Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

国のデジタル化はどこまで進んでいるのか、実現できない戦略、増える負担

 

 スイス南部のルガノでウクライナ復興国際会議が開催されているそうです。ウクライナのフョードロフ副首相兼デジタル転換相が、デジタル化で復興を目指すとして「自由のためのデジタル」という構想を立ち上げたと発表したといいます。

ウクライナ、デジタル化で復興目指す 副首相が新構想: 日本経済新聞

 日本経済新聞によると、米グーグルやマイクロソフトといったIT大手と協力し、行政のデジタル化などを通じた復興・発展を目指すそうです。また、「司法手続きや国民投票の電子化などに関心を持っている」と副首相は語ったといいます。

ウクライナ政府が4日に発表した復興計画では、国際支援などでデジタル化を進めて25年までに「人口の95%に高速ネット網を提供」「政府情報の3割をクラウド上に移動」といった目標を掲げている。(出所:日本経済新聞

 国の基幹インフラが大きく傷つき、ゼロから復興を目指すのであれば、そうなるのかもしれません。

 

 

 こうした目標は常に持っているべきではないでしょうか。場当たり的にデジタルに対応するではなく、変革するという意志によって貫かれていくべきなのでしょう。それが国民にとって大きな便益になるのであれば、なおさら避けては通れないはずです。

(画像:デジタル庁

  政府は「デジタル田園都市国家構想」を掲げています。地方からデジタルの実装を進め、地方と都市の差を縮めて、世界と各エリアのつながりを強化していく考え方といいます。

 一方で、国や自治体のデジタル化の遅れは否めず、デジタル庁が新設され、その遅れを挽回しようとしています。ただこれまでは放置され、野放図に進めてきたのだから、それを正すことは並大抵のことではないのでしょう。まさしく、国のDX デジタル変革ということなのでしょう。

 

 

政策|デジタル庁

 デジタル庁で、次々と新たな政策が打ち出されますが、総花的で何が優先事項で、重要事項が不明確なような気がします。

 これではやることばかりが増えて、かえってデジタル化は進まず、アナログのままのことが多く残されることはないでしょうか。

(資料:デジタル庁)

 さて国のデジタル化、DXはいつになったら完成するのでしょうか。国の骨格が固まり、規制が改まなければ、民のデジタル化も遅れるばかりです。それでもやらなければならないことばかり、どんどん増えてはいないでしょうか。

 

 

「文明社会は発展しましたが、余白を許さない社会構造や企業文化もできてしまったと思います。ITやデバイスが進歩することによって、何でも最短で効率的に目的を達成しなきゃいけない風潮がありますよね?」、

そう語るのは、キャンプ用品メーカー大手のスノーピークの3代目社長山井梨沙氏。たしかに日本社会はそんな状況に陥っているように見えます。

「村をつくります」 スノーピーク3代目社長が明かす理想郷計画:日経クロストレンド

自然の中でキャンプをしていると、性別も年代も役職も関係なく、本当に一人ひとりの人間同士として付き合える。この人間関係こそが、ライフバリューの向上につながると思っています。(出所:日経Xトレンド)

 生活に余白があれば、主体的に行動したり、自分で考えたりする余裕が生まれ、それこそ人間が活動する本来の意義だと思うんですと山井氏は語ります。

 もう少しゆとりや余裕があれば、自然と難しい課題も解決していくのでしょうか。デジタル化も案外そうしたものなのかもしれません。

「キャンプや自然の中での生活って余白だらけ。人間性を回復するにはぴったりの行為なんです」とも山井氏は述べています。

 昨今はキャンプの人気が高まっているそうです。それにつれ、スノーピークも好調のようです。

 

値上げラッシュ、手を打たない日銀、成長する100円ショップ、ダイソーはブランド拡充

 

 欧米がインフレを抑制しようと金融を引き締めていますが、それが失敗に終わり、景気後退するのではないかともいわれています。それでも物価上昇圧力は高まったままで、高インフレが続く可能性は大きいという予測もあるといいます。そうなれば、もはや輸出回復にも頼れなくなるといいます。

世界経済は同時減速へ、主要国が向こう1年でリセッション入り-野村 - Bloomberg

 しかし、日銀は相変わらずで、掲げた物価目標に安定的に到達しないといっては、政策を変更する気配がありません。円安で輸入物価は高騰したままで、エネルギーや食料品の値上げ圧力がさらに高まっています。

 一方、輸出企業は円安メリットを享受できているようですが、世界経済が景気後退すると、悪い影響を受けることになるのでしょうか。先行きが見通せないと不安を感じるばかりです。

 

 

  一方、100円ショップは成長を続けているといいます。21年度は前年比5.8%増の9500億円の市場規模で、22年度には1兆円を突破する可能性があるそうです。その背景には、生活者の強い節約志向があるといいます。「支出は限りなく抑えたい。でも物はそろえたい」というニーズを捉えて伸びているそうです。

大創産業の3ブランド旗艦店が銀座に インフレ下でも世界を狙う:日経クロストレンド

 この業界の最大手は、「ダイソー」を展開する大創産業、国内に4042店舗、海外に2296店舗を出店し、2021年度の売上高は5493億円となり、市場規模の半分を占めるほどといいます。

 そのダイソーが銀座に始めて出店したそうです。銀座という舞台で、ダイソーブランドが世界で通用するか試す狙いがあるといいます。今年4月にオープンした「マロニエゲート銀座店」には、100円ショップ「ダイソー」のほか、300円ショップブランドの「THREEPPY(スリーピー)」、「Standard Products(スタンダードプロダクツ)」も出店したそうです。

(写真:大創産業

Standard Products

「Standard Products」は、日本の国内産業とコラボレーションした包丁や、和洋折衷で使用できる食器なども扱っているそうです。また、環境に配慮した素材、サステナビリティと環境問題を意識した製品開発や店づくりを目指しているといいます。

 日経Xトレンドによれば、新潟県燕市のカトラリー、岐阜県関市の包丁、愛媛県今治市のタオルと、東京都葛飾区の鉛筆などが人気で、この他にも間伐材で作った雑貨や、インド産のリサイクルコットンを使ったファブリック商品などもサステナブルな商品を展開しているそうです。

(写真:大創産業

 この経済状況下、ダイソーの戦略がどんな結果となっていくのか気になります。

 

 

 そうはいえども低価格で販売する大創産業にとっては、中国でのゼロコロナ政策や原材料費の高騰、それに加えて円安は逆風といってもいいのでしょう。

非常に厳しい状況に追い込まれているが、商品パッケージや梱包のサイズを工夫して物流での積載効率を上げたり、生産地を日本国内に変更するといった取り組みをいくつも重ねながらコスト上昇を吸収している。(出所:日経Xトレンド)

 しかし、こうした徹底した効率化は、一方で商品のカーボンフットプリントを押し下げることにも貢献し、商品がよりサステナブルなものになっていくことにもなるのかもしれません。

 

「参考文書」

「Standard Products」海外初出店、海外初の3ブランド同時出店 大創産業、3ブランドのグローバル旗艦店を海外初出店|株式会社大創産業のプレスリリース

 

初期費用「ゼロ」でEV充電器を設置できるキャンペーンで、サスティナビリティは実現するのだろうか

 

 東証に上場する「ENECHANGE(エネチェンジ)」という企業が、EV 電気自動車の充電サービスに最大300億円を投資して2027年までにEV充電器3万台を設置すると発表したといいます。

新EV充電ブランド「ENECHANGE EV CHARGE」で 2027年までに3万台設置に向け最大300億円を投資 | ENECHANGE株式会社

 新型の台湾製の普通充電器を新たにラインアップ、希望者にこの充電器を無料で設置するというキャンペーンも行うといいます。

 EVsmartブログによると、「いまならEV充電設備を0円で導入可能!」と謳う広告バナーまでが発表会場に掲示されていたそうです。

(写真:ENECHANGE)

ビジネスモデルとしては、設置後の利用料金で収益を出していく計画だ。同社としては当面、赤字を抱えることになるが、「目的地充電」のマーケット拡大をにらんだ先行投資という位置付け。(出所:EVsmartブログ)

 0円というのは設置者にとって魅力的ですが、このキャンペーンに参加すると、充電器利用者に課金される料金はエネチェンジの収益となり、設置者へ料金還元はないといいます。実際の充電に掛かる電力料金は設置者が負担することになるそうです。

 

 

 EVシフトを加速させようと、自動車メーカも新型EVを相次いで投入しています。日産「サクラ」や三菱「eKクロス EV」は、既に1万4000台以上を受注しているそうです。

 日本全国に設置されている充電器総数は急速充電器も含めてまだ2万台弱といいます。現実にEVが販売が伸長すれば、充電網の拡充は急務ということなのでしょう。

これに加え、2013年以降設置された設備が更新期を迎えている影響で、全国の充電器が急減する可能性もあるそうです。今すぐに、新規の設置に取り掛からなければならない状況と記事は指摘します。

「エネチェンジ」がEV充電インフラ戦略を発表〜倍速(6kW)普通充電器を無料で3万台設置へ - EVsmartブログ

 EVを普及させなければならないのに充電器は減っていく、この矛盾を解決するため、エネチェンジはこのビジネスを始めたということなのでしょう。

充電器減少に歯止めをかけたい、という同社の姿勢には社会的意義を感じられるし、EVユーザーとしても、ほんとうにありがたい。3万台といわず、6万台でも9万台でも増えてほしい。(出所:EVsmartブログ)

 エネチェンジの公式発表においても、率先してEV充電設備のインフラを整備することで、地域社会への貢献やSDGs地球温暖化防止への取り組みに積極的な活動をしている企業としての認知向上などにもつながるといいます。

 

 

 ただ初期費用がゼロだからといっても経費がかかるモデルで普及していくのでしょうか。確かに意義あるものなのかもしれませんが、設置側にはあまり持続的ではないように見えてしまいます。こうしたことが真にSDGsの理念にかなうものなのでしょうか。

「日本でも少し前までは様々な場面でSDGsという言葉をたびたび耳にしたが、近ごろはそんな機会も減少ぎみ」と、NEWSポストセブンがいいます。

テレビ局が一斉に発信していた「SDGs」、最近見かけなくなった理由|NEWSポストセブン

民放の収入源である広告を出稿する企業は、本業で利益をあげるために存在しているものだが、現代では、大企業であればあるほど、社会の公器としての存在意義を示すことも求められる。利益追求しながら社会的意義にも貢献するには何をしたらよいのか、役立ちたい希望を持ちつつ、どうしたらよいのか判断も決断もしかねている企業は少なくない。(出所:NEWSポストセブン)

 その迷い道から抜け出すような役割を広告代理店が担うことがあると記事は指摘し、近年のSDGsブームの背景を解説しています。

 広告代理店だけでなくPR会社やありとあらゆる代理店がSDGs関連の企画を提げ、売り込みをかけ、テレビで組まれる特集などで一気に「SDGs」色が強めていった....、ところが、視聴者は「所詮、綺麗事だと見抜いていた」といいます。

 

 

 独り善がり、独善的になってしまえば、SDGsどころではないような気がします。それが問題なのでしょう。

 エネチェンジの件もまた然りではないでしょうか。

 参加する当事者すべてにとって便益がなければ、長続きすることはないのでしょう。停滞し、成長しない原因がそこにあると思えてなりません。

 

「参考文書」

エネチェンジEVチャージ|電気自動車の充電設備の導入から運用までまるっとサポート

 

デジタル時代を生き抜く知恵、自分の内面に向き合うジャーナリングを取り入れる

 

ジャーナリング」、あまり聞き慣れない言葉ですが、頭の中に浮かんだことなどを紙に書くことをいうそうです。「書く瞑想」とも呼ばれ、 ただ頭で思うだけではなく、実際に手を動かして紙に書いていくことにより自分の内面と向き合うことができるといいます。

 この「ジャーナリング」の手法を採り入れたアプリが10〜20代後半のZ世代を中心に人気を集めているといいます。

多感な思春期にも効果抜群 教育現場に広がる「自分の心と向き合う」アプリ | 未来コトハジメ

 未来コトハジメによると、「muute」(ミュート)というアプリがリリースされ、1年余りで約60万ダウンロードを記録したといいます。

ポジティブ、ネガティブにかかわらず、ユーザーはアプリ内でひたすら思い浮かんだ感情を表現し、書いた内容に対してAI(人工知能)がフィードバックを返す。その結果、自分自身と向き合い、客観的に自分を振り返ることができる。(出所:未来コトハジメ

 

 

 コロナ禍でメンタルヘルスの重要性が認識されるようになっているといいます。それは大人に限らず、学校生活を制限された学生たちもまた同じといいます。

「muute」を開発したミッドナイトブレックファストが今年1月、全国9校の中学校や高校と共同で、「muute for school β」という実証プロジェクトを実施したそうです。

プロジェクトに参加した三田国際学園中学校・高等学校では、「AIとのやり取りをちょうどいい」と生徒たちが感じたといいます。先生からの評価ではなく、AIが客観的にコメントしてくれることで物事をメタ的(俯瞰的)な視点で捉えるきっかけにつながったといいます。この結果を受けて、三田国際学園では中学2年生の全7クラスで「muute」を授業で活用するようになったそうです。

(写真:ミッドナイトブレックファスト株式会社)

「生まれたときからデジタルとの共存が当たり前だったZ世代、さらには2010年以降に生まれたα(アルファ)世代にとって、情報の渦に飲まれずに自分を客観視して一息つく習慣は不可欠になる」と未来コトハジメはいいます。

メタ的な視点や非認知能力は、ますます高度化するデジタル時代を生き抜く武器となる。(出所:未来コトハジメ

 

 

 インターネットが登場し、利便性があふれるようになり、それによって生活様式も変化しました。しかし、インターネットによる弊害も多々あるのかもしれません。こうしたメンタルヘルスの問題もそのひとつなのでしょう。

 産業革命以降の工業化で生活は見違えるほどに便利になりました。そして、人々は豊さを享受しました。その反面、急激な工業化は公害を生み、それを技術よって乗り越えはしましたが、今また気候変動の問題に直面しています。利便性の追求には弊害が付きものなのかもしれません。インターネットの時代においても同じことが言えるのでしょう。その弊害が手に負えないほど悪化する前に対処すべきではないのしょうか。

 心の状態を言語化する作業は、主体的な思考力や行動力の源となる非認知能力の活性化にも役立つと、未来コトハジメはいいます。

感情が動いたときに生徒の中に学びが生まれる。

でも子どもたちは、なかなか動きに気づく機会がなかった。(出所:未来コトハジメ

 デジタルによる変革が求められています。今の時代背景が、それが当たり前と思うようにさせているのかもしれません。しかし、その陰で弊害が成長し始めていそうです。早めに対処にしなければならないように思えてなりません。

 

「参考文書」

189名の中高生がAIジャーナリングアプリ「muute」を活用し効果を実感9割が自己理解力の向上に、8割がメンタルヘルスケアにつながると回答|ミッドナイトブレックファスト株式会社のプレスリリース

書く瞑想アプリ「muute」開発の裏側|誰ともつながらず、自分だけの「居場所」を持つ価値 | キャリアハック

真のDXに向けたマインド変革で顧客体験の臨場感を高める│顧客体験の神髄 - 日経ビジネス電子版 Special

 

我慢の夏はいつまで続くのか、続く猛暑、ふくれ上がる電気代、見えない対策

 

 また食料品が値上げになる、電気代も上り、そんなことを伝えるニュースに辟易です。国はロシアの影響と言い訳するばかりで、円安にも歯止めはかからず、さらなる物価高騰が心配になります。

 よくならないことばかりが増えています。

 そんな中、農業協同組合新聞が目にとまりました。東京ビッグサイトで開催された「日本の食品輸出EXPO」を取材し、コメとその関連商品の輸出目標が達成できるかもしれないといいます。その背景に、大きく変わった貿易環境があるそうです。

 

 

 コメで作ったグルテンフリーのラーメン用の麺。ニューヨークではラーメン1杯が日本円換算3000円で提供されるまで円安が進み、麵1袋で148円のFOB(日本国内本船渡し)価格でさえ、極めて安い商品に写るようになっているといいます。

これまで海外でグルテンフリーのパスタを売り込んでいたが、海外のバイヤーから「どうしてわざわざ日本からパスタを買わなくてはならないのか。それよりもラーメン用のグルテンフリー麺を作って欲しい」と言われ、商品開発を続け、今年8月に販売出来る目途が付いたことから展示会場で紹介した。(出所:JA.COM)

 この他にも以前で考えることもできないほどの数量での引き合いがあるといいます。

ラーメン用米めんの輸出価格は1袋148円 大量の米取引打診も【熊野孝文・米マーケット情報】|JAcom 農業協同組合新聞

 農業だけに急激に数量を増加させることは困難なことかもしれませんが、創意工夫次第で、輸出を含め販売の拡大は見込めるようになってきたということでしょうか。こうしたことをきっかけにして、就農人口の減少に歯止めがかかり、食糧自給率の向上にも役立てばいいのかもしれません。

 一方、電気代については深刻なのかもしれません。世界的なエネルギー危機といわれるようになり、過去の石油ショック以降で最も深刻な状態といいます。

 痛みを避けるすべはなく、燃料や電力価格の高騰により、ほとんどの国が低成長やインフレ、生活水準の低下、激しい政治的反発に直面していると、日本経済新聞はいいます。

 

 

 日本同様、欧州も熱波に襲われ、スペインではガス需要が過去最高水準に達し、ドイツではエアコンの使用で電力需要が増え、休止させている石炭火力発電所を再稼働させる方向といいます。

エネ危機てこに気候対策改善を(The Economist): 日本経済新聞

 暑い過ぎる夏を乗り越えるためには、化石燃料に頼り、電力を確保せざるを得ません。それが化石燃料の需要増となり、価格を押し上げていきます。

 過去の災難と同様、短期的には値上げという痛みをもたらすとともに、長期的にはエネルギー産業は変革を迫られると日本経済新聞はいいます。

各国政府は送電網の到達範囲や容量、貯蔵能力を増強するとともに、再生エネ発電の容量拡大を今も必要以上に難しくしている障害を取り除かねばならない。送電網と電力市場の設計はまさに政府が取り組むべき問題だが、政府は20世紀型の発想にとらわれることがあまりに多い。(出所:日本経済新聞

 やらなければならないことが明確になっているのに、優先度があがらないことに腹立たしく思えます。

 

 

 欧州では、G7サミットに続き、NATOの会合がありました。喫緊の課題が安全保障の危機ということも理解はします。しかし、5年後とはいいますが、防衛費を増額していく必要がほんとうにあるのでしょうか。それでは、20世紀型の発想から抜け出ていないことの証のように感じます。

「気候危機への世界の対応は総じてお粗末だが、その中で再生エネの推進はこれまでに最も成功している部分」とも記事は指摘しています。

 その気にさえなれば、出来ないことはないとういうことではないでしょうか。電力需給逼迫注意報は解除となりましたが、引き続き節電は求められます。暑い夏はこれからが本番です。我慢の夏になるのでしょうか。ちぐはぐなことばかり感じる今日この頃です。

 

「参考文書」

頼るべき“ルール”見えぬ脱炭素、国内製造業は立ち止まらずに進めるのか:製造マネジメント インタビュー(1/3 ページ) - MONOist

 

EVシフトに前のめりな欧州に、水を差す日本、自動車レース F1は持続可能な燃料の市販を目指す

 

 ラニーニャによる早い梅雨明け。フィリピン沖の海水温上昇によって、積乱雲が発生して、その影響で太平洋高気圧が勢力を強めた、その上、チベット高気圧も勢力を強めてさらに偏西風の蛇行も重なってと、それが梅雨が早く明けた理由といいます。

 早速、水不足の懸念が指摘され、四国など西日本の一部では取水制限も始まっているそうです。来週には勢力を強めてた太平洋高気圧が少し弱まって、多少気温も落ち着くといます。

西日本のダムは貯水率低下 短い梅雨で水不足の懸念高まる - ウェザーニュース

 ただ、7月中旬以降、8月にかけて暑い夏が予想されているとウェザーニュースは指摘、水不足の懸念が高まりそうですといいます。始まったばかりの暑すぎる夏に、心配ごとが増えます。気が早いのかもしれませんが、台風のことも気になったりします。

 

 

 ドイツで開かれていたG7サミットが終了したそうです。ドイツが提唱した「気候クラブ」の設立を進めることで合意されたといいます。気候変動の問題解決を図りながら、公正な社会を実現するといいます。

G7、気候クラブ年内設立で合意 新興国などと共通目標: 日本経済新聞

 日本経済新聞によると、この会合の席では、EV 電気自動などゼロエミッション車の販売などに関する議論もあったそうです。議長国ドイツの案では、ゼロエミッション車のシェアを50%にすると盛りこんでいたそうですが、日本が反対したといいます。

日本は「ハイブリッド車や脱炭素燃料などを通じて脱炭素化を実現する」と反対を表明。「ハイブリッド車を一定量除外することは賛同できない」と主張して削除を要求した。最終案には数値目標は明記されなかった。(出所:日本経済新聞

 反対理由は何であったのでしょうか。自動車業界への配慮なのか、それともそれを隠れ蓑として、再生可能エネルギーの普及の遅れに対する危惧の現われだったのでしょうか。

(写真:日産自動車

 一方、自動車レースにおいてもカーボンニュートラルの波は押し寄せ、フォーミュラ1 F1においても、2030年までに二酸化炭素排出量をゼロにする目標を掲げているといいます。

F1、“100%”持続可能な燃料を2026年に導入へ。二酸化炭素排出ゼロに向け進捗を発表

 motorsport.comによると、2026年から次世代パワーユニットが投入されるのと同時に、燃料は100%持続可能な燃料にするとし、既にこの持続可能燃料の開発は進められ、生産も開始されているそうです。

 F1では早くからハイブリッドエンジンが導入され、それが最も効率的なものとの自負があるようです。2026年に導入冴える100%持続可能な燃料、アラムコやF1における燃料供給企業、自動車メーカーなどからサポートを受け、既に生産されていると公表があったそうです。

 

 

なおF1は持続可能燃料を使うことで、F1における二酸化炭素の排出量のみを削減しようとしているわけではない。現在開発中の持続可能燃料は、世界中で走るガソリンを動力源とする自動車で、そのまま使えるようにするという。(出所:motorsport.com)

 F1の公式リリースでは、「この燃料は、世界中の自動車でも採用される可能性が非常に高く、この燃料は、採用を加速し、既存の市販車(内燃エンジン車とハイブリッド車の両方)で使うために、コストを削減するのに役立つ”ドロップイン”機能を使うよう、意図的に設計されている」とあるといいます。

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 EVシフトの理念には賛同できますが、英国やEUが少々前のめり過ぎているような気もします。こうした流れに、自動車レース業界が水を差すことはできるのでしょうか。EVも充電設備が整い、なおかつそれがCO2フリー電力でなければ意味を成しません。こうした環境を欧州以外の国が整備するには長い時間を要しそうです。それを考慮すれば、エンジン車を持続可能な燃料で活用する選択肢を当面残しておく必要があるのではないでしょうか。

 

続く猛暑に、電力需給逼迫注意報、対策は進まず、求められるのは工夫ばかり

 

 日本各地で梅雨が明けたといいます。関東では史上最速になりそうとのことです。ウキウキするはずの梅雨明けも今年はそんな気分になりそうにもありません。連日の猛暑に、続く「電力需給逼迫注意報」、もう早くもうんざりです。

 ドイツ南部のエルマウではG7主要7か国首脳会議が開かれ、岸田首相が、再生可能エネルギーの拡大などが重要と述べたといいます。「特定の国にエネルギーを依存した環境を回避するため」との前置きがあったそうです。安全保障も重要なことなのでしょうが、まずは生活環境、この窮状にきちんと向き合って欲しいものです。

 

 

 長期運転休止中だった天然ガスを燃料とする姉崎火力発電所5号機が明日から再稼働するそうです。政府が要請している節電期間の初日に当たる7月1日から運転再開する予定だったといいますが、前倒しするそうです。この5号機の出力60万キロワットといいます。

 また、この状況下で活躍するのは「揚水発電所」です。3月に需給が逼迫したときも塩原の揚水発電所が活躍したといいます。最大90万キロワットの電力を供給できるといいます。テレビ朝日によれば、余った電力でダムに水をくみ上げ、東京タワーと同じほどの落差を利用して水車を回して発電するそうです。一種の蓄電池に見立てられます。

 遅れているとは言え、太陽光発電の整備が進み、九州や四国ではたびたび出力制御されるようになりました。供給が需要を上回るため行われる措置です。そうした措置が行われるたびに、蓄電池整備の必要性が問われますが、なかなか整備が進んでいないのでしょうか。

 

 

 オーストリアでは、高層ビルのエレベーターを蓄電システムとして活用する技術が提案されているといいます。使用していない状態のエレベーターをビルの上部へ移動させることで、電気エネルギーを位置エネルギーに変換して蓄える仕組みといいます。

高層ビルのエレベーターを蓄電システムとして使う技術、電力を位置エネルギーに変換 - CNET Japan

 数多くのエレベーターが使われているものの、その多くに相当量の空き時間があるそうです。そこで、エレベーターを揚水発電ダムのように使い、電力が余っている時に蓄電、足りない時に放電しようというアイデアといいます。

蓄電するには、かごを上層階へ移動させることで、位置エネルギーを増やす。逆に、放電するには、かごを降ろす際に回生ブレーキで発電する。(出所:c/net Japan)

 何も大型バッテリーだけが蓄電池ということではないのでしょう。自然のエネルギーを上手く使った蓄電池機能を増やすことも一考なのかもしれません。自然エネルギーを無駄なく使える最良のシステムなのかもしれません。

どうやらまた明日も電力需給逼迫注意報の発令のようです。いつまでもこんな状況が続くことになるのでしょうか。人々の工夫と忍耐にも限界もあります。国にももう少し工夫があっても良さそうです。国しかできないことはあるはずです。

 

「参考文書」

太陽光発電出力制御 9日にも四国で初実施 太陽光発電の拡大が影響:朝日新聞デジタル

「電力需給ひっ迫注意報」東京電力管内で28日も継続 政府 | NHK | 熱中症