Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

課題多いアンモニア発電は何のため、エネルギー基本計画は誰のため

 東南アジアは脱炭素目標を達成するため、1年間に新設する再生可能エネルギー発電の能力を「7〜12倍」に増やす必要があるそうです。この実現には2050年までに9300億ドル(約140兆円)の投資が必要になるといいます。

東南アジア、再エネ7〜12倍に拡大急務 脱炭素目標へ - 日本経済新聞

 EDB シンガポール経済開発庁とマッキンゼー&カンパニーが、まとめたレポートにそうあるといいます。

 

 

 昨年のCOP28で首相は、世界の国々が多様な道筋でネットゼロという共通の目標を目指すことを訴えました。しかし、アンモニア混燃による石炭火力発電を積極活用しようとし、国内だけでなく石炭への依存度が東南アジア、インドなどにも広めようとしていると批判を浴び、国際NGOから「化石賞」を受賞したことが思い出されます。

 首相の主張と東南アジアの現実ではやはり違いがあるということなのでしょうか。

アンモニア発電

 アンモニア発電を推進するJERAを中心とする企業や団体は、「混焼」という言葉が誤解を与えるとし、「転換」に改めることにしたそうです。いずれにせよ、批判をかわし政府の支援もながら、JERAなどはアンモニア混焼の実証実験を進め、2027年度には商用運転に切り替え、2030年代に混焼率50%を達成させ、2040年代のアンモニア100%による「専焼」に移行する計画といいます。

JERAとIHI、石炭火力発電の脱炭素を目指しアンモニア混焼の実証開始 | 日経クロステック(xTECH)

 燃焼時に二酸化炭素を排出しないアンモニア発電は、LNG液化天然ガス火力発電以来の技術革新と、JERAは主張し、世界初の取り組みに胸を張っているそうです。

 しかし、アンモニア天然ガス由来で製造され、この過程において発生する二酸化炭素は、天然ガスをそのまま火力発電に使った場合の2倍に達するという指摘があるそうです。また発電に使用するには膨大な量のアンモニアの確保なども課題といいます。

独自の脱炭素化戦略「アンモニア発電」 JERAなど世界に先行:日経ビジネス電子版

 アンモニアバリューチェーン構築において日本は強みがあるそうです。さすれば、こうした矛盾や課題の解決も、これを推進するJERAなどの企業群によって可能ということなのでしょうか。金銭的な国の支援なく進めていただきたいものです。リスクを乗り越えることできなければ、税金がムダに使われることになってしまうので。

 

 

企業献金

 政治における企業・団体献金が問題視されています。政府自民党献金禁止に反対し、また経団連も同様といいます。一方、「利益誘導につながりかねないから、認めない方がよい」と国民は捉え、そう思う人が朝日新聞世論調査では79%に上ったそうです。

企業団体献金「容認せず」8割 理解得られぬ首相主張 朝日世論調査:朝日新聞デジタル

 しかし、首相は最高裁判決を用いては言い訳します。「企業の政治活動の自由」だそうです。

 

 

 防衛力強化でもよく名を聞くようになった日本の重工業、三菱重工IHI。防衛関連だけでなく、ロケットや火力発電用タービンなども主力事業しているようです。

三菱重工・IHI・川崎重工「水素かアンモニアか」分かれる選択 脱炭素とアンモニア発電(下) - 日本経済新聞

 献金によって政策が歪められていることはないと信じたいのですが、どうなのでしょうか。まさかと思いますが、これが世界の動きとシンクロすることができない理由であれば残念なことです。

 

 

「参考文書」

鈍い再生エネの伸び、気候目標達成に程遠く インフラ不足が課題 | ロイター