Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

#脱プラ 4 コカ・コーラの「完全リサイクル」で作るペットボトル!

 

 プラスチックにかかわる仕事をしていたかもしれないが、脱プラへの興味が尽きない。脱プラを考えると戸惑うこともある。パッケージにプラスチックを使用するメーカにとって、脱プラは深刻な問題だ。脱プラに背を向けることはできないし、顧客に共感してもらえる活動がどうしても必要になる。

 

 飲料メーカ 日本コカ・コーラが、7月に新たな環境目標を発表した。発表した環境目標は、「容器の2030年ビジョン」として示されている。

 米 ザ コカ・コーラ カンパニーが発表した「World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」をもとに、「設計」「回収」「パートナー」の3つの柱からなる。2030年までに、サスティナブル素材(リサイクルPET樹脂または植物由来PET樹脂)の割合を100%とし、新たな化石燃料を使用しない容器の完全導入を目指すという。

 また、日本国内で販売したペットボトルと同数の使用済ペットボトルを回収する。

(発表内容は、日本コカ・コーラのWebページで確認できる。)

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「容器の2030年ビジョン」

設計(Design)

・ 「ボトルtoボトル」を推進し、2022年までにリサイクルPET樹脂の使用率50%以上を達成(2018年実績:約17%)。2030年に「ボトルtoボトル」の割合を90%にまで高める。「ボトルtoボトル」とは、使用済みPETボトルを回収・リサイクル処理したうえで、PETボトルとして再生し、飲料の容器として用いること。
・ 2025年までに、日本国内で販売するすべての製品にリサイクル可能な容器を採用。また同年までにすべての製品のPETボトルにサスティナブル素材(リサイクルPET樹脂または植物由来PET樹脂)を使用。
・ さらに、2030年までには、サスティナブル素材の割合を100%とすることで、新たな化石燃料を使用しない容器の完全導入を目指す
・ 2030年までに、製品1本あたりのPET樹脂の使用量を35%削減(2004年比)。 

回収(Collect)
 2030年までに、日本国内で販売した自社製品と同等量のPETボトルを回収
パートナー(Partner)
 政府や自治体、飲料業界、地域社会と協働し、すでに極めて高い水準にある国内のPETボトルと缶の回収・リサイクル率の更なる向上に貢献するべく、より着実な容器回収・リサイクルスキームの構築とその維持に取り組む。(出典:日本コカ・コーラWebページ ニュースリリース)   

この目標を裏付けるように、

“世界初”、店頭で回収したペットボトル100%使用 完全循環型ペットボトルリサイクルを実現

を発表、6月10日から、全国のセブン&アイグループ各店で、完全循環型ペットボトルで作られた「一(はじめ)緑茶 一日一本」を 発売している。

 

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 このリサイクルペットボトルは、セブン&アイグループの店頭で回収したペットボトルを使用し、再生されたPET樹脂を100%用いてリサイクルしている。こうした取り組みは世界初だという。

 

 コカ・コーラの脱プラは、完全にプラスチックを排除するのではなく、容器をリサイクルして使おうとの試みだ。

 使用済ペットボトルを回収、リサイクルし、化石燃料の使用を低減させるという画期的な取り組みであることに相違ない。果たして、消費者はこうした試みを受け入れてくれるのだろうか。

 CO2削減効果やカーボンフットプリントなど丁寧な説明も必要なのかもしれない。

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最後までお読みいただきありがとうございます。

 

(関連文書) 

World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」を目指して コカ・コーラシステム、日本国内におけるPETボトルの循環利用の加速に向け、新たな環境目標を策定(日本コカ・コーラ)

 

”世界初”、店頭で回収したペットボトル100%使用 完全循環型ペットボトルリサイクルを実現 セブンプレミアム×一(はじめ)「一(はじめ)緑茶 一日一本」(日本コカ・コーラ)