Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

デフレからインフレへ、目減りする貨幣価値、改悪続く楽天ポイント

 円安が進み、長期金利がだいぶ上昇しました。物価高騰が続き、インフレが意識されます。それなりに貨幣に価値があったデフレ時代が終わり、これまでとは違う風景が徐々に定着していくことになるのでしょうか。

金利ある世界」、住宅ローンには悪影響なのでしょうが、保険料に好影響を与え、預金にも金利がついて、長短さまざまなのでしょう。

円安」、このまま1ドル150円が定着すると、家計の負担額は昨年度と比べて平均で10万2000円増えるという試算もあるそうです。輸出企業にとっては効果が大きい円安ですが、一般的には企業の負担も増えるといわれます。また、海外投資家にとっては、ドル建て株価が下落しているように見えて、あまりメリットがないそうです。

 

 

 円安の原因のひとつといわれるのが日米での長期金利の差です。日銀の金融政策が正常化され、金利差が是正となれば、円安の流れに変化があるのかもしれません。政策が正常化されるためには、企業での持続的な賃上げが定着が求められるといいます。

コラム:次の日銀政策修正はマイナス解除か、鍵握る賃上げの判断 | ロイター

 そうであるのなら、企業はとっとと賃上げをすればよさそうなものです。事情もあるのでしょうが、これほどわかりやすい社会貢献をしないことが疑問でなりません。

銀座で毎日安売り

 EDLP(エブリデー・ロー・プライス=毎日安売り)を掲げるディスカウントスーパーのオーケーが銀座マロニエゲート2に出店したといいます。

 百貨店や高級ブランドというイメージの強い銀座で安売りを提供し、全国展開の足がかりとするそうです。

銀座に安売り「オーケー」開業 一等地でもかつ重299円 - 日本経済新聞

 同じ地にはユニクロも旗艦店を構えています。銀座にもこれまでとは違う風景が広がり、それが新たな流れになっていくのでしょうか。

 

 

超低価格飲料で東証プライム上場

イオン「トップバリュ」、西友「みなさまのお墨付き」など約30社のPB商品を黒子としてつくりながら、利益を上げる「ライフドリンクカンパニー」という企業の業績が好調だといいます。

イオン西友のPBと65円の炭酸水で、売上300億円超。「付加価値は不要」「競合は水道とやかん」の飲料メーカー | Business Insider Japan

2021年12月に東証二部に上場。市場再編でプライム市場からスタンダード市場へ「降格」する企業が相次ぐ中、2023年6月にはプライム市場への変更も果たしている。(出所:Business Insider Japan)

 「少品種大量生産」、「内製化」、「工場の全国展開」、それらを理由にして低価格を実現しているそうです。やらないことを明確にして、強みをさらに強化した結果なのでしょうか。

 物価高騰が続くこのときに、求められているものを供給し、それが好業績につながったということでしょうか。

ドン・キホーテ 客の声で値下げ

 ディスカウントの「ドン・キホーテ」は、顧客が商品を評価して値下げなどにつなげるレビューサービスを始めるそうです。独自の電子マネー会員向けで、PBプライベートブランドやメーカー製品の5万品目などを評価対象とするといいます。

「ドン・キホーテ」商品と店のレビュー 客の声で値下げ - 日本経済新聞

毎月、高評価と低評価の上位100品目をランキング形式で公表し、高評価の中から20〜30品目を選んで「マジ価格」と称して1割以上を値引きする。低評価の一部は取り扱いをやめる。(出所:日本経済新聞

「企業理念の『顧客最優先主義』は顧客にとって最も都合のいい店になることだ。買い物の主導権は顧客にあるべきだ。顧客の声を真摯に受け止め、商品も店舗も変えていく」と 吉田社長が語ったといいます。

 今この時代、こういう店舗が求められていそうな気がします。

 

 

改悪続きの楽天ポイント

 楽天のポイント改悪が続き、話題になっているようです。楽天モバイルの赤字が続き、2024-25年にかけては多額の社債償還などもあり、資金繰りの問題を抱えているといわれます。ポイントプログラムを大幅に改定しなければならなくないほどの状況なのでしょうか。

 物価の高騰が続き、かかる経費も増加しそうですし、社会的な要求で対応しなければならないことも多そうです。魅力的なポイント経済圏を維持することも厳しいのでしょうか。

「楽天改悪」トレンド入り 楽天市場がポイントプログラムを大幅改定した理由、同社に聞いた(1/2 ページ) - ITmedia NEWS

 ポイント利用で賢くお買い物ということが徐々に陳腐なものになっていくような気もします。「デフレからインフレへ」、隆盛を誇ったときとは明らかに経済情勢が異なってきています。ポイント経済圏も進化しなければ、いずれ新たなサービスに飲み込まれることにならないでしょうか。

 

 

「参考文書」

円安が家計にどう影響 円相場の推移は? 1ドル150円で負担どうなる | NHK

三菱UFJ銀行、定期預金の金利引き上げ 10年は0.2%に - 日本経済新聞

日銀がYCCの再柔軟化を決定し1%を超える10年国債利回りの上昇を容認|2023年 | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)

マイナス金利撤廃をためらうな 金融緩和は弱者を救わない - 日本経済新聞

円の実力低下、主犯は円安よりインフレ率格差 賢い財政支出が解決策:日経ビジネス電子版