Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

高金利のしわ寄せ、力強い米国経済に翳りの兆し

 やはり世界の中心は米国なのかと思う今日この頃です。様々な米国関連ニュースが目に留まります。紛争解決にはその力に頼らざるを得ないようです。ただその解決が長引けば、来年に迫ってきた大統領選も気になってきます。未だにトランプ人気は冷めることはないようです。一方でトランプ関連の裁判も始まり、どんな影響となって広がっていくのか気になるところです。

トランプ氏は「監獄に入るべき」 米著名投資家が異例の批判発言 - CNN.co.jp

 しかし、大衆におけるトランプ人気が必ずしもすべてではないようです。先の米下院議長選出では、トランプ派が選ばれることはなかったようです。議会にはそれなりの良心が働いているのでしょうか。

 

 

 世間を騒がせた仮想通貨交換所大手のFTXトレーディング創業者のサム・バンクマンフリード氏が詐欺などの罪に問われ、そのに有罪評決が出たそうです。量刑は来年3月に言い渡されるといいます。

FTX創業者に有罪評決 仮想通貨大手、巨額の詐欺 | 共同通信

審理されたすべての罪で有罪となった。最長で100年を超える禁錮刑となる可能性がある。(出所:共同通信

 どの国においても不正はあるのでしょうが、良心に従ってその悪質性を見抜き、そうであれば厳格に処罰しようということなのでしょうか。これもまた米国らしさなのかもしれません。

労働市場

 それにしても米国経済は景気後退の懸念を跳ね除けて好調さを維持しています。ただここにきて、ちょっと潮目に変化が出てきたようです。

10月の米雇用、15万人増に鈍化 失業率は3.9%へ小幅悪化:時事ドットコム

 早速市場は反応しているようです。金利安、ドル安、株高に動いているようです。やはり米国の変化が世界に大きく影響するのでしょうか、みなの関心が高いようです。

住宅市場

 一方で、FRBが続けた金融政策で金利が5%近くに上昇した影響もちらほらと現れているようです。

米住宅市場、終わりの見えない混乱へ-住宅取得能力の新たな危機 - Bloomberg

 住宅ローンの金利が8%に達し住宅市場に影響が出始め、「一戸建て住宅市場は深い凍結状態にある。解凍には痛みが伴い時間がかかる」との見方もあるそうです。

住宅所有者は、金利が底をついたときに組んだ割安な住宅ローンを手放したがらない。その結果、1980年代以降で最も値ごろ感のない住宅市場が形成され、販売額は記録的な低水準に近づいている。(出所:ブルームバーグ

 それでも2025年には回復に向かう可能性もあるとの声もあるようです。これが景気循環ということなのでしょうか。

 

 

脱炭素

インフレや高金利、供給網の寸断で事業費が膨らみ米国の洋上風力発電で損失が相次いでいるそうです。

アメリカの洋上風力発電「崩壊」、損失の連鎖 バイデン政権に逆風 - 日本経済新聞

米国でのプロジェクトで欧州のエネルギー大手オーステッドやエクイノール、BPは合計約7400億円の損失を計上した。(出所:日本経済新聞

 悪い影響の好例なのかもしれません。米中対立の影響もあるのでしょうか。

EVシフト

 高金利はEVシフトにも影響を及ぼしかねない状況のようです。EVの筆頭であるテスラの株価が急落し、EV需要が失速し始めているとの懸念が重しとなっているそうです。

テスラ、時価総額1450億ドル吹き飛ぶ-EV需要への懸念が圧迫 - Bloomberg

金利により車の所有コストが高騰しているため、自動車業界全体の見通しは悪化している。これに物価高が重なり、消費者が大型商品を購入する能力は低下している。EVはまだ比較的新しい技術であり、充電網も未整備なことから、この影響を真っ先に受けている。((出所:ブルームバーグ

 こうした米国の状況がどのようになって日本に飛び火してくるのでしょうか。気になります。こうした影響への耐性、準備が整っていないような気がします。