Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

続く猛暑に、電力需給逼迫注意報、対策は進まず、求められるのは工夫ばかり

 

 日本各地で梅雨が明けたといいます。関東では史上最速になりそうとのことです。ウキウキするはずの梅雨明けも今年はそんな気分になりそうにもありません。連日の猛暑に、続く「電力需給逼迫注意報」、もう早くもうんざりです。

 ドイツ南部のエルマウではG7主要7か国首脳会議が開かれ、岸田首相が、再生可能エネルギーの拡大などが重要と述べたといいます。「特定の国にエネルギーを依存した環境を回避するため」との前置きがあったそうです。安全保障も重要なことなのでしょうが、まずは生活環境、この窮状にきちんと向き合って欲しいものです。

 

 

 長期運転休止中だった天然ガスを燃料とする姉崎火力発電所5号機が明日から再稼働するそうです。政府が要請している節電期間の初日に当たる7月1日から運転再開する予定だったといいますが、前倒しするそうです。この5号機の出力60万キロワットといいます。

 また、この状況下で活躍するのは「揚水発電所」です。3月に需給が逼迫したときも塩原の揚水発電所が活躍したといいます。最大90万キロワットの電力を供給できるといいます。テレビ朝日によれば、余った電力でダムに水をくみ上げ、東京タワーと同じほどの落差を利用して水車を回して発電するそうです。一種の蓄電池に見立てられます。

 遅れているとは言え、太陽光発電の整備が進み、九州や四国ではたびたび出力制御されるようになりました。供給が需要を上回るため行われる措置です。そうした措置が行われるたびに、蓄電池整備の必要性が問われますが、なかなか整備が進んでいないのでしょうか。

 

 

 オーストリアでは、高層ビルのエレベーターを蓄電システムとして活用する技術が提案されているといいます。使用していない状態のエレベーターをビルの上部へ移動させることで、電気エネルギーを位置エネルギーに変換して蓄える仕組みといいます。

高層ビルのエレベーターを蓄電システムとして使う技術、電力を位置エネルギーに変換 - CNET Japan

 数多くのエレベーターが使われているものの、その多くに相当量の空き時間があるそうです。そこで、エレベーターを揚水発電ダムのように使い、電力が余っている時に蓄電、足りない時に放電しようというアイデアといいます。

蓄電するには、かごを上層階へ移動させることで、位置エネルギーを増やす。逆に、放電するには、かごを降ろす際に回生ブレーキで発電する。(出所:c/net Japan)

 何も大型バッテリーだけが蓄電池ということではないのでしょう。自然のエネルギーを上手く使った蓄電池機能を増やすことも一考なのかもしれません。自然エネルギーを無駄なく使える最良のシステムなのかもしれません。

どうやらまた明日も電力需給逼迫注意報の発令のようです。いつまでもこんな状況が続くことになるのでしょうか。人々の工夫と忍耐にも限界もあります。国にももう少し工夫があっても良さそうです。国しかできないことはあるはずです。

 

「参考文書」

太陽光発電出力制御 9日にも四国で初実施 太陽光発電の拡大が影響:朝日新聞デジタル

「電力需給ひっ迫注意報」東京電力管内で28日も継続 政府 | NHK | 熱中症