米オープンAIのサム・アルトマンCEOが来日し、慶応大学の学生向けイベントに参加、その後、ソフトバンクグループの孫社長と面会したそうです。
「オープンAI」のサム・アルトマンCEO 孫正義社長と事業を模索 | NHK | AI(人工知能)
記事によれば、協議はまだ始まったばかりで、何ができるかを検討しているとアルトマン氏は語り、ソフトバンクグループと共同で事業を模索していることを明らかしたそうです。
AI革命を起こすと表明しつつも、ビジョンファンドで躓いた孫氏だけに心配でもあります。
生成AIでも出遅れている日本勢ですが、海外企業に追い付き、追い越せるか__、そんな議論がおこなれているそうです。
生成AIで海外企業をどう追い越すか、東大・松尾教授が語る「日本の勝ちパターン」 | 日経クロステック(xTECH)
政府が有識者会議「AI戦略会議」を新たに設置し、その座長に、東京大学の松尾豊教授がつき、積極的に情報発信を始めているようです。
人工知能学会全国大会では、特別企画「日本は生成AIを起爆剤にできるのか?」に登壇し、生成AIを支える大規模言語モデル(LLM)開発と利用について意見を述べたそうです。
また、日本経済新聞とのインタビューでは、政府支援の必要性を訴えています。
国内での生成AI開発に必要となる設備の整備を「政府がインフラ投資として支援すべき」とし、半導体やサーバーといった膨大なデータを処理するための計算用インフラを備えた大規模なデータセンターなどを例に挙げたそうです。
前向きにこの意見を受け止め、賛意を示す声も多いようです。
しかし、マイナンバーカードで躓き、デジタルガバメントで出遅れる政府が、この議論をリードするほどのスキルとセンスを持ち合わせているのでしょうか。政府への過信は禁物、税金をばらまき、ムダ使いで終わりそうな気がします。今のままでは挽回など夢の夢のように思えてなりません。
最も大事なことは、どのように物事を考えるかを学ぶこと。思考の部分に時間を費やせるようになるのが大事だ。(出所:毎日新聞)
慶応大学の学生を前に、アルトマン氏がこう語ったといいます。さらに「抵抗することは良い考えではない。新たな使い方が大事で、教育にとっても新たなツールは大きな前進になり、それに合わせて進化する必要がある」と述べたそうです。
生成AIは「貧しい人たちを最も助ける」 サム・アルトマン氏一問一答 | 毎日新聞
遅れの挽回に精を出すより、もっと大切なことがありそうな気がします。
今あるものを活用したほうが賢いのかもしれません。それによって時間を節約し、考える時間を増やして、一人ひとりの幸福を実現するために、何ができるのか、それを問い、新たな研究を進めるべきのような気がします。そうでない限り、欧米との差を詰めることはできず、遅れを永遠に挽回することもなさそうです。
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「一人ひとりの幸せを実現する....」、デジタル庁の理念も、マイナンバーカードの実態からすれば、かなうことはないのでしょう。迷走状態で、何をどうしたいのかはさっぱり理解できません。それが今の政府なのでしょうし、それを支える日本企業の実力なのでしょうから。
「参考文書」
オープンAIアルトマン氏、チャットGPT利用に大学生は完璧な年齢 - Bloomberg