自分たちでモノづくりをしていた頃、アマゾンと自分たちのECサイトで販売していた。自分たちで作ったECサイトより、アマゾンでの売れ行きのほうが遥かに上回っていた。アマゾンマーケットプレイスの効率の良さは売り手側にもありがたいサービスだ。
自分たちで作った商品がユニークなものだったこと、それなりに売れていたこともあってか、アマゾンからFBAサービスを利用しないかと誘いがあった。フルフィルメントセンターに在庫でき、アマゾンが販売してくれるサービスだ(商品ページのメンテ、広告などは自分たちで行なう)。アマゾンから指定されるフルフィルメントセンターに商品を送付するときも、無料で送付できるキャンペーンも多くあり、出品者側の負担も少なかった。そのこともあって、未だにアマゾンの物流のしくみには興味がある。
自分たちで作ったECサイトはヤマトのシステムを利用していた。このシステムを選んだ理由は、兎に角クロネコヤマトの送料が、物量が少ないのに驚くくらいに安く利用できることが魅力だった。
ヤマトの営業者に、よくアマゾンとの関係について尋ねてはよもやま話をしていた。
ヤマトとアマゾンの関係性がかわったとDaimondが伝える。2年前の値上げから値下げに転じるようだ。記事からはヤマトの苦境が伝わってくる。
ヤマトは値上げする前までは強気な雰囲気を漂わせていた。それが営業担当者の個性によるものか、会社の姿勢だったかは不明であったが。
アマゾンの本国アメリカでも同様に、自前の配送網の拡張を急ぐと、日本経済新聞は伝える。米国だけでなく、日本での動きからも自前物流網整備を急ぐアマゾンの本気度が伝わってくる。
消費者へ届ける「ラストワンマイル」の整備に余念がないアマゾン。日本では新たに、宅配のLCCを目指す「 ecbo (エクボ)」と業務提携したようだ。ecboのサービスでは、商品を指定の店舗で受け取ることができるらしい。
ecboの工藤社長はBusiness Insiderの記事の中で、「宅配物は今後も増え続け、ドライバーも高齢化していく。現在のように一軒一軒に荷物を配るダイレクトな宅配は非効率です。炎天下で一つひとつ荷物を配るのは、物流の負担が大きすぎる」と語る。
物流クライシスである。ブラック職場と言われる所以だろうか。
資料出所:国土交通省「平成30年度宅配便等取扱個数の調査」
この夏以降、企業の多くが「ホワイト物流」推進運動強化との報道が相次ぐ。
そうした中、ecboの他にも、新たな物流プラットフォームを立ち上げるスタートアップもいる。
『アマゾン ブライアン・オルサブスキー最高財務責任者(CFO)は「長期的には物流大手と自社の配送能力を組み合わせることになる」と説明する。米モルガン・スタンレーのラビ・シャンカー氏は「アマゾンが新たな物流業界のプレーヤーとして台頭しつつある」とみる。』
と日本経済新聞は伝える。
アマゾンとヤマトによる「ラストワンマイル」の行方も気になるが、私たち消費者にとって何よりうれしいのは、宅配便の送料が少しでも下げってくれることと、受取りが便利になることですよね。
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