Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

コロナと安心・安全 首相の記者会見から

 

 菅首相が昨日4日、記者会見を行った。足元で拡大するコロナについての言及を期待したが、大きな変化もなかったとの印象をだった。

 首相からは改めて、「マスクの着用、手洗い、3密の回避といった基本的な感染対策を徹底していただきたい」とのお願いがあった。それが科学的にも効果が立証されているという。感染対策、感染予防は私たち一人ひとりに託されているということなのだろう。

 新規感染者数や重症者数が過去最多となり、極めて警戒すべき状況が続いている、重症者向けの病床が逼迫し始め、強い危機感を持って対応していると首相はいう。

 「国民の命と暮らしを守る」

これが最大の責務だという。コロナの感染が続く中で、大事なのは安心感、そして、将来への希望だともいう。

 

 

 

優先される経済対策 コロナ対策は二の次

 しかし、第一波、第二波、第三波と続けば、安心感を得ることが難しいし、将来の希望も霞んでしまう。

「当面は何が起きても対応できるように、十分な額の予備費を確保します。これらの措置により、国民生活の安心を確保し、将来の成長の基盤をつくります」

お金を積み増すと言われても、感染してしまったら元も子もない。感染がある一定の範囲でコントロールされていれば、こうした話で少しは安心感を得ることができるのかもしれないが。

 

 朝日新聞は、新型コロナウイルスを抑え込むための具体策には、これまで以上に踏み込むことはなかったと指摘する。

 

digital.asahi.com

 

 一方で、首相は、新型コロナの分科会が感染リスクの高い場面として指摘するのが「飲食」だと明かし、お店の時間短縮は極めて重要と考えているという。

 それを受けて、Go Toイートの新規発行の停止、人数制限などを要請し、Go Toトラベルでは、一時的に札幌市や大阪市に向けた旅行を対象外とし、これらの地域からの旅行、また、東京都の高齢者、基礎疾患をお持ちの方々については、利用を控えるように呼び掛けたという。

 分科会が指摘した「感染リスク」を、すでに始まってしまった「飲食」を推奨する経済対策の運用で切り抜けようとしているように聞こえる。無理はないのだろうか。

 

「検査や感染者への対応を行う保健所、軽症者用のホテル、重症者用の病床、それぞれについて、更に体制を整えてまいります。

各地の保健所に派遣する専門職、これまでの倍の1,200名、確保いたしております」。

(出所:首相官邸公式ページ)

 

 政府のコロナ施策は後追いになっていないだろうか。それでは予防でもなければ、対策でもでない。

 国民一人ひとりの努力が感染拡大を抑えてきたとしかいえない。

 

 

 

コロナと観光産業とGo Toキャンペーン

 発言を終えた首相に記者たちが質問を投げかける。Go Toトラベル事業の見直し、特措法改正について質問したのはTBSテレビ。その記者は、さらに、

「政府は、現在、感染状況のステージの判断を各都道府県の知事に委ね、その判断に基づいて、最終的に政府が運用の見直しなどについて決定をする」と指摘、「今後より迅速な対応を行うためにも、政府が感染状況の判断等も含め、より主体的に関わるよう、意思決定のプロセスを見直すお考えはありませんか」と問う。

 首相は、「Go Toトラベルの見直しですけれども、地域の感染状況を踏まえて、各都道府県知事の意見を伺いながら国が最終的に判断する、このようになっています」と淡々と答える。 

 

 記者会見最後の質問は、フランスの公共ラジオ局のラジオ・フランスの特派員西村氏だった。氏は、「Go Toトラベルキャンペーンを強く推進する自民党の二階幹事長は全国旅行業協会の会長を務めている」と指摘し、「結果的に他の業界に比べて自民党はこのトラベル業界を優遇するのではないかと思う国民がいるのでは」と、首相に質問をぶつけた。そして、菅首相はこう答える。

そもそも日本には観光関連の方が約900万人おります。全国にホテルや旅館、さらにはホテルや旅館で働く従業員の方、そしてお土産を製造する、あるいは販売をされる方、農林水産品を納入する方、そうした、まず地域で活躍されている方が観光を支え、観光に従事されている方が地域をしっかりと支えていただいているということもこれ、事実だというふうに思っています。そういう中で、このGo Toトラベルを政府としては実行に移してきているところであります。

 地域の中でそうした生活をしている人が当時は5月、6月は稼働率が1割とか2割だったんです。そうした人たちはもう、このまま行ったら正にこの事業を継続することができないというような状況の中で、私どもはこのGo Toトラベルをさせていただいて今に至っています。 (出所:首相官邸公式ページ)

 

  雇用調整助成金の特例措置の延長を語り、さらに、公庫による最大4,000万円の無利子・無担保融資も来年前半まで続け、手元資金に困る人々に緊急小口資金し、所得の減少が続いている場合には返済も免除し、これらの措置も延長するという。

 こうした措置を施し、観光産業以外には救済すべき産業はなかったのだろうか。

 

www.kantei.go.jp

 

 

 

コロナという悲しみ

 感染者の数字の多寡に関係なく、コロナに感染し辛い思いをする人たちがいる、コロナで亡くなられた人の回りには計り知れない悲しみが存在する。

 この状況下で、医療従事者は日夜奮闘し、介護や福祉の現場も感染予防、感染対策に気をつかい、感染を抑え込もうとする。

 安心・安全を真に願う人たちがいる。

 そう思えば、「国民の命と暮らしを守る」、これが最大の責務だといい、コロナの感染が続く中で、大事なのは安心感、そして、将来への希望だという首相の言葉に齟齬があるように思えてならない。

 

 大雨による甚大な被害が続くようになり、空振りになってもいいからといって、避難指示を躊躇せず発信すべきといい、大雨が予想されれば、早め早めの避難と、命を守るようにと呼び掛ける。

 コロナも大雨と同じように早め早めに注意を呼び掛けるべきではないのであろうか。命を思えば、何ら差はないはずである。国自ら空振りしたっていいではないか。

 感染者数は中国のそれを大きく上回り、死者の数も日々増えるばかりである。

 

寄り添う

 記者会見で質問に立ったフリーランスの安積氏は、首相に、「国民の命と暮らしを守ることが政府の責務だというふうにおっしゃいました。ただ、この2か月間、総理はですね、国民に対して直接もう少し頑張ってくれとか、そういった励ましの言葉を掛けられることはありませんでした」と指摘する。

 そして、「これからなおまだ厳しい状態が続くと思いますけれども、これからやはり国民に対してそういう言葉を掛けてくださるのか」と質問する。

 これに対し、首相は「これから政権として、そうしたコロナを始めとする対応策についてというのは、もっとしっかりと発信できるようにしていきたい、こういうふうに思います」と答える。 

 

 こういう時こそ、大事なことは伝達手段である言葉だ。

 そして、齟齬が生じないように行動をコントロールするべきなのであろう。

 経済対策も感染状況を見て停止したり、必要に応じ見直したり、もっと機動的で、メリハリがあった方がいいのではなかろうか。極めて困難なことであることは重々承知してのことだが、緊急事態であれば、それを国が率先してやらずして誰が実行できるのだろうか。そうしなければ、国民の命と暮らしを守れるはずもない。

  

 

「関連文書」 

www.tokyo-np.co.jp

 

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課題は感染予防と経済の両立、回復する経済と拡大するコロナという結果 

 

 世界の新型コロナウイルス感染症による死者が150万人を突破し、週平均では9秒間に1人が亡くなるペースとなっているとロイターが伝える。

疾病対策センターCDC)のレッドフィールド所長は前日、今後数カ月が「米公衆衛生の歴史において最も困難な時期になるだろう」と予想。「2月までに米国で45万人近くの命が失われる可能性がある」と述べた。 (出所:ロイター)

 

jp.reuters.com

 

 米国ではすでに27万人超える人たちが亡くなっているというのに、この先3か月余りでさらに同数以上の人たちの命が奪われる可能性があるという。信じ難い話だ。国内は大丈夫なのだろうかと心配にもなる。

 

 

 

赤信号 

 国内では、大阪のコロナ感染状況が、赤信号になったという。重症者が増え、医療崩壊の可能性が否定できなくなってきたようだ。吉村知事は「医療非常事態宣言を発令する。緊急事態宣言とは違うが、今はその一歩、二歩手前だ」と話したという。府民にできる限り不要不急の外出を自粛するよう求めているという。

 

this.kiji.is

 

 今日4日夕方、菅首相が記者会見を開くという。どんな話になるのだろうか。

 厳しい論調も報道も増えているようだ。感染拡大防止を第一優先、そんな話が聞きたいと思う。

 

www.nishinippon.co.jp

 

回復している経済指標とあるべき感染対策

 ロイターは今年5月ごろを底に景気は回復局面に入ったと考えるのが素直だと指摘する。景気動向指数の基調判断は、早ければ来年1月に発表される11月の指数で「上方への局面変化」に変更されそうだという。

 そう指摘したうえで、「成長拡大だけでは命と経済は両立しない」という。

目先の経済成長を高めるよりも、地道な感染防止に注力するべきだ。成長率を無理に高めようとする政策が感染リスクを拡大させる。

もちろん、このままでは立ち行かなくなる会社、自営業、個人が増えているのは事実だ。しかし、それは特定の業種に限った話ではない。需要誘発的な刺激策で救われる会社や個人は限られる。本当に救いたいのであれば、景気刺激効果が乏しく、予算規模もはるかに大きくなるが、社会保障としての政策で幅広い救済措置をとるべきではないか。 (出所:ロイター)

 

jp.reuters.com

 

 このロイターのコラムを書いた鈴木氏は、単純に米国の経済回復を比較し、自ら成長率が低いとすべきではないという。

米国の高成長が、世界最悪の感染状況と引き換えに実現したのであれば、日本が見習うべき姿ではない。 (出所:ロイター)

  

 

 

 公益重視すべきとき

 気候変動に対峙しようと世界の多くの国がその方向に動きだし、企業の多くが、「株主利益」より「公益重視」の姿勢に転じるようになったと聞く。だが、コロナの不意打ちはそれを実行することの難しさを浮き彫りにしているという。

 足元の危機を乗り越えるためには、企業はレイオフや早期退職を進めなければならなったのかもしれない。しかし、それでは「公益重視」とも言い難い。

 

www.nikkei.com

 

 中国が早くコロナを収束させたことで、今年、世界で唯一経済成長がプラスになるという。中国の感染対策が100%正しいとは言い切れないが、何かを学び、対策すべきときなのかもしれない。

 「感染予防と経済の両立」という難解な課題を設けて、その解決に苦慮しているだけのことではなかろうか。少々嫌気もさしてくる。成長率の多寡を別にすれば、もう経済は回復している。そろそろ潮時、優先順位の変え時なのかもしれない。

 命を大切にするときが来ているような気がする。

 

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ナイキが目指す平等な社会 ナイキの動画で差別やいじめを考える 

 

 ナイキの動画広告が話題になっているという。AFPによれば、日本語で制作された動画は「動かしつづける。自分を。未来を。」と題され、片親が外国人、または日本人ではない少女3人が学校でいじめを受けながらも、サッカーを通して自信をつけていくというストーリーだという。

 

 

 2日までにナイキジャパン(Nike Japan)のユーチューブチャンネルでは「いいね」が5万を超えた一方で、3万人以上のユーザーが低評価をつけ、その多くが同社を「反日的」だと非難している。

....... 広告に添えられた発表には、ありのままの自分を受け入れられないことに悩むスポーツ選手の体験に基づいており、差別やいじめを受ける10代の少女3人に焦点を当てたと書かれている。 (出所:AFP BB NEWS)

 

www.afpbb.com

 

 

 

 AFPによれば、ナイキのシニアマーケティングディレクターのバーバラ・ギネ氏は「ナイキは長い間、少数派の声に耳を傾け、支え、ナイキの価値観にかなう大義のために意見を述べてきた」と記しているという。

 

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(写真:NIKE

 

NIKEと人種差別という問題

 ナイキは過去においても問題提起する広告を出していた。BLM運動のときもそうだった。AFPによれば、米国で警察に拘束された黒人男性が死亡した事件を受けて全土に抗議デモが広がる中、Nikeが、世界的に有名なスローガン「Just Do It(とにかくやってみよう)」を元にした「Don't Do It(それをするな)」というスローガンを使った反人種差別キャンペーンを立ち上げたという。

 

 

ナイキは、「もうこれっきりでやめよう…アメリカに問題がないふりをするのは」と呼び掛けるキャンペーン動画をツイッターTwitter)に投稿した。
 動画では続けて、「人種差別に背を向けるな。無実の命が奪われることを認めるな。もう言い訳はするな。自分には関係ないと思うな」と訴えている。 (出所:AFP BB NEWS) 

 

www.afpbb.com

 

 一企業のナイキの勇気ある行動に敬服する。なぜ、NIKEはそこまで自分たちの大義にこだわることができるのだろうか。

 

 

 

NIKEと日本庭園

 そのナイキの米ポートランド郊外ビーバートンの本社には日本庭園があるという。広大な敷地の中心には、広々とした池があるそうだ。

 ナイキの創業者フィル・ナイト氏と日本との関わりは意外と深い。

 ナイキ創業間もないころの恩義を、その日本庭園に込めていると語るフィル・ナイト氏の言葉を東洋経済ONLINEが紹介する。

「我々はキャンパス中に、ナイキとともに歴史を作ってきたアスリートの名前を冠するグラウンドを設置しています。

日商岩井はナイキの歴史の中で、非常に、非常に重要な位置を占めます。そこで、キャンパスの中心に日本庭園を設置しています」 (出所:東洋経済ONLINE)

 

toyokeizai.net

 

 その庭園は、「Nissho Iwai Garden」(日商岩井ガーデン)という名がついているそうだ。春になると桜並木が満開になり、中心にある池を望む場所は社員が憩うという。

 

 

 

 NIKESDGs

 BLM運動のときに、ナイキは、「ブラックコミュニティへの取り組みに関する声明」を発表し、多様性に関して、包摂的な環境を育て、より多様な労働力を採用する独自の取り組みと説明責任への対策を強化してきたという。

 米企業のNIKEといえども、SDGsへの貢献を忘れない。専用ページを立ち上げ、ナイキが取り組むSDGs項目を謳う。もちろん、それには、ゴール#5に記されるジェンダー平等も含まれる。

SDG 3: 健康と幸福

SDG 5: ジェンダー平等

SDG 8: 働きがいのある仕事と経済成長

SDG 12: 責任ある消費と生産

SDG 13: 気候変動対策

SDG 17: 目標のためのパートナーシップ

 

purpose.nike.com

 

 そして、ナイキが目標とするのは、


「スポーツを通じて世界を一つにし、健全な地球、活発なコミュニティ、すべての人にとって平等な社会を創り出すこと」

 

 ナイキの存在意義なのかもしれない。

 

 今回の広告動画も、こうした目標があってのことだろうか。ゆかりの深い日本のことを忘れず、米国と同じように問題提起してくれたのかもしれない。

 センシティブな問題なだけに様々な意見があって不思議ではない。その違いを認めつつ、理解を深めていくべきなのだろう。

 

SDGsと企業の役割

SDGsに関する動きなんかを見ていると、国の方が動きが遅れていると思います。日本もそうですけど、民間の方が進んでいます」と話すのは、慶応義塾大学大学院の蟹江憲史教授。GLOBE+が同氏にインタビューした時の言葉だ。

国が音頭を取って調整するというのも一定程度大事だと思いますが、

それよりも個人レベルの動き、一つ一つの企業の動き、そういったものが連携して組み合わさって世の中の動きが変わっていくんじゃないかなと思います。 (出所:The Asahi Shimbun GLOBE+)

 

globe.asahi.com

 

 ナイキのように問題提起する企業が増えればいいのかもしれない、そう感じる。

 そして、このコロナ渦における社会のことやSDGsのことも考えるきっかけになればいいのかもしれない。

 

 

dsupplying.hatenablog.com

 

 

「関連文書」

www.bbc.com

 

dsupplying.hatenablog.com

 

dsupplying.hatenablog.com

  

www.huffingtonpost.jp

 

dsupplying.hatenablog.com

 

循環型経済と産業革命 消費のカタチは変わるのか

 

 気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定「パリ協定」が採択されたのが2015年。2020年以降の地球温暖化対策を定めているという。

 Wikipediaによれば、1997年に採択された京都議定書以来18年ぶりとなる気候変動に関する国際的枠組みであり、気候変動枠組条約に加盟する全196カ国全てが参加する枠組みとしては史上初であるという。排出量削減目標の策定義務化や進捗の調査など一部は法的拘束力があるものの罰則規定は無いという。

 「パリ協定」は、産業革命前からの世界の平均気温上昇を「2度未満」に抑え、平均気温上昇「1.5度未満」を目指している。

 

 

 

産業革命から始まった様々な矛盾

 産業革命が起きたのが、18世紀半ばから19世紀。Wikipediaによると、一連の産業の変革と、それにともなう社会構造の変革のことをいう。

産業革命において特に重要な変革とみなされるものには、綿織物の生産過程におけるさまざまな技術革新、製鉄業の成長、そしてなによりも蒸気機関の開発による動力源の刷新が挙げられる。 (出所:Wikipedia

 

 産業革命によって機械工業が成立するようになり、また蒸気機関交通機関への応用によって蒸気船や鉄道が発明されたことにより交通革命が起こったともいう。 

 産業革命は1760年代から1830年代までに及ぶ非常に長くゆるやかな変化であったが、産業革命以前と以後において社会の姿は激変していたという。様々なことが産業革命を起点に始まったということであろうか。

 農民の比率が減少し商工業従事者が激増、工業が成長するとともに都市に多くの労働者が住むようになり、都市化が進み始めた。労働者階級の成立、中流階級が成長した。生産システムは、家内制手工業から工場生産に変わっていく。

 さらに、Wikipediaは、産業革命以前まで安定していた1人あたりのGDP国内総生産)が産業革命以降増加を始めたという。

 

 

 

 経済成長を追い求め、大量生産、大量消費、使い捨てが常識として化したのは起点が産業革命だったということであろうか。

 産業革命が起こってから250年以上の時間が経過する。そろそろそうした生産システムや消費スタイルに変化があってもいいのかもしれない。

 エネルギー源が木炭から石炭に変り、電気が実用化された。いつしか発電の燃料は石油に変り、原子力へと移行していった。電気と石油による重化学工業への移行を「第二次産業革命」、原子力エネルギーへの移行を「第三次産業革命」と呼ぶという。

 スリーマイル島チェルノブイリでの原発事故があり、福島の事故を振り返れば、原発の安全性確保の難しさを思い知らされる。そうした歴史を考えれば、新たなエネルギーの時代に移り変わっていくことが自然な流れになるのだろう。

 

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地球に変わる惑星はない There is no Planet B.

 核燃料サイクル原子力燃料を再処理、再利用することができるが、安心・安全を考えれば、サスティナブルとはいえそうにない。極めてレアなケースかもしれないが、事故が起こってしまえば、取り返しのつかない甚大な被害を引き起こす。そのレアなケースが幾たびも繰り返されている。

 化石燃料の使用もまた同じことなのかもしれない。温暖化してしまった地球を元の状態にするまでにはとてもつもなく長い時間が必要なことなのだろう。 

 色々な人がサスティナビリティを考えるようになった。

 「資源を生み出す地球は一つしか存在しない。この状態が長く続けばいずれ資源は枯渇し、経済活動はもちろんのこと、生きていくための資源さえも消費し尽くしてしまう恐れがある」、そんな言葉を聞く。

 そうしかもしれないが、それ以前に地球という惑星が住めない星になってしまうかもしれない。産業革命以降の経済成長を見直す時期が来ているのかもしれない。

 

サントリーのサーキュラー・エコノミー 循環型経済

 サントリー新浪剛史代表取締役社長と メディアアーティストの落合陽一氏が10月に対談したという。

 落合氏は、産業革命以前の江戸期の日本を例にして話をする。

昔の日本ではモノを簡単に捨てる文化ではなかった。

年長者から譲り受けたものを大切に使い続けたり、修理したり、いかに長く使えるのかを考えていました。ゴミという概念が今ほどは無かったんじゃないかと

そのような考え方に一度立ち返るというのは、新しい日本を作っていく上でヒントになる気がします (出所:AMP)

 

 新浪社長は「日本の企業における資源の活用に対する考え方は、1990年代で止まっており、世界と比較してとても遅れている」と語り、循環型経済への移行の必要性を説く。

「私にとって循環型経済の本質とは、地球からのメッセージそのものです」といい、「人間の便利を追求していくために、地球を壊さないで欲しい、そういったメッセージをしっかりと受け取って、循環型経済に変えていくという話じゃないかな」と述べ、プラスチックスについての話をする。

プラスチックを減らす動きもありますが、私たちの生活がこれまで通り快適な状態を保ち続けるには、代替手段を見つけなければなりません。

現状、プラスチック以上に有効な素材が見つかっていない以上、それをいきなり無くすのではなく、再利用できる仕組みを考えることが、循環型経済をつくる一歩だと考えています。

そのための手段としては2つあります。まず一つは、プラスチックの原料をバイオベースにすること。もう一つは、使用済みのプラスチックを集めてそれを原材料にするための新しい技術を開発すること。 (出所:AMP)

 

ampmedia.jp

 

 これで十分なのだろうかとの疑問も沸く。サントリーと言えば、日本を代表するサスティナビリティやSDGsをリードする会社のひとつだ。もっとアグレッシブさがあってもいいのではと思ったりする。

 

 

 

100%廃棄物から作られ無限にリサイクルできるナイロン「エコニール」

「人は「生きるか死ぬか」ではなく「どのように生きるか?」ということが大切と語るのは、リサイクルナイロン「エコニール」を作るイタリアのアクアフィル(AQUAFIL)社の会長ジュリオ・ボナッツィ氏だ。WWD Japanがインタビューし、彼の言葉を紹介する。

合成繊維は石油からできていて、エネルギーをたくさん消費します。

加えて、そうした石油から作られたものが海にたくさん捨てられていて地球にとって有害なものになっています。

私たちは今、できることをやらなければならないのです。 (出所:WWD Japan)

 

 アクアフィルの「エコニール」は、漁網や使い古したカーペットなどの廃棄物を100%原料にしたリサイクルナイロンだという。

「今、漁網は海を汚染していると問題になっているので漁網を用いることはとても重要です。私たちはNGOと組んで、破棄された漁網などの漂流ゴミを取り除くこともしています」とボナッツィ会長は述べ、「エコニールは、100%廃棄物からできているので、地球の資源を使わずに無限に繰り返し利用ができます」という。

 

www.wwdjapan.com

 

 そのエコニールは、「グッチ」、「プラダ」、「バーバリー」や「H&M」、ラグジュアリーブランドからファストファッションまでが採用する。

 落合氏がいったように、世界には、もうゴミという概念をなくし、資源にして商品を作る人たちがいる。その範囲は、使い終わった商品を対象とするポストコンシューマだけでなく、製造工程などで出る端切れなどを素材にするプレコンシューマも含まれる。それらがゴミでなく素材になる。

 

dsupplying.hatenablog.com

 

 

 

 消費のカタチを変えると未来が変わる?

 カーボンニュートラルが宣言され、循環型経済への移行が徐々に進行し始めたのだろうか。もっと早く、可及的速やかな変化が求められるのだろうけれども、変化は遅々としてしか進まない。今のところ30年後の2050年がひとつの目安なのかもしれないが、もう少し早まったりすればいいのだろう。これだけテクノロジーが進歩しても、それを扱うのはやはり人だ。人の意識に変化が芽生えない限り、進歩は遅々として進まない。

 産業革命は80年余りの時間を費やし、少しずつ変化し新たな時代へと移行した。そして、今日の豊かな消費社会がある。

 もしかして、カーボンニュートラル、脱炭素社会や循環型経済は消費のカタチが変わっていくことになるのかもしれない。それを人々が受け入れるまでには長い時間がかかることのなるのだろうか。

 苦い経験や辛いことがあったりすると、学びの機会になったりする。コロナ渦はいい契機なのかもしれない。

 

 

セブンイレブンがバイオ燃料使用開始 ~コロナ渦で始める脱炭素社会に向けての活動

 

 セブンイレブンが、横浜市内で走行するペットボトル回収車にユーグレナの「バイオディーゼル燃料」を採用するという。

 バイオディーゼル燃料も他の化石燃料同様、燃料の燃焼段階ではCO2を排出するが、原料となるミドリムシが成長過程で、光合成によりCO2を吸収しているため、実質的にはCO2排出量がプラスマイナスゼロとなり、カーボンニュートラルを実現できるとユーグレナはいう。

 

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(資料:ユーグレナ

 

スコープ 3でのCO2削減を目指すセブンイレブン

 セブンイレブンはスコープ 3、サプライチェーン全体でのCO2削減に取り組んでいるという。スコープ 3とは、自社排出量以外の、原材料・商品の調達、配送、商品使用、廃棄過程から出る温室効果ガスの排出量のことを指すとセブンイレブンは説明する。 

 

 

 

 日本経済新聞によれば、横浜市内のセブンイレブン53店舗にペットボトル回収機が設置されているという。この全てのペットボトルをバイオ燃料を導入した回収車1台で集めるそうだ。

 協力会社が行う回収作業であっても、それはスコープ 3の対象に含まれる。こうした企業の努力があって、2050年のカーボンニュートラル実現に一歩近づく。

 

www.nikkei.com

 

 グリーンピースジャパンが、セブンイレブンが発表した新しい環境目標「2050年までに、二酸化炭素 排出を実質ゼロ」を概説する。

 

 

 グリーンピース・ジャパンによれば、米セブンも、電気自動車の充電設備を配置するなどの消費者に環境を配慮したサービスの提供も予定しているという。

 一方、「環境目標を作ったとはいえ、実現はまだこれからです」と指摘し、「消費者である私たちも日常の中でできることから省エネに取り組んでいきましょう」という。

 カーボンニュートラルを実現するためには、CO2の排出量を森林などが吸収するCO2の吸収する量でオフセットさせる必要がある。省エネすることで、必要なエネルギー量が減じ、さらにCO2の排出量が抑制できれば、CO2吸収量の方を大きくすることもできるのかもしれない。

 

 

 

 省エネと住宅の脱炭素化

 日刊スポーツによれば、小泉進次郎環境相が26日、日本記者クラブで講演、「脱炭素は世界最大の成長産業だ。脱炭素に向けた技術競争など、これほど世界一丸となって向かっている分野はない。この分野で稼がないで日本は将来どの分野で稼ぐのか。脱炭素社会とは、環境を犠牲にすることがない経済社会を構築することだ」と述べたという。

 その中で、コロナで在宅時間が長くなっていることをあげ、「住宅の脱炭素化」、省エネ家電への買い替えや住宅の断熱リフォームなどを紹介したという。

 

www.nikkansports.com

 

 カーボンニュートラル、脱炭素というと、CO2排出量の多いエネルギー業界や鉄鋼産業の話かと思いがちだが、日々の生活にも密接に関係しているようだ。

 今までに身に着けてきた省エネや節電、脱プラやゼロ・ウェイストの知恵がカーボンニュートラルの手助けになるのかもしれない。こうしたことが、もしかしたら、政府の成長戦略を後押しすることなるのかもしれない。

 

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 また、コロナの感染者が増加、連日、過去最高を更新するようになってきた。つい心配になったり、不安を感じたりする。

 ユーグレナ社長の出雲氏の「苦しいときほど、誰かのために」との言葉を紹介する日経ビジネスの記事が目にとまった。『嫌われる勇気』の著者岸見一郎氏との対談記事だ。

「今ならば感染症の蔓延(まんえん)のために、つらい思いをしている人がいるでしょう」と岸見氏はいい、「特に子どもたち、若い人たちには、この世界や人生にはいろいろな苦しみがあるけれど、だからといって絶望しないでほしい」と続ける。そして、「そういう局面で人々が、どうすれば希望を見いだせるか」と語りかける。

 

 

 

もしも自分の周囲の人たちは怖い人だと思ってしまったら、他者に援助を求めようという気持ちは持てないし、さらには他者に貢献しようという気持ちも持てないからです。

他者に貢献しようという気持ちを持てなければ、苦難の中で希望を持つことができません

苦難の中で希望を持つにはどうするかというと、自分が他者の役に立てているという感覚を持つこと、貢献感を持つということだと思います。 (出所:日経ビジネス

 

business.nikkei.com

 

 こうした心構えが持てれば、自然にコロナは収束していくのかもしれない。そして、その先のカーボンニュートラル、脱炭素社会も実現できるのかもしれない。

 

 

「関連文書」
dsupplying.hatenablog.com

 

急拡大するコロナと上昇する株価 不思議な社会

 

 新型コロナの感染状況が気になる。大阪が「感染爆発」が目前にと共同通信が報じ、憂慮が深まる。

 共同通信によれば、新規感染者数や陽性率、感染経路不明割合など6項目の指標のうち五つは26日時点で基準を超過、残る病床の逼迫度合いも基準値が目前だという。重症者は過去最多の108人に上り、政府の分科会が示す基準で最も深刻なステージ4(爆発的感染拡大)に迫っているという。

 

this.kiji.is


急拡大と混乱

 NHKは、兵庫県市川町の中学校で発生した集団感染を伝える。地元の保健所は、先週校内で行われた合唱コンクールが原因の可能性もあるとして感染経路を調べているという。NHKによれば、合唱の際、生徒たちは例年と同じような並び方で、間隔をあけるなどの措置は取らず、集団感染が起きたクラスの生徒はほとんどがマスクをせずに歌っていたという。

 

 

 

 感染力の強さを改めて思い知らされるし、基本事項の重要性が身に沁みる。

 「この3週間が極めて重要な時期だ」と政府はいう。そうであるなら、断固とした措置も必要ではないかと感じる。

「常識的に人が移動すれば感染リスクは高まる」と、野村総合研究所木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「Go Toトラベル」についての政府の見解を否定、現在の感染状況で旅行を促す政策は適切ではなく、「全体的に停止するのが正しい」と指摘したとブルームバーグは伝える。

 

www.bloomberg.co.jp

 

 一方、政府の分科会は、医療体制が厳しい地域では自衛隊の活用も検討すべきだと指摘したと日本経済新聞が伝える。自衛隊は大規模な集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」でも投入されており、医療資源をフル活用する事態が再び近づいていると指摘する。

 この危機的な状況下で、個人任せには少々不安も募ったりする。

 

 

 

 薄れる倫理観

 こうした状況にもかかわらず、株価は相変わらず上昇し続けているという。ブルームバーグによれば、ワクチン実用化への期待もあり押し目買いが入ったという。

 活況を呈するESG(環境・社会、企業統治)投資では、発行体がESG目標を達成できなければ利率上昇などのペナルティーを科す新たなタイプの債券「サステナビリティー・リンク・ボンド」が登場し、一部の投資家が懐疑的な見方を示しているとブルームバーグが伝える。発行体の目標未達を理由に投資家が利益を得るのは倫理的に問題ないのか、という疑問が投資家の間で浮上しているからだという。

ESG投資の盛況が企業にとってゆがんだ発行インセンティブになりかねないとの議論は以前からあった。

「債券デザイナー」たちが先端を行くあまり商品設計に欠陥のあるESG債が生み出されるという、より漠然とした懸念もある。

例えば環境債のラベルを貼りながら、本当は環境改善効果がない資金調達(グリーンウォッシュ)を見極めるのに、多くの投資家はすでに苦労している。 (出所:ブルームバーグ

 

www.bloomberg.co.jp

 

「発行体の努力で利率の上昇を防げると捉えれば報酬と言え、それは投資家から発行体への寄付のようなものでもある」と、三井住友海上火災保険の小林奈央・投資部課長代理が指摘したとブルームバーグは伝える。小林氏は、ESG債への興味はあるとしつつ、リンク債については利率変動の本質的な意義が判然としないと言うそうだ。目標未達の場合の利率上昇を「発行体への懲罰と考えた場合、それを投資家が受け取るのには違和感がある」と話したという。

 

 コロナとGo To、狂乱の株価と怪しげなESG投資、そんなニュースを見ていると、コンプリケイテッド(complicated)、複雑で、込み入った社会という感じがする。

 政府は感染対策と経済の両立を口にするが、コロナの感染拡大に関係なく、株価は上昇を続けている。不思議な世界である。規範なき社会のようにも思える。

 個人の倫理観や道徳観が鋭く問われ始めているのかもしれない。

 

 

「参考文書」

www.nikkei.com

 

www3.nhk.or.jp

 

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大量生産は「悪」なのか ロート製薬とファッション業界から考える

 

売らんがためのビジネスによって大量に作り、返品も多く生み出す.... じきにこの現象は....

と話したのは、ロート製薬 角田康之マーケティング&コミュニケーション部長だ。WWD Japanとのインタビューで、廃棄ロス対策を質問され、答えたときにそう話す。

「大量生産・大量消費を前提としたビジネスモデルの時代ではなくなっている」

 矛盾に気づき、疑問を感じ、そこからロート独自の行動が始まったようだ。 

メーカーの役割が変わったことが大きい。

作る側の責任はより良い製品を作って、買って頂いたらそれで終わりではなくなっている。 (出所:WWD Japan)

 

 

 

環境や人間以外の生命にも配慮した容器・成分などにフォーカスした、よりサステナブルな製品設計が必要だ」とロート角田部長はいう。

 角田氏が考えるサスティナブル商品とは、「お客さまが製品を手に取ったときから、使用期間中のことはもちろん、使い終えたあとの製品がどのような形で環境に戻るか」、製品のライフサイクル全てを対象にしているようだ。そして、作る側の責任として、廃棄を減らし、サーキュラーエコノミー型ビジネスを目指さなければならないと考えているようだ。

 

 大量生産は悪なのか

角田氏はその胸中を明かす。花粉症対策のトップブランド「アルガード」は花粉の飛散期は大きな売り上げを作るが、花粉シーズンが過ぎると、相当量が小売店から返品される。日焼け止めブランド「スキンアクア」も、同様に、ピーク時に合わせ十分な商品供給を行なったことでシーズン終了とともに返品が増える傾向にあったという。

売店側も同様で、多くは季節の変わり目に合わせて店内の品ぞろえを大きく変更し、シーズン商品は棚替えのタイミングで返品が増える。これらシーズン商品は短期間で集中的に販売するため、大量に陳列してお客様にアピールする必要があり、緻密に計画しても売れ残りはどうしても発生してしまう (出所:WWD Japan) 

 

 季節商材は天候の影響を大きく受ける。どうしても生産時点で正確に予測を立てることが難しい。返品抑制のため、長年、試行錯誤を繰り返しても、メーカー1社だけでは成果につながらないと角田氏はいう。

 

www.wwdjapan.com

 

 その苦悩が、アスクルのロハコとのコラボにつながる。従来は廃棄処分対象となっていた製品の中で品質に問題ないものをアウトレット売り場で再販売することにしたという。

基本的に未開封かつ品質的に長期間保存しても変質しにくいアイテム。一般製品と同様に、製薬会社としての品質管理基準にかなった製品だけを販売することにしている。基準は社内で議論を重ね、100%廃棄することにしていた店頭戻り品と、廃棄率がきわめて高かった旧商品の不動在庫の中から選んでいる。ロット、使用期限の管理の徹底などを盛り込んだ「選定基準」をそれぞれの商品ごとに細かく定めている。 (出所:WWD Japan) 

 

 

 

 サスティナブルとは

 新たな挑戦が、社内の新たなルールとなり、それによってムダが次々と省かれてサスティナブルに近づいていくのかもしれない。

「サスティナブル、持続可能性」

 理想や理念だけでは問題は解決しない。疑問を感じ、その解決に一歩踏み出すことで、サスティナブルな連鎖が始まるのかもしれない。

 

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アパレル業界の常識「過剰生産」と「余剰在庫」というムダ

 伊藤忠商事が、日本気象協会とコラボして、2021年春夏シーズンより、アパレル向け需要予測サービスのテスト運用を始めると発表した。

 ファッション業界には、構造的な問題として「余剰在庫の大量廃棄問題」が存在する。伊藤忠商事は、その要因の一つとし、業界の常識、商習慣である「前年度の販売数量を前提とした生産計画」をあげる。売ろうとする属人的な予測が過剰生産を生むのだろうか。

「客観的なデータに基づいた、精度の高い生産計画」に転換していくことが、課題解決の一助になると、アパレル部門を持つ伊藤忠商事はいう。

複数のアパレル関連企業の過去の販売データと日本気象協会の有する気象データとの融合により、商品カテゴリー毎の中長期的な需要を予測し、生産・販売計画の適正化を図ります。 (出所:伊藤忠商事

 

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(資料:伊藤忠商事

 

 流通ニュースによると、気象の影響を受けやすい28のカテゴリー別に需要予測を行い、生産計画の精度向上、生産調整、マークダウン(売価変更)の最適化に活用するという。商品はカテゴリごと、時間はシーズン・月・週単位、エリア単位で分析する予定だという。

2021年春夏シーズンより、需要予測サービスのテスト運用をナノ・ユニバースユナイテッドアローズなど数社とともに開始。2022年春夏シーズンより本格運用をスタートし、3年後アパレル関連約30社の参加を目指す。 (出所:流通ニュース)

 

www.ryutsuu.biz

 

 日本気象協会の中野俊夫・商品需要予測プロジェクトプロジェクトリーダーは、「アパレル向けの市場データと気象データの組み合わせで、アパレル各企業、ひいてはファッション業界全体におけるバリューチェーンの最適化を実現することが可能」と指摘し、「各社におけるコスト削減、経営の効率化などの業務変革、社会課題でもある余剰在庫の廃棄という環境負荷の削減にも貢献できる」と述べたと流通ニュースは紹介する。

 業界の習慣も、他者の目には「非常識」に映るということであろうか。常識を疑えば、ことの本質が見えるのかもしれない。

 このサービスを、アパレル業界のDX、生産性向上をサポートするものと流通ニュースはいう。ファッション業界も一歩、サスティナブルに近づくのだろうか。

 

 

 「参考文書」

www.itochu.co.jp