2026年1月、米国ミネアポリスで、ICE(移民・関税執行局)の捜査官が抗議中の市民を射殺するという悲劇が起きました。トランプ政権による「史上最大の移民摘発作戦」が、血の流れる事態へと発展しました。ロック歌手 ブルース・スプリングスティーンは、新曲『Streets Of Minneapolis』を緊急リリース、ICEに射殺された2人の米国市民アレックス・プレッティとレニー・グッドを追悼しました。
ブルース・スプリングスティーンの米ICE抗議曲が全米1位に | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
ブルースは「キング・トランプ」と歌い、弾圧される市民への連帯を示しました。しかし、この歌は、単なる政治批判ではありません。
“我らはこの国と、私たちの真っ只中にいる「見知らぬ人(異邦人)」のために立ち上がる”
「不法移民」という**レッテル**を貼れば、隣人の命さえ奪っていいのかという、壊れゆく人間性への魂の叫びです。
「ICE OUT」、 グラミー賞でも示された抗議
ビリー・アイリッシュら多くのセレブがグラミー賞の授賞式で「ICE OUT」ピンバッジを身につけ、強権的な法執行に対する「NO」を視覚的に示しました。
セレブたちがグラミー賞やその他のアワードで「ICE OUT」「BE GOOD」のピンを身につけている理由 | Vogue Japan
「神に感謝する前に、これを言わせてほしい。ICEは出て行け!」、グラミー賞の壇上でバッド・バニーは「私たちは動物ではない」といい、ICEの排除を訴えました。
彼らが抗議しているのは、法執行そのものではなく、**「法を盾にした人間性の喪失」、法を盾にして、目の前の人間を見ようとしない冷酷さに対してです。
外国人・移民問題が争点となった日本の衆院選
現在、日本でも外国人・移民問題が衆院選の大きな争点となっています。「秩序と治安」、不法滞在者の厳罰化を訴える政党がある一方で、「多文化共生」、人権の尊重を説く陣営もあります。
外国人受け入れ規制、迫る維・参 自民言及せず、中道慎重―高市政権を問う「外国人政策」【2026衆院選】:時事ドットコム
「日本人の雇用を守る」「治安を守る」— 選挙カーから流れる、力強く耳心地の良い言葉。しかし、その「言葉」の裏にある「実体」はどうでしょうか。
私たちが日々受けているサービスの裏側に、どれほど多くの「外国人」たちの力があるのか。この本を読めば、政治スローガンが隠そうとしている日本の「実」の部分がより鮮明に見えてきます。
「移民反対」を叫ぶ候補者の足元で、実際には外国人の労働力がなければ一日も立ち行かない農業や介護の現場がある。これは、票を得るための「言葉」と、現実の「行い」がバラバラになっている状態です。
一方で、「共生」を唱えながら、現場で起きる摩擦や不安に具体的な処方箋を持たない言葉も、また実を伴わない「空論」に過ぎません。
まとめ
「アテンション」注目を集めるためだけの、強くて鋭い言葉。それは、中身が空っぽで腐った「朽木(くちき)」のような言葉かもしれません。
なぜ政治家は、実を伴わない過激な言葉ばかりを連呼するのか。それは「注目(アテンション)」を稼ぐことが最優先される現代社会の構造的な病理です。私たちはどうすれば「朽木」のような言葉に惑わされずにいられるのか、その処方箋がここにあります。
米国の「ICE OUT」の叫びを、遠い国の出来事として片付けないでください。私たちが今この選挙で問うべきは、**「その政治家の言葉は、誰かを犠牲にすることでしか成り立たない、嘘の平和ではないか」**ということです。
私たちは「言葉の響き」に酔うのではなく、その裏側にある「社会の現実」をしっかり見極める審判員としての責任を負っています。
米国で起きた射殺事件やICEへの抗議は、決して他人事ではありません。一度「敵と味方」に分断された社会がどれほど残酷な行いを生んでしまうのか。その瀬戸際にいる今の日本で読むべき一冊です。
「参考文書」
バッド・バニー、グラミー賞授賞式で「ICEは出て行け」 会場から圧倒的な歓声 - CNN.co.jp
アップルCEO、サム・アルトマンに続きICE強硬措置に言及──「緊張緩和」を訴える | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
トランプ大統領 グラミー賞司会者を提訴の考え ジョークに激怒 | NHKニュース | トランプ大統領、アメリカ、文化・芸術・エンタメ
ミネアポリスから捜査官700人撤収、市民射殺後の反発沈静化図る(ブルームバーグ)
知らない、はリスクだ。堀潤が「わたしは分断を許さない」に込めた覚悟 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)


