Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

EVシフトに前のめりな欧州に、水を差す日本、自動車レース F1は持続可能な燃料の市販を目指す

 

 ラニーニャによる早い梅雨明け。フィリピン沖の海水温上昇によって、積乱雲が発生して、その影響で太平洋高気圧が勢力を強めた、その上、チベット高気圧も勢力を強めてさらに偏西風の蛇行も重なってと、それが梅雨が早く明けた理由といいます。

 早速、水不足の懸念が指摘され、四国など西日本の一部では取水制限も始まっているそうです。来週には勢力を強めてた太平洋高気圧が少し弱まって、多少気温も落ち着くといます。

西日本のダムは貯水率低下 短い梅雨で水不足の懸念高まる - ウェザーニュース

 ただ、7月中旬以降、8月にかけて暑い夏が予想されているとウェザーニュースは指摘、水不足の懸念が高まりそうですといいます。始まったばかりの暑すぎる夏に、心配ごとが増えます。気が早いのかもしれませんが、台風のことも気になったりします。

 

 

 ドイツで開かれていたG7サミットが終了したそうです。ドイツが提唱した「気候クラブ」の設立を進めることで合意されたといいます。気候変動の問題解決を図りながら、公正な社会を実現するといいます。

G7、気候クラブ年内設立で合意 新興国などと共通目標: 日本経済新聞

 日本経済新聞によると、この会合の席では、EV 電気自動などゼロエミッション車の販売などに関する議論もあったそうです。議長国ドイツの案では、ゼロエミッション車のシェアを50%にすると盛りこんでいたそうですが、日本が反対したといいます。

日本は「ハイブリッド車や脱炭素燃料などを通じて脱炭素化を実現する」と反対を表明。「ハイブリッド車を一定量除外することは賛同できない」と主張して削除を要求した。最終案には数値目標は明記されなかった。(出所:日本経済新聞

 反対理由は何であったのでしょうか。自動車業界への配慮なのか、それともそれを隠れ蓑として、再生可能エネルギーの普及の遅れに対する危惧の現われだったのでしょうか。

(写真:日産自動車

 一方、自動車レースにおいてもカーボンニュートラルの波は押し寄せ、フォーミュラ1 F1においても、2030年までに二酸化炭素排出量をゼロにする目標を掲げているといいます。

F1、“100%”持続可能な燃料を2026年に導入へ。二酸化炭素排出ゼロに向け進捗を発表

 motorsport.comによると、2026年から次世代パワーユニットが投入されるのと同時に、燃料は100%持続可能な燃料にするとし、既にこの持続可能燃料の開発は進められ、生産も開始されているそうです。

 F1では早くからハイブリッドエンジンが導入され、それが最も効率的なものとの自負があるようです。2026年に導入冴える100%持続可能な燃料、アラムコやF1における燃料供給企業、自動車メーカーなどからサポートを受け、既に生産されていると公表があったそうです。

 

 

なおF1は持続可能燃料を使うことで、F1における二酸化炭素の排出量のみを削減しようとしているわけではない。現在開発中の持続可能燃料は、世界中で走るガソリンを動力源とする自動車で、そのまま使えるようにするという。(出所:motorsport.com)

 F1の公式リリースでは、「この燃料は、世界中の自動車でも採用される可能性が非常に高く、この燃料は、採用を加速し、既存の市販車(内燃エンジン車とハイブリッド車の両方)で使うために、コストを削減するのに役立つ”ドロップイン”機能を使うよう、意図的に設計されている」とあるといいます。

 ☆

 EVシフトの理念には賛同できますが、英国やEUが少々前のめり過ぎているような気もします。こうした流れに、自動車レース業界が水を差すことはできるのでしょうか。EVも充電設備が整い、なおかつそれがCO2フリー電力でなければ意味を成しません。こうした環境を欧州以外の国が整備するには長い時間を要しそうです。それを考慮すれば、エンジン車を持続可能な燃料で活用する選択肢を当面残しておく必要があるのではないでしょうか。