Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

遅れそうなEVシフト、アップルEV撤退、遠退くサステナブルな未来

 米アップルがEV 電気自動車の開発を中止するそうです。「究極のモバイルデバイス」を販売するという夢をあきらめることになるといいます。

アップル、EV開発計画を白紙に-10年がかりのプロジェクト断念 - Bloomberg

 日の目を見ないかもしれないプロジェクトに巨額の投資を続けることを憂慮し、利幅確保に懸念があっての決断のようです。

 鮮明となったEVシフトの失速の影響もあったのでしょうか。テスラの販売台数に翳りが見え、GM、フォードも生産台数目標を引き下げ、利益予想の下方修正を余儀なくされているといいます。

 

 

 バッテリーコストが思いのほかかさみ、その上、サプライチェーンの維持にも様々な懸念もありそうです。

 一方、競合としてBYDなど中国メーカが躍進し台頭してきています。その価格に打ち勝ち魅力的な商品を提供し、長期利益を確保するというストーリーを描きにくくなったということでしょうか。

今後のEVシフト

 EVシフトの行方が気になります。米国の高金利政策が足枷とも言われますが、それが転じれば消費者意識に変化がおこり、再びEVシフトが加速していくことはあるのでしょうか。

テスラ、EV販売世界一から陥落か-中国BYD台頭で勢力図に変化 - Bloomberg

 しかし、それ以上に競争環境が悪化していそう感じもします。中国のEVメーカ BYD 比亜迪がその圧倒的な価格優位性で、テスラを追い抜き、世界一の座に上り詰めました。

重要なのはもはやメーカーの規模やレガシーではなく、イノベーション(技術革新)と進化のスピードだ。BYDはずっと前から、誰もが可能と考えた以上のペースでこれを実現できるよう準備を始めており、今や業界の他の企業は急いで追い付かざるを得ない。(出所:ブルームバーグ

 BYDの急伸長は、世界の自動車業界における中国の影響力拡大のさらなる裏付けとなるといいます。しかし、中国国内で大きな成功を収めるBYDが、そのまま海外でも大成功を収めるのは容易ではないともいいます。欧米では中国製EVに高関税を課す動きがあるようです。

 

 

マグニフィセント・セブン

 S&P500の上昇をけん引している大手ハイテク7社「マグニフィセント・セブン」。テスラはそのオリジナルメンバーですが、株価の下落トレンドで、M7の資格があるのかという疑問の声が出ているそうです。 

テスラに「マグニフィセント7」の資格あるか、市場で強まる疑念 - Bloomberg

 AIブームでエヌビディアが爆騰し、それに比すればテスラの勢いが貧弱に見えます。完全自動運転の実現が間近に迫っているというような朗報があれば、マスク氏がいうテスラもAI関連銘柄ということも説得力が増しそうですが、アップルのEV撤退話からして、どうにも疑問符をつけざるを得ない状況になってきているとも思えます。

 それでもテスラ株の強気派は、大規模なEV専業メーカーで収益力もあるテスラの唯一無二な立ち位置が、マグニフィセント・セブンに入る十分な理由だと主張し、需要は短期的には落ち込むが、EVがいずれ自動車業界を支配するようになると専門家は予想しているといいます。果たしてその思惑通りにEVシフトは進むのでしょうか。

「未来」を先取りした思えたテスラの「マスタープラン」も、未来でしか実現しないことということなのかもしれません。そのためには乗り越えなければならない壁、解決しなければならない問題が多々あるということなのでしょう。地政学リスク然り、その要因である政治も然り。これらの解決があって「未来」がやってくるということではないでしょうか。

 

 

投資家心理

 肥満症治療の米イーライ・リリーの株価が上昇しているそうです。一時的にテスラの時価総額を上回ったといいます。

投資家はEVから「やせ薬」に心移り-時価総額でリリーがテスラ抜く - Bloomberg

リリーが時価総額でテスラを最近抜いた企業の一つであることは、市場の投資意欲の変化を示している。かつてのように投資家がEVの大量普及を期待してEVメーカー・サプライヤー銘柄を買うことはなくなった。代わりに減量関連銘柄が人気を集めている。(出所:ブルームバーグ

 肥満症も社会課題であるのは間違いなのでしょうから、そこに目が向くのは自然な流れなのでしょう。ましてEVシフトより、もしかして緊急性があるのかもしれません。しかし、それにしても投資家は薄情なものだと感じますが、そういうものなのでしょう。

 

 


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「参考文書」

テスラ買収も浮上、「アップルEV開発」コケた背景 10年間でスター幹部が次々と率いたが… | The New York Times | 東洋経済オンライン

アップルカー撤退 Appleも屈したEVの壁、中国利する南風 - 日本経済新聞

EVがこれほど期待外れになった経緯とは - CNN.co.jp

アングル:中国当局がEVの過剰生産懸念、テスラの上海工場増強に暗雲 | ロイター

中国でプラグインハイブリッド車人気、EV減速-テスラなどに課題 - Bloomberg

米超大型株「M7」の勢いに陰り、テスラ株は年初から20%下落 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)