの検索数で世界トップ - ITmedia NEWS

 新しい「Bing」は、ChatGPTと似たイメージで、チャットで質問しながら知りたい内容が検索できるといいますが、どんな質問が多かったのか気になります。

問われる問題意識

 近頃では、「ChatGPT」や「LLM」の話題に事欠きません。

「知りたいことの要約を示せば、生成系AIのBingは経済評論や解説を書くことができます」と、一橋大学名誉教授の野口悠紀雄氏はいいます。

AIに経済評論を書かせてみたら、実にまともなものが出来た……もはや新聞・雑誌は存在意義を失ったのか?(野口 悠紀雄) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

重要なのは、「何を書いてほしいのか」という問題意識だけになりました。(出所:現代ビジネス)

 また、野口氏は「新聞やウェブなどに出ている経済評論の多くが、存在意義を失った」ともいいます。

 こうした意見によって、特定の職業が不要になっていくと語られるのでしょうが、ほんとうにそうなるのでしょうか。

 新聞やメディアは何のために存在し、何を「業」にしているのでしょうか。

「業」とは報いのもととなるすべての行いのことをいいます。

 いずれにせよ、野口氏ではないですが、これまで有益とされた専門知識はAIで代用され、これからはAIに問いを立てる能力が問われるのかもしれません。

コーチン

 なぜこうも日本では注目が集まるのでしょうか。たんに日本人が新しいものが好きだからなのでしょうか。

「ChatGPT」によるコーチングの有用性をとある経営コラムニストが説いています。

上司の前では素直になれない。心が開けなくても、意外と「ChatGPT」の前ではオープンになることは可能だ。時と場所も選ばなくていい。 (出所:Yahoo!ニュース)

「1on1ミーティング」で、上司にリクエストできないことも、AIなら色々注文を付けることもできるといいます。

部下に「ChatGPT」を勧めたらとんでもない事態に! AIの普及で「上司要らず」の世界が加速する?(横山信弘) - 個人 - Yahoo!ニュース

 記事は、 「ChatGPT」が質問するようにして、そのAIからの質問を通して、自己分析をすることで、自分の役割や目標を明確にして、仕事で成果を出すようになるといいます。

 こうした事態に陥らないために、上司も「ChatGPT」に、「部下が心を開くために、私はどうしたらいいのか。そのアイデアを発見できるための、効果的な質問を私に1つずつしてください」と頼めばいいといいます。

人と人との関わり

 米国では、従業員のエンゲージメントについての意識調査をしても、そこから成果を出すことができない企業が多いそうです。実に78%の企業がこうした事態に陥っているといいます。

従業員調査の悪い結果に管理職が感謝すべき理由 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

「調査で示されたデータを無視したり、否定したり、軽視したりする組織があまりに多い」と指摘、こうした調査で低いスコアが出ることは、その会社や部署が改善できる部分についての貴重な情報であり、管理職はこれに感謝すべきといいます。

ネガティブなフィードバックにも耳を傾け受け入れるリーダーは、信頼でき、話しやすく、適切に反応をしてくれる人として認識される。これにより信頼が深まり、最終的に従業員エンゲージメントが改善する。(出所:Forbes)

 上司の心構え次第ということなのでしょうか。部下にあれこれと要求する前に、まずは上司自身が自分を正しく知るべきなのかもしれません。

AIの利用価値

 何から何までAIに頼らなくてもいいのではないでしょうし、過剰に脅威に感じる必要はないのかもしれません。聞きたいことを質問すれば、それなりの答えをAIは瞬時に用意してくれるのでしょう。

 しかし、それを活かして行いをするのは人であり、その行動に付加価値があれば、それが「業」となり、「報い」となって自分の手元に帰ってくるのでしょう。

 その報いとは、やりがいや満足という精神面だけでなく、金銭という報酬でもあるのでしょう。

 

AIという技術は、決して、人間を不要にする技術でもなく、人間を支配下に置く技術でもない。それは、人間が最も高度な能力を発揮する舞台を支える技術にほかならない。

このAI技術もまた、「人間の意識を進化させるアクセラレータ」であることを、われわれは、忘れるべきではないだろう。(出所:東洋経済オンライン)

 

「参考文書」

AIに仕事を奪われる人・奪われない人の決定的差 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

ChatGPTで個人情報漏えい OpenAIが原因と対策を説明 - ITmedia NEWS