Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

遅れる生成AIの活用、早くも10年後の汎用AIを語る孫さん

 DXに、AI活用、遅れている生産性向上の取り組みが本格化してきたのでしょうか。基幹産業として日本経済を支えてきた製造業が、DX:デジタルトランスフォーメーションによる変革を迎えているといいます。

日本流DXで製造業変革 横河電機など、人と機械が協働 - 日本経済新聞

 横河電機は「デジタルツイン」とAI人工知能を組合せ、30分後の稼働状況を予測する技術を開発したそうです。プラントや機械を自ら考える存在に進化させ、人間と協働する社会を作り出せるかが問われているといいます。

 

 

 まだこんなレベルなのかと感じなくもないのですが、それだけテクノロジーに無関心だったということでしょうか。それとも新しいものに投資することを躊躇っていたのでしょうか。国からのお達しがあってはじめて動けるようなったということなのかもしれません。

 厨房機器大手のホシザキも、VR仮想現実を活用して新製品の開発期間の短縮させているといいます。

ホシザキ、厨房機器開発「2倍速」 VRで設計の無駄省く - 日本経済新聞

 仮想空間上での試験を取り入れることで従来の半分となる平均10カ月程度で新製品の量産を始められるようにしたそうです。

 すでに様々な3次元解析ツールやVR、ARツールが存在していました。流行り、世の流れができてから動くようであれば、置いていかれることはないのかもしれませんが、新規性もなく、さして大きな期待もないような気がします。

自律的に進化する工場

 自律的に進化し続ける工場「Autonomous Factory(オートノマスファクトリー)」の実現を目標に、新たな実装ライン用システムをパナソニックコネクトが販売を始めたそうです。

「自律的に進化する工場」へ…パナコネクトが推進する「基板実装自動化」の今|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社

目標は「自律的に進化する工場」(上田シニアエキスパート)。人手不足などで、ベテランの知見に頼ることは次第に難しくなっている。それを設備やシステムが補い、経験による作業レベルのばらつきをなくし、誰もが作業しやすい実装ラインを構想する。少数の作業者に大きな負荷がかかることを未然に防ぐことが期待される。(出所:ニュースイッチ)

 国際情勢が大きく変化し激動期を迎えた今動かなければ、ますますおいていかれるという焦りがあって企業の動きが活発化しているのでしょうか。

 

 

汎用人工知能

 ソフトバンクグループの孫社長が、AGI「汎用人工知能」の世界が10年以内に実現すると述べたそうです。ビジョンファンドでは躓いた孫さんですが、影響力をお持ちの方ですし、それなりに説得力ある言葉に聞こえます。

人間の知能超える「AGI」、10年以内に実現=孫ソフトバンクG会長 | ロイター

 孫社長はシンギュラリティ信者なのでしょうか。AGIを人類の叡智の総和の10倍といい、AIが議論の余地がないぐらい優れた知能になると説明したそうです。また、AGIが全ての産業に影響し、今から10-20年後に人類をリードするようになると述べたといいます。

 AIが何でも正解を出してくれ、それを活用する社会ほどつまらないものはないような気がします。神のように振舞うAIが導き出した正解を社会全体で共有することはいいことなのかもしれませんが、それでは競争がなくなりそうです。競争がないのもいいのかもしれませんが、画一 化され、つまらない社会になっていきそうな気もします。

日本企業の多くが対話型生成AIの利用を禁じていることは「重要な危機」だとし、「AIの世界を拒否するか、徹底的に受け入れるかで決定的な差が出てくる」と語った。(出所:ロイター)

 日本企業の動きの鈍さに危機を募らせての発言だったのでしょうか。

 

 

生成AI活用

 多くの識者や専門家たちが「AIをビジネスに導入するメリットは何か」とその有用性を説いています。

人間の仕事はどんどん減っていく…人事、経理、総務の仕事が「生成AI」に取って代わられると予想されるワケ 会議に参加させれば、議事録だけでなく社内の雰囲気も把握 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

感情的な情報を排除できる点が大きい。財務諸表の作成や人事にAIを介入させることで、経営者が管理職や効率的に意思決定できるようになる。(出所:プレジデントオンライン)

 AIによって標準化された答えをいとも簡単に出せるようになる。それはそれでいいのかもしれませんが、どの企業も同じような解を得ることになりそうな気がしてなりません。

 それでも、時流に乗って活用するのは悪くのないのでしょう。ただ目的を明確にし、最新事例を参考にしながら導入すべきのでしょう。何のために導入するのか、その目的設定が重要なことになるのではないでしょうか。

 

 

「参考文書」

デジタルモノづくりで試作回数を削減し、サステナブルな未来へ踏み出そう:サステナブル設計とデジタルモノづくり(4)(1/3 ページ) - MONOist