Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

「Crush!」炎上したアップルの動画、AIがクリエイティブを押しつぶしていくという日常

 アップルのM4チップを搭載した新しいiPad Proのプロモーション動画が炎上し、早速、アップルは「映像は的外れだった。申し訳ありません」と謝罪したといいます。動画では、楽器やカメラなどがプレス機で破壊される様子を映していました。

Apple、iPad Pro発表会の映像で謝罪 SNSで炎上 - 日本経済新聞

 既存の楽器や彫刻がプレス機に押しつぶされることで新機種の薄さを強調したかったようだといいます。「クリエーターの気持ちを踏みにじっている」などの批判があったそうです。

 

 

アップルのマーケティングコミュニケーションズ担当バイスプレジデントのトア・ミレン氏が「創造性はアップルのDNAの中にあり、世界中のクリエーターに力を与える製品を設計することは我々にとって非常に重要だ」と説明。「我々の目標は、ユーザーがiPadを通じて自分自身を表現して、アイデアを実現する無数の方法を祝うことだ」と続けた。(出所:日本経済新聞

youtu.be

 アップルには何か別のメッセージがあったということはないのでしょうか。生成AIが跋扈する今日この頃、何でもAIで代替されそうな勢いでクリエイティブの危機ともいえそうです。そんな傾向にアップルがアップルなりに警鐘を鳴らし、クリエイターの味方はアップル、そのクリエイティブを支えるのが新しいiPad Proといいたかったということはないでしょうか。考えすぎかもしれませんが。

「Crush」、押し潰すとかぐしゃぐしゃにすると意味する言葉ですが、転じて「ぞっこんになる」「夢中になる」といった意味もあるそうです。

 もしてかしてこの先、AIというプレス機が日常の何から何まで押しつぶし変えていくことになるのかもしれません。それでもアップルはそれに飲み込まれず、つぶされず、そこに存在し、クリエイティブのために働きますよとのメッセージかなと思えなくもありません。生成AIで出遅れているからでしょうか。ついついそんな風に考えてしまいました。

 

 

 ネットが当たり前になり、誰もが気軽に情報を発信できるようになりました。YouTubeTikTokの動画サービスも当たり前になり、一方で、既存のメディアが衰退するようになっているようです。日本のテレビ番組も、YouTubeTikTokのダイジェストとなって、衝撃映像や面白動画の垂れ流し番組増えているとの指摘もあります。

ドラマ「SHOGUN 将軍」を手掛けたFX責任者が語る「テレビ業界は品質で戦うべき」という言葉の重み|徳力基彦(tokuriki)

 創造性が軽んじられるようになってはいないかと危惧します。

YouTubeで提供されるコンテンツとは量で戦えないからこそ、テレビ業界は品質で戦うべきだ。消費者が望んでいることを把握し、価値があると思ってもらえる番組を作るために時間とこだわりを投資することが大切なのではないか。

(引用:ドラマ「SHOGUN 将軍」を手掛けたFX責任者が語る「テレビ業界は品質で戦うべき」という言葉の重み|徳力基彦)

「長い目で見ると、自分達ならでのコンテンツの質をこだわらないと本当に危ない気がします」.......

 もしかしてアップルが動画のあのプレス機で押しつぶしたかったのは、こんな風潮ということはないでしょうか。VUCAの時代といわれます。こんな時代だからこそクリエイティブが求められていそうな気がします。

 

「参考文書」

プレス機で破壊される楽器や撮影機材。「酷すぎる」Appleの新型iPad Proのプロモーション映像に批判の声 | ハフポスト NEWS