グーグルがスマートウォッチメーカのFitbitを買収するとのニュースが流れて驚いた。フィットネスやヘルスケアへの応用が期待されているスマートウォッチだが、ここ最近はアップルウォッチばかりに目がいっていた。
「Fitbitはウェアラブル分野の革新を加速し、拡大し、誰もがより健康になる手伝いをする。これ以上に興奮することはない」とGoogleのデバイス担当シニアバイスプレジデントのRick Osterloh(リック・オスターロー)氏が公式ブログで明らかにしたとTechCrunchが伝える。
スマートウォッチなどのウェアラブル端末が気になるのは、ヘルスケア分野や生命保険商品への応用がさかんに研究開発されているから。
- ヘルスケア:スマートウォッチやフィットネストラッカーを使った研究
- オムロンのスマートウォッチ HeartGuide(米国のみ) 医療機器に近い性能までに
- 生命保険:アップルウォッチなどのウェアラブル端末を使うと値引きに
- アップルウォッチ: 米国向けは心電図機能がついている
- まとめ
ヘルスケア:スマートウォッチやフィットネストラッカーを使った研究
スマートウォッチやフィットネストラッカーに内蔵される心拍数測定機能を使って様々な研究が始まっている。
日経XTECHは、東大と損保ジャパンの活動を紹介する。
自社社員のウエアラブル端末から収集した活動データと健康診断データを、東大COIに提供。東大COIはこのデータの集団解析やリスク解析を実施し、その結果に基づいて損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険の健康経営に対してアドバイスする。 (出所:日経XTECH)
東洋大学では、Fitbitのフィットネストラッカーを使い、ストレスレベルを研究するという。
オムロンのスマートウォッチ HeartGuide(米国のみ) 医療機器に近い性能までに
『オムロンによる血圧を測れるスマートウォッチ、「HeartGuide」。なんとFDA(アメリカ食品医薬品局)によって、既存の血圧測定器と同じレベルの正確さと承認されているんです』とGIZMODOが伝える。
GIZMODOによると、その他機能は、他社のスマートウォッチと大きな差異はないが、『アプリがユーザーの血圧を睡眠、運動、そしてコーヒーをどれほど飲むかといった生活習慣を考慮して分析してくれるとのこと』。
生命保険:アップルウォッチなどのウェアラブル端末を使うと値引きに
住友生命保険が、健康への取り組みによって保険料が変動する健康増進型保険「Vitality」を昨年から発売している。詳細は、 引用記事を読んでもらうとわかるが、生活に役立ちそうなところ抜粋すると、次の通り。
Vitalityとは
Vitalityは、世界17の国と地域で提供されている健康増進プログラム。ディスカバリーは、1国1社の生保会社と提携し各国でVitalityを導入しており、日本では住友生命が独占契約を締結している。加入後毎年の健康診断や日々の運動など、継続的な健康増進活動を評価し、保険料が変動するのが特徴だ。これにより、リスクそのものを減少させることを目的としている。
そのため、保険契約とVitality健康プログラム契約(月額864円)とで構成される。従来の保障に加え、契約者の日々の健康増進活動をポイント化し、累計ポイントに応じてステータスを判定(1年間の累計ポイントに基づき、ステータスを判定)。ステータスに基づいて保険料の変動や特典を提供する。(出所:JapanC/net)
特典の数々
ウェアラブル端末は、Vitality健康プログラムに加入すると割引購入ができる。たとえば、ガーミンは最大40%引き、ポラールは30%引きだ。ソフトバンクは、対象のスマートフォンを購入すると、無料でウェアラブルデバイスがもらえるほか、「スマート体組成計 2」を2400円引きで購入できる。このほか、ヨドバシカメラが運営するVitality会員専用サイトでApple Watchを購入し、所定の特典開始要件を満たすと、24カ月にわたって毎月の獲得運動ポイント数に応じて各月最大1000円分(最大2万4000円分)のコインを獲得できる「アクティブチャレンジ」などに参加できる。 (出所:JapanC/net)
スタバやアディダス商品も
フィットネスジムの月会費割引では、コナミスポーツクラブ、ルネサンスが、ヘルシーフードの割引購入ではオイシックスの定期宅配サービス「おいしっくすくらぶ」が参画している。また、住友生命「Vitality」会員がアクティブチャレンジに参加し、 Vitality 会員ポータル(アプリ)に毎週表示される、1週間ごとに 設定された運動目標ポイントを達成すると、ローソンのコーヒー、スムージー、またはスターバックスのドリンクチケット(500 円)のいずれかを獲得することができる。
アディダスは、対象商品を30%オフにする (出所:Moneyzine)
アップルウォッチ: 米国向けは心電図機能がついている
アップルウォッチは住友生命の「Vitality」の対象となっている。
アップルウォッチがスゴイと思うのは、Seires 4から心電図や心房細動に関する機能を持ったこと。まだ、医療機器とまではいっていないようだけれど。
まとめ
健康は誰もが気にすること。スマートウォッチの機能を使って健康にかかわる分野への応用がはじまっている。この注目される分野にグーグルがFitbitを買収して参入してくることに驚いた。今後スマートウォッチの性能がさらに向上すれば、ヘルスケア分野での利用拡大もあるのではないかと思われる。それもあるからグーグルも参入するのでしょうから。
手のひらの中のスマホから、腕のスマートウォッチへのシフトがあるのか、使い分けが始まるのかはわかりませんが。
中国製の安物フィットネストラッカーを使っていて、少々くたびれてきたので買い替えようかと思っていた。FitbitのAlexa搭載モデルか、アップルウォッチ型落ち品か、なんて思っている最中だったので、なおさら驚いた。
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