国内回帰する動きがスタートアップでも広がっているそうです。足元での円安傾向や地政学リスクなどビジネス環境の変化に合わせた動きのようです。
スタートアップも国内回帰 ものづくりのノウハウ蓄積: 日本経済新聞
海外の人件費高騰や輸送費の急激な変動などから、日本国内で製造してもコスト競争力を維持できると判断する企業が増えているのだ。(出所:日本経済新聞)
記事は、日本が「ものづくり大国」として復活するための追い風になると期待しているといいます。また「技術力の強化につながる」と歓迎する声もあるそうです。
ものづくり大国、日本はどこへ
一方で、「ものづくりの国」日本が、人口減少により、その力を維持することが困難になるとの意見もあるようです。
国内メーカーの没落が止まらない根本原因「若い就業者が100万人以上減少」「主力は高齢者と外国人」 | 文春オンライン
GDP(国内総生産)における製造業の比重は下がってはいるが、2020年時点において約2割を占めており、依然としてわが国の中心的な産業である。(出所:文春オンライン)
日本発の画期的な製品が誕生しなくなり、往年の勢いはなくなってきているが、まだ世界に秀でる技術があると記事はしてきします。その確かな技術に裏打ちされた熟練の技こそが、日本のもづくりの源泉といいます。
しかし、このまま製造現場において、若手不足が続くようなことがなれば、技術伝承は進まず衰退の危機にあるといいます。
言いたいことは感情的には理解できます。心情的にはそうあって欲しいとは思います。
ただ現実として、この先どうなっていくのでしょうか。
様々な業種において国内回帰が進み、製造業の魅力が給与・待遇面を含めて見直されることがあれば、その衰退に歯止めをかけることはできるのかもしれません。
AFEELA ソニー・ホンダモビリティの新たなEV
ソニー・ホンダモビリティが、米ラスベガスで開催されているエレクトロニクスショー「CES 2023」で、2025年の発売を目指すEV 電気自動車の試作車を公開し、そのブランド名が「AFEELA(アフィーラ)」になることも発表したそうです。
評判は上々のようです。
今後、AFEELAのプロトタイプをベースに量産化に向けた開発を進め、2025年前半に先行受注を開始し、同年中には発売を目指すといいます。また納車は北米地域から2026年春に始まる予定といいます。
ただこのEVは北米で生産されるとのことです。少しばかり残念ですが、大きなマーケットになるであろう北米で作ることがリーズナブルなことなのでしょう。最適地生産ということでしょうか。
こうした高くても売れそうな、その上イノベーションにもつながりそうな高付加価値商品が日本で生産できるようになれば、日本の製造業が復活するきっかけになるのかもしれません。
ソニー・スピリットが復活か
「AFFELA」、ソニーのEV、久々に期待感がもてそうな気がします。
かつてのソニーには「ソニー・スピリット」があると聞きました。それが復活したのでしょうか。
1. どこもやらないことをやる
2. 他人より一歩先んじる
3. 最高の技術を開発する
4. アイデアを磨く
5. 世界を相手にする
たいへんシンプルな言葉ですが、日本がものづくり大国に復活するのための必要条件なのかもしれません。
それは技術だけに偏重することなく、ビジネスのセンスを磨くということでもあるような気がします。
「参考文書」
ソニーとホンダのEVブランド「AFEELA」、「知性を持つ」クルマを身近に | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)