Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

調理ロボットを導入する大阪王将、破綻する学校給食

 米国のスターバックスでは、最近客足が減っているそうです。その理由は、メニューが増えた上に、カスタマイズ注文が増えたからといいます。そんな現場のお困りごとをCEOに復帰した創業者のハワード・シュルツ氏が直接従業員から話を聞いて、「スピードアップ計画」という改善を進めているそうです。

【逆襲】スタバの秘策「高速化計画」が面白い

計画の目玉は、サイレンシステムと呼ばれる新しい仕組みです。冷たいドリンクをつくるための材料が、すべて1カ所にまとめられています。バリスタは現在のように屈んで冷蔵庫を開けなくても、ボタンをタップすればミルクや氷を必要量だけ調合できます。(出所:NEWSPICKS)

 効率化、生産性向上の好例のような気がします。

 

 

 日本国内では、中華料理チェーンの大阪王将が、西五反田店に調理ロボットを導入、約60種類あるメニューから、チャーハンや焼きそば、レバニラ炒めなど「炒め物」を中心に約20種類がロボットによって調理され、提供されるようになったといいます。

調理ロボが作る大阪王将の「野菜炒め」を食べてきた……職人級の技、専用メニュー開発の本気度 | Business Insider Japan

 まだ課題はいくつか残しているそうですが、調理ロボットはトップレベル職人が作る料理のクオリティーを再現できるようになってきたといいます。

 大阪王将に導入された調理ロボットは、TechMagic製の「I-Robo」、全自動化することもできるそうですが、今回は、具材や調味料の挿入、盛り付けは人間が担当し、調理と清掃作業が自動化される仕組みになっているといいます。

 大阪王将がロボットを導入した背景には、人手不足と調理者の教育コストがあるからだといいます。調理場に立つまでには実地を含め6カ月ほどの研修を受けさせる必要があり、負担が大きかったといいます。

 ただ課題は投資コスト。全自動は投資回収期間が延びることより、今回は、一部の作業を人間が行う仕組みに変えてコストの問題を抑えたそうです。

 

 

 大阪王将西五反田店で検証を続けた後、直営店に拡大、その後、フランチャイズ店を含めI-Roboの全国展開を計画しているといいます。

dsupplying.hatenablog.com

 人手不足に物価高騰の折、効率化、生産性向上に役立つ調理ロボットを活用する店舗が拡大していくことはあるのでしょうか。

(写真:TechMagic株式会社)

学校給食破綻

 学校給食などを運営するホーユーが経営破綻し、突然給食がストップ、混乱に陥る学校が多々ありました。

給食ビジネスモデル崩壊 最終赤字3割、値上げ難しく:日経ビジネス電子版

 利用者の減少や物価高騰が経営を圧迫、取引先や従業員の給与支払いにも支障をきたす状態だったといいます。

「企業体質に問題があったのは明らかだが、全国の給食事業者の3割が最終赤字に陥り、業界全体の構造的な問題もある」といいます。

 投資の問題はあるのでしょうが、こういう現場にこそ、調理ロボットが求められていそうな気がします。給食の無償化を含めて行政が支援することはできないのでしょうか。

 

「参考文書」

TechMagic開発の炒め調理ロボットを大阪王将 西五反田店に本格導入|TechMagic株式会社のプレスリリース

調理ロボットのTechMagic、キユーピー社員食堂で実証実験|TechMagic株式会社のプレスリリース

調理ロボットのTechMagic、味の素㈱と資本業務提携|TechMagic株式会社のプレスリリース

「ホーユー」営業停止から1週間 給食業界の“安すぎる”実態 なぜ?破綻するほど格安で入札 県の補助断った謎…|FNNプライムオンライン