Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

銀行は本当に変わるのか? 石炭火力発電に融資する邦銀四行

 

  9月22日、国連で画期的な出来事と言われた世界130の銀行が署名した「責任銀行原則」。これで、銀行が変わるかと思われた。「責任銀行原則」は、「温暖化対策の国際合意であるパリ協定の目標達成に整合性のないような融資は行わない」ということを意味するとNHKは報じた。

日本で署名した銀行は、三菱UFJ、みずほ、三井住友、三井住友信託の4つのグループで、大きな期待が寄せられています。グテーレス国連事務総長は、地球温暖化を1.5℃未満に食い止めるためには、2020年以降の石炭火力発電所の新設を禁止すべきと訴えています。日本の三大メガバンクも石炭火力への融資を見直す方針を発表しましたが、すでに計画を進めている発電所への融資は撤回せず、慎重に検討するとしています。このため世界のNGOは、脱石炭への動きが十分ではないと批判しています。 (出所:NHK

 

www.nhk.or.jp

 

 日本の銀行は本当に変わっていくのだろうか?

 

 

石炭火力発電への融資阻止に動くNGO

 NHKが指摘する通り、実際に、NGO8団体が邦銀四行に対して、ベトナムに建設予定の石炭火力発電に対して抗議、各銀行に対して融資を行わないよう要請書を提出している。

ブンアン2に融資検討中と言われている4行のうち、三菱UFJと三井住友信託は、それぞれ新規石炭火力発電事業への融資を制限する与信方針を採用して以来、本事業が初めての案件になる可能性があります。また、4行とも9月ニューヨークの国連本部で開催された国連気候行動サミットの前日、国連責任銀行原則(PRB)に署名し、「持続可能な開発目標(SDGs)およびパリ協定に事業戦略を整合させる」ことを約束しています。ブンアン2に融資を行うことは、銀行が自ら掲げた目標を反故にすることと同じです。(出所:350 Japan)

 

world.350.org

 

 こちらが提出された要請書 ↓  
docs.google.com

 

【E3G 石炭スコアカード2019年】時流に逆らう日本:G7諸国でいまだに石炭火力を推進する唯一の国、経済的先進国の中で孤立

 

350 Japan – 日本のメガバンク3社:石炭火力発電への貸し出し世界上位

 

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 期限を過ぎていますが、署名はできると思います。私も署名済です!

 

chng.it 


EUで整備が進む「サステナブルファイナンス」とタクソノミー

 世界各国で、「サステナブルファイナンス」の法制化に向け準備が進められている。その先端をいくのがやはりEU

法制化するとなると、「何がgreenか」、「何がサステナブルか」を金融機関や投資家の自主的な判断に委ねるのではなく、サステナブルな経済活動を特定する際に役立つ統一的な分類を示すことが必要となる、それが「タクソノミー(分類学)」(出所:誤解だらけのエネルギー・環境問題 竹内純子)

 

 EUのタクソノミーhttp://www.nicmr.com/nicmr/report/repo/2019/2019sum06web.pdf

 

日本 経団連からの意見表明

 このEUの動きに対して、経団連が以下のような課題認識を示している。簡単に断じるなら、反対表明ととっていいだろう。経団連の意見を要約すると、

 

1.「サステナブル」の判断は環境側面だけではなく、総合評価に立脚すべき

2.民主導の非連続なイノベーションを阻害してはならない

3.タクソノミーの拙速な国際標準化や国際金融規制への活用に反対

 

www.keidanren.or.jp

 

 経団連の意見表明では、イノベーションという言葉を多用する。果たして、経団連が指摘することでイノベーションが生まれるのだろうかとの疑問がわく。従来型の経済活動を是認していてはイノベーションは萌芽しない。イノベーションは現状を否定することになるからだ。それは歴史が物語っている。

 EUは、それこそグリーンイノベーションを求めているのではなかろうか。

 

 

 

投資の現場では

 野村証券は、『EU経済が世界経済の約2割を占めており、サステナブルファイナンスに関してはEUの発行体によるESG債発行残高が5割程度を占める現状に鑑みると、EUのみならず、日本を含めた世界各国にどのような影響を及ぼしうるかが今後の1つの注目点になると考えられる』と指摘する。

 

 現実、昨年のことだが、英機関投資家により、日本郵政とスバルがダイベストメントの憂き目にあっている。 

  

www.bloomberg.co.jp

 

 欧州が進めようとする流れを止めることはできるのだろうか。 現実を現実として認識する勇気も必要かと思う。

 

www.nikkei.com

 

「コモングッド」を重視する未来へ Think Globally, Act Locally

  日本の資本主義の父と言われる渋沢栄一は、幕末にフランスに留学し学び、日本に銀行を開くことに奔走、資本主義の基盤を作った。その渋沢はどんな志をもっていたのだろうか。

 

 Think Globally, Act Locally

 

  国際協調が重要に思えてならない。歴史を振り返れば、国際協調から離脱し失敗した経験があるではないか。

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www.jp.undp.org

 

 フランシスコ ローマ法王が来日されている。今日、その長崎と広島を訪問される。

 どのようなメッセージを発信されるのだろうか。

 

 「すべての命を守るため」

 それが法王の訪日のテーマであると聞く。

 そのローマ法王も地球環境を憂慮されるおひとりらしい。 

 

ideasforgood.jp

 

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「参考文書」

dsupplying.hatenablog.com 

 

about.bloomberg.co.jp

 

ieei.or.jp

 

ieei.or.jp

 

sustainablejapan.jp

 

 

来日されるローマ法王の素顔とは? 地球環境と核兵器、若者たちのために 

 

 ローマ法王が今日来日される。

法王は、訪日前の18日にメッセージを発表、今回の訪日のテーマを「すべての命を守るため」としているそうだ。

 

「皆さんの国は戦争がもたらす苦しみについてよく知っています。人類の歴史において核兵器による破壊が二度と行われないよう皆さんとともに祈ります」と述べられたそうだ。(出所:NHK

 

 そのローマ法王の素顔をNHKが紹介する。

 貧困や内戦、地球温暖化など地球規模の課題についてご関心をお持ちのようで、率直に話し、ときに自ら現場に赴く行動力があるそうです。

1936年にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、イタリア北部から移住した家族に生まれ、現在82歳です。年前、高齢による体力の衰えを理由に退位したベネディクト16世のあとに266代目の法王に選ばれました。中南米の出身者としてもイエズス会からも初めての法王です。

 就任の際には貧しい人のために尽くした中世のイタリアの聖人、「フランシスコ」を名前に選び、貧しい人たちのための教会を目指す考えを示しました。

 気さくな人柄やユーモアに加え住まいをこれまでの法王が暮らしてきたバチカン宮殿ではなく聖職者の宿泊施設であるサンタマルタ館を選んだり、昼食時にはビュッフェスタイルの食堂でほかの従業員らと列に並んだりする姿が話題を呼び、「人になった法王」とも評されます。(出所:NHK

www3.nhk.or.jp

 

「若者たちの力に」

 フランシスコ教皇に2度面会した聖心女子大学学長高祖敏明さんのローマ法王の印象を「やさしくて自然と笑みがこぼれてくるような、非常に温かい印象の方でした。昔からの友達のように迎えてくださったので、お目にかかった時から打ち解けることができるような感じがしました」とNHKは紹介する。

 

高祖さんは「フランシスコ教皇は、『すべての命を守るために』とおっしゃっていますが、環境問題、核兵器や平和の問題、死刑廃止の問題、行き過ぎた経済の問題など、すべての行動がそのことばに集約されていると思います」と話しました。(出所:NHK

 

『フランシスコ教皇出身のイエズス会は、若者教育は世界の変革だとしています。現代の世界から未来に向けたメッセージを発せられると思いますので、それが若者たちを鼓舞して自分たちも世界に向けて頑張っていこうという力になってほしい』と高祖さんの言葉をNHKは紹介する。

 

www3.nhk.or.jp

 

 「私たちは創造神から庭園として地球を受け取った。その地球を、次の世代に荒れた状態で渡すわけにはいかない」

 ’IDEAS FOR GOOD’は、ローマ法王が、石油メジャーのExxon Mobil、BPなどの重役達をバチカンに招集し、クリーンなエネルギーへの転換を推し進めるよう彼らに求めたことを紹介する。

 

石油関連企業に対してローマ法王が繰り返し求めたのは、「化石燃料への依存をやめ、効率が良く、かつ汚染の少ないエネルギー源の利用量をより増やすこと」だ。それは「新時代の均衡」への挑戦である。そして世界が気候変動に立ち向かい、社会的公正を推し進めるため、エネルギーミックス(多様なエネルギー源を組み合わせて電力の安定供給を行うこと)は必要不可欠であると述べている。(出所:IDEAS FOR GOOD)

 

ideasforgood.jp

 

 ローマ法王も気候変動に危機感を持たれ、自ら行動されているとの印象を受ける。

今回の訪日でローマ法王が語られるメッセージはどのようなものになるのであろうか。フランシスコ ローマ法王の言葉が、1人でも多くの若者の力になればと願う。

 

ローマ法王のスケジュール

【11月23日 午後】
▽タイから東京に到着

【24日 午前】
▽東京から長崎へ移動
▽爆心地公園で核兵器廃絶に向けたメッセージ
▽西坂公園で日本26聖人に祈り

【24日 午後】
長崎県営野球場でミサ
▽広島へ移動
▽平和のための集会でメッセージ
▽東京へ移動

【25日 午前】
東日本大震災の被災者と面会
天皇陛下と会見

【25日 午後】
▽東京ドームでミサ
▽安倍首相と会談

【26日 午前】
上智大学でスピーチ
▽東京を出発しバチカン

 (出所:NHK

 

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。 

 

「参考文書」

www.fnn.jp

生分解性以外にも石灰石、プラスチック新素材開発が地球環境を救う⁉

 

 コーヒーチェーンのブルーボトルコーヒーが「ブルーボトル エコカップ」の発売を始めた。 

 土の中で分解可能で、バンブーファイバー(竹の繊維)、コーンスターチアミノ酸由来の樹脂などからできているという。このカップは、「Ecoee Cup」とのコラボによって実現している。  

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 ブルーボトルコーヒーはこの他にも、店内で使用するアイス用カップ、ストローにも植物由来で微生物による分解が可能なバイオプラスチックを採用している。 

セブンカフェ用のストローにカネカの生分解性プラスチックPHBHが採用され、生分解性を有するプラスチックの採用が拡大しはじめているようだ。

 

 

 

 国内化学大手の三菱ケミカルは、タイPTT MCC社と次世代のカップ作りでコラボする。このカップが、米スターバックス他にて設立された「NextGen Consortium」で表彰された。

PTT MCC社の紙コップに生分解性プラスチック「BioPBS™」をラミネートし、その再生可能性や生分解性が評価されたのが表彰の理由だと三菱ケミカルは発表している。

 

三菱ケミカルの生分解性プラスチック「BioPBS™」を用いた紙コップが「NextGen Cup」に選定(三菱ケミカル)

 

www.nextgenconsortium.com

 

 三菱ケミカル生分解性プラスチックは、ストローとして京急グループ施設やワシントンホテルで採用され、コーヒーカプセルの材料にも採用されているという。 

 使用済みのコーヒーカプセルには水分を含んだコーヒーがらが含まれており、プラスチック容器としてのリサイクルが困難です。しかし、生分解性のあるBioPBS™複合材を容器として用いれば、使用後にカプセルごと回収し、コンポスト処理 によって環境負荷を最小にして処理することが可能となります。(出所:三菱ケミカル

 この他にもコムデギャルソンのショッピングバックなどに採用される。

 

植物由来の生分解性樹脂「BioPBS™」(三菱ケミカル)

 

 三菱ケミカル生分解性プラスチックの生産能力は年間2万トン、カネカの10倍程度の生産能力を有する。 

 

 

 

 生分解性プラスチックの普及が進む一方で、石灰石を原料とするプラスチックも登場している。

紳士服のはるやまが、㈱TBMが開発した「Bio LIMEX Bag」を買い物袋に採用した。この他に、石井食品がおせち料理用のトレーに「LIMEX」を採用している。

 EUがストローやコップなど10品目の使い捨てプラスチック製品の使用が禁止する2021年を目指して、LIMEX製パッケージ(軟包材)を開発し、石井食品の主力製品である「おべんとクン ミートボール」をはじめとしたおべんとクンシリーズや「チキンハンバーグ」などのパッケージをLIMEX製へ切り替えることを目指します。(出所:PR Times

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prtimes.jp


TBMが開発する「LIMEX」に注目が集まり、多数の企業が投資する。

LIMEXの原料となる石灰石は、世界各地に豊富に埋蔵され、日本でも100%自給できる。 石油由来プラスチックの代替のひとつとして注目されることもわかる。

TBMは、Bioworks株式会社をグループ会社化し、生分解性LIMEXの開発を急ぐとも発表した。 

www.recruit.co.jp

 

 EUは域内で使い捨てのプラスチック包装を無くし、すべてを再利用、または素材としてリサイクルすることを目標とした。

 

日本でも、植物などを原料にした環境に優しいバイオ素材の利用を、2030年までに13年度の7万トンから約200万トンに拡大する目標が設定されたという。

 

 こうした背景もあり、化学メーカのみならず、ベンチャー企業などが新素材開発に凌ぎを削っているようだ。新素材が地球環境の悪化に歯止めをかけることに期待したい。

 

生分解性プラスチックスの利用拡大とともに、コンポスト処理が定着していくとよいのかもしれない。自然に還る、戻るということが理想的かなと思う。

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「関連文書」

dsupplying.hatenablog.comwww.nikkei.com 

 

 

「参考文書」

www.nikkei.com

prtimes.jp 

prtimes.jp

prtimes.jp

米牛乳大手が破産! 動物愛護とヴィーガニズムの流れ鮮明か

 

 『アメリカ消費者の「牛乳離れ」が深刻、最大手が破産宣告』とのForbesが報じた。その記事内容に少々驚く。

 米国では消費者の牛乳離れが進み、豆乳などの植物由来のミルクが人気を博している。 (出所:Forbes) 

forbesjapan.com

 

 車通勤した時、たまにブタを乗せたトラックを見かけることがあった。色々想像を膨らませてしまう。「これから食肉工場にいくのかな」とか、そんなときはそれ以上の想像はしないようにしていた。

 

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 2019年を「ヴィーガンの年」とする米エコノミスト誌によれば、25〜34歳のアメリカ人の4分の1が、自身をヴィーガンまたはべジタリアンだと主張しているとForbesは伝える。

ヴィーガンとは、絶対菜食主義であり、卵や牛乳やチーズなど、すべての動物性食品を摂取しません。そしてベジタリアンは、菜食主義で肉や魚を食べない方を指します。そのため、ヴィーガンと違い、卵や乳製品を召し上がる方もいます。(出所:Forbes)

 

  インテリアなど住まいにも、「ヴィーガニズム」が浸透してきているという。

forbesjapan.com

 

英王室のメーガン妃が、第一子の子供部屋にヴィーガン塗料を選んだことをForbesは紹介する。メーガン妃の心情はどこにあるのだろか。動物愛護や畜産による今起きている気候変動への影響のことを子どもに伝えたいのだろうか。 

 

forbesjapan.com

 

 Forbesは米カリフォルニア州でのヴィーガンのうねりを紹介する。

2023年以降、服やハンドバックなどの製品に関して、新しい革製品の販売を禁止するという法案だ。この法案は、2019年10月11日にカリフォルニア州知事によってサインされ、施行が決定されたとのこと。すでに禁止されている法案として、野生動物のサーカスなどエンターテインメントでの使用禁止や、希少動物の輸出入禁止があるが、それらに続く、画期的な動きだと思う。(出所:Forbes)

 

 『EU加盟国では、動物実験された化粧品類の販売は2013年以降禁止されており、インド、グアテマライスラエルノルウェー、スイス、台湾、トルコでも、同様の禁止法が確立されており、カナダにおいても最終法案が可決されるのを待っている状況だ』ということも伝える。

 

 Forbes記事の筆者は自身の意見を次のように表明する。

地球環境の変化により、50年後、100年後も人類が生き続けられるかどうかが懸念されるなか、個々の利益を追求している企業よりも、自分たちが生活している地球環境に何か貢献できることはないかと少しずつでも「何か」を実践している企業を、やはり私は応援したいと思っている。(出所:Forbes)

 

 企業の経済活動は顧客の支持があって始めて成り立つ。ヴィーガン人口が増加すればするほど、企業や投資家はその意見を取り入れることを検討するだろう。従来の経済システムが徐々に変化していくのだろうか。

 アメリカ最大手の牛乳メーカの破産がその証左のようだ。

 

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

 

セブンカフェのストローが生分解性に! 生分解性プラスチックって何?

 #脱プラ #生分解性プラスチック 

 スタバのバリスタに「コーヒー代が20円安くなるから」と勧められて初めて買ったマイタンブラー。どうせなら保温性が高いものと、ステンレス製真空2重構造のものにした。それから12年間で3つほどタンブラーを買った。そのうち2つはまだ現役、十分に使える。蓋が壊れてしまったタンブラーも、バリスタが交換用の蓋を探してくれたおかげで現役復帰した。マイタンブラーを使ってから、たまに紙コップやプラカップを使うと「もったいな」と感じるようになったいた。その頃はまだ脱プラとの意識はなかったけど😅  バリスタに感謝です。

 

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 セブンイレブンのセブンカフェ用ストローが、環境にやさしい素材に変わったようだ。生分解性プラとFSC認証の紙製ストローが採用された。生分解性プラスチックはカネカ製の「PHBH」、100%植物由来の生分解性プラスチックだそうだ。 

www.ryutsuu.biz

 

生分解性プラスチック「PHBH」はカネカのプレスリリースによれば、欧州、米国、日本で食器に使用できる素材としての認可を得、海中での生分解性も確認されている。 

www.kaneka.co.jp

 

 生分解性プラスチックの世界需要は100万トンにもなる。カネカのPHBHの生産能力は1000トン程度。微々たる量の生産にしか対応できない。SankeiBizが今後の生産能力増強を計画を伝える。

世界的なプラスチックごみ削減の動きを受けて、カネカは昨年、25億円を投資して、高砂工業所(兵庫県高砂市)の製造設備を大型化し、PHBHの生産能力を現在の5倍となる年約5000トンに増やすことを決めた。生分解性プラスチックの世界需要が年100万トンを超えると予測される2022年までに、生産規模年2万トンの新たな製造設備の導入も検討している

www.sankeibiz.jp

 

 生分解性プラスチックとは、コンポスト(高温・多湿環境)や土壌環境、水環境で分解するプラスチックをさす。その中で、PHBHは水環境でも分解する。   

 

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資料出所:環境省「プラスチックを取り巻く国内外の状況」

 

 セブンイレブン生分解性プラスチックPHBHを採用したことの意義は大きいが、レジ袋やストローなどワンウェイ・シングルユースのプラスチック問題、特に海中のマイクロプラスチック問題の解決には、PHBHの生産量も少なく課題が多い。

 

 海中のマイクロプラスチックの主要因のひとつである漁具などをリサイクルするプラダや、海岸にたまり続けるペットボトルなどのプラスチックをリサイクルするP&Gやアディダスのようなサーキュラーエコノミー活動がまだまだ必要であると改めて感じる。

www.prada.com

 

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 今年、父が他界した。父の趣味は家庭菜園だった。家庭菜園といっても大きな畑。近隣の仲間たちと野菜作りをしていた。父なきあとの大きな畑にはたくさんの使い古しの農業用マルチフィルムが残されていた。近隣の農家さんに再利用できないかとお願いしたが、断られた。一度使ったものは再利用が難しいという。

それでも父はそれを残していて、再利用することを考えていたのかもしれないが、父がいなくなると、それらはただのごみになってしまった。あまりにも量が多かったので、意を決して、産廃として処理することにした。

 こうしたものが、生分解性プラスチックに変わることの意義は大きい。 

 f:id:dsupplying:20191120040801j:image

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

  

 「参考文献」

生分解プラの大量生産「微生物工場」で成功(JSTnews)

 

www.mri.co.jp

sustainablejapan.jp 

 

iPhoneもサブスク⁉ 捨てずに”モノ”が使えるサブスクに変えるべき?

 

 ランチ、ビールなど飲食を始め、家具や高額なクルマなどにも拡大するサブスクリプションサービス。利用範囲が広がり、お財布にもやさしそう便利なサービスになってきた。

 

 モノを捨てずに利用できることもサブスクの魅力

 

 例えば、家具のサブスク。家具を買おうと思うと、気になるのが古い家具の処分。お金を払って処分するのが一般的なのだろうか。父親が他界した時にいらなくなった家具を自治体にお願いして有料で処分した。家具のサブスクを利用すれば、そうした心配はなくなる。ベビー用家具は最適なのかもしれない。

 意外にも法人向けにも需要があるそうだ。

 

japan.cnet.com

 

 

 

クルマのサブスクも始まる

資産価値のあるクルマのサブスクリプションサービスも始まっている。保険や税金、車検のことを考えると、ありがたいサービス。利用者が増えそうな予感はするけど、サブスクといえども、それなりの価格になる。 

 

bunshun.jp

 

 自動車を止め、処分しようとすると、選択肢は中古車市場に限られている。海外赴任するときに、愛車を処分したが、その選択肢しかなかった。思ったより安い値段でがっかりしたけど、時間もなかったので諦めるしかなかった。

 自動車メーカが始める車のサブスクを利用すれば、そうした心配もなくなる。使用した車は確実に自動車メーカのもとに戻る。そうなることで、車のリサイクル、リユースの進化にもつながっていくのだろうか。

 

 資産であった自動車をサブスクに変えると、「資産」って何だろうと考えてしまう

 

iPhoneがサブスクに?

 Forbesは、アップルがiPhoneのサブスクが始めるのではと伝える。

 

 アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は最近の投資家向け収支報告で、同社がiPhoneサブスクリプションサービスとして提供することを検討していると示唆した。(出所:Forbes)

 

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  既に始まっているリサイクルプログラム「TradeIn」との相性が良さそうだ。顧客から戻ってくる古くなったiPhoneを確実にリサイクルできるだろうし、使えそうであればリユースするアップルの環境方針にも合致しそうだ。

 

 『プライバシー保護に対する同社のコミットメントという付加価値を加えれば、多くの人に訴求できる可能性がある』とForbesは伝える。アップルが個人情報保護が徹底してくれるなら、安心感も増す。

 

 古くなったスマホをいつまでも家で保管する必要もなくなる。Forbesはそうした利用者にとっての便利さを強調する。

消費者としては、自分のスマホを常にアップデートし、最新モデルも入手できる最高の方法であることは間違いがない。(出所:Forbes)

   

forbesjapan.com

 

 

 

 

 

 来年のiPhoneの新モデルで大幅な値上げの可能性があるようだ。このタイミングで、サブスクサービスの正式発表があるのだろうか。  

 

forbesjapan.com

  

 iPhone本体もサブスクできるようになれば、すでに始まっている動画やゲームのサブスクにハードウェアも加わり、定額でアップルの多くのサービスを利用することが出来るようになる。アップル利用者の裾野を広げ、ますますアップルファンを取り込むことになりそうだ。

 

 Forbesは、アップルのサブスクが既存の携帯キャリアにとって脅威になると指摘する。

携帯電話の新規契約と引き換えに端末代を割り引いてきた携帯電話会社の覇権は脅かされることになる。(出所:Forbes) 

 

 携帯キャリアはアップルのサブスクに抵抗してくるのだろうか。抵抗するくらいなら、それに代わる独自の新しいサービスを生み出して欲しい。

 

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 最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 「参考文書」

xtrend.nikkei.com

 

【一銭を笑う者は一銭に泣く】 地球を「気候変動」から救おうと思うとそんな気持ちになる

 

「気候変動」が世界共通の言葉になってきたと思うが、そうすると必ずのように懐疑論者や反対論者が現われる。

  この記事は、個人の力より国家の力との論調だが、真っ向から「気候変動」を否定する論者も見かける。

政策の利点は、私たち個人に自ら生活習慣を変えることを求めるのではなく、その国全体に大きな変化をもたらし、はるかに大きな効果を得ることを可能にするということだ。(出所:Forbes)

forbesjapan.com

  

 多くの企業が今ある「気候変動」を「気候危機」と考え、カーボンニュートラルに取り組み始めた。銀行や投資家たちも「気候変動」を金融リスクと捉え、その対策を急ぐ。

 

www.afpbb.com

sustainablejapan.jp

 

 国家による政策が重要であることはいうまでもない。政策による効果が大きいことも理解する。新たな産業が、多くの雇用機会を創出することも知っている。だからこそ、今の大量生産・大量消費から循環型社会への転換が早く実現すればいいと思うし、そう思うから市民レベルで、自主的に行動する人たちが増えている。みんな行動して、地球を良くしたいんだ。

 

一銭を笑う者は一銭に泣く

 というではないか。

 わずかだといって軽んじれば、わずかなことでしっぺ返しをくらう。

 乾いた雑巾だった絞ってみれば、もしかしたら、わずかな水滴が落ちてくるかもしれない。そんな小さな一滴の積み重ねが、大きな海になっていく。

 

 Forbes記事は、米国内のバイオ産業を紹介する。

 

バイオ産業を促進する政策がすでに、雇用や賃金だけでなく石油由来の製品に代わる安価で有用な製品を生み出していること、これまで世界のエネルギーと交通、農業、そしてその他の産業を支配してきた化石燃料ベースの産業に匹敵するほどの恩恵をもたらし始めていることは明らかだ。(出所:Forbes)

 

 その通りなのだろうけど、その米国の大統領はいまだ化石燃料にご執心のようだ。

 

jp.reuters.com

 

 市民の声が政策に反映される、それが民主主義だ。

 なにより大切なことは、市民レベルの活動ではないのか。

 

 地球市民全員が参加するようになればと思う...

  

 グレタ・トゥンベリさんが、スペインで開催されるCOP25に参加するため、そのアメリバージニアからヨットで出発した。

  

f:id:dsupplying:20191117112753j:plain

www3.nhk.or.jp

  

最後までお読みいただきありがとうございます。