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温暖化、耕作放棄地、人を襲うようになったクマ、北海道福島町のヒグマは駆除

 耕作放棄地の増加と温暖化が、野生動物の生息域を拡大させているという研究結果を東京農工大学の研究チームがまとめました。人間活動の撤退が野生動物の繁栄を促進するそうです。特に、ヒグマやツキノワグマニホンザルなどの大型哺乳類の分布域が、過去40年間で大きく拡大していることが分かったといいます。

温暖化と耕作放棄地が生む新生態系、人とあつれき増える懸念 - 日本経済新聞

 野生動物の生息域の拡大は、温暖化の新たなリスクとして人間社会とのあつれきを増やしつつある。(出所:日本経済新聞

 温暖化によって野生動物の生息に適した環境が広がっているといいます。人口減少や高齢化により耕作放棄地が増え、そこが野生動物にとっての餌場や隠れ家にもなっているといいます。この変化は、人と野生動物の衝突リスクを高めると研究チームは指摘、耕作放棄地の管理と、野生動物との共存を両立させるための対策が求められるといいます。

 

 

 北海道 福島町で新聞配達の男性がヒグマに襲われ死亡する事故がありました。これも温暖化と耕作放棄地の影響なのでしょうか。

人を襲うようになったクマ

 男性を襲ったヒグマが駆除されました。このヒグマは4年前にも高齢女性を襲撃していたといいます。この2件の共通点は、襲った後に付近の草むらややぶ引きずり込んでいることで、ヒグマが獲物に執着する際の行動だったのではないかといいます。

北海道のヒグマ、住宅街に複数侵入は「異例」 玄関前にも - 日本経済新聞

男性の全身には爪痕、腹部にはかまれた痕が残っていた。(出所:日本経済新聞

「少なくとも襲撃時は、人間を狙っていたと考えられる」、北海道大大学院獣医学研究院の下鶴准教授はこの共通点に注目しそう指摘しています。

 福島町は 平地が狭く緩衝地帯がないそうです。また、道南は山も険しく個体が密集しているといいます。

 町議会は、クマ撃退スプレーや電気柵などを配備する費用約2850万円を計上する補正予算案を可決したそうです。町はヒグマの出没地域を中心に草刈りを実施し、住宅地の安全確保を急いでいるといいます。

 

 

里山整備、クマとの共存

 かつて日本のあちらこちらにあった里山。人の手によって整備されていましたが、過疎化などにより人の手が入らなくなり荒廃してしまいました。荒廃した里山はクマにとっての食物の供給地になり、好適な生息地となっている可能性があるといいます。里山は人里に近く、ここにクマが住み着くと人間との接触機会が格段と高くなるとの指摘されています。

クマとの共存を目指して |WWFジャパン

 かつての整備された里山は、クマが身を隠す場所も少なく、「緩衝地帯」として機能していたといいます。人とクマの接触機会を減らしていくためにも、里山を整備していくことが求められるといいます。

「令和のコメ騒動」で政府の農業政策が注目されています。減反政策、農家の高齢化と離農、耕作放棄地などが語られています。里山の荒廃もこれまでの農政の影響を多少なりとも受けていたのでしょうか。

担い手と農地は危機的状況
 減反政策は、コメ生産の落ち込みという深刻な事態を招いた。12年の時点で、コメの生産額は20年前より4割も落ち込んだという。耕作放棄地は滋賀県の面積に匹敵する約40万ヘクタールに及び、コメ農家の高齢化も目立つ。肥料・燃料など資材価格の高騰もあり、経営が悪化しているため後継者の確保も難しいという。(出所:日経ビジネス

減反政策で農家衰退、廃止後も苦境 “令和のコメ騒動”で農政変わるか:日経ビジネス電子版

 コメ問題の解決が優先事項なのでしょうが、野生動物対策も考慮した包括的な農業政策が求められていそうです。

 

 

「参考文書」

人間活動の撤退は野生動物の繁栄を促進する―耕作放棄地の増加と温暖化が分布域を拡大― (国立大学法人 東京農工大学)

www.hokkaido-np.co.jp

北海道で男性襲撃のヒグマ、4年前も女性襲う 体毛のDNA型一致 - 日本経済新聞

進撃のクマ、里山に君臨 2050年には都市占拠か - 日本経済新聞