2019年最後の日になった。父が倒れ、実家に戻ったこともあって、久々に実家で過ごす正月となる。昨日、母が姉を連れ出し、大量の正月用食材を買いこんできた。冷蔵庫の中が、食材であふれている。少しばかりため息がでる。
長く海外で生活していたこともあって、お正月とか、あまり頓着しなくなった。赴任していたシンガポールではクリスマス休暇もなければ、正月休暇もない。1月1日だけが休みで、2日は通常勤務だった。赴任した直後は元旦に日本料理屋に行っておせち料理をいただいたが、それも2年目からはしなくなった。
「郷にいては郷に従え」であろうか。
シンガポールでは、旧正月に新年のお祝いをする。おせち料理にあたるのが、「スチームボード」、ちゃんこ鍋という感じだろうか。赴任前、出張で行っていた時はたびたび招待されて仲間たちの家で「スチームボード」をつついたものだった。赴任してからは旧正月の時期は長めの休暇ということもあって旅行にでるようになった。
そんなことからか、簡素な正月が習慣となった。伝統や風習を守ることも大切と思うけれど、慣れてしまうとその気軽さもいいものである。
実家にもどるとそうもいかぬ。少しばかり荷が重いなと感じはするが、「郷にいては郷に従え」との言葉を思い出す。たくさんの食材を母が買い込むのも家族を思ってのことであろう。親にとって、子はいつまでも子。そんな思いを感じながら、冷蔵庫を整理する。
しかし、まあ、よくこんなに買ってくるかと愚痴も出そうになる。「過剰消費」と「使い捨て」ということが頭をよぎるけど、そんな母を受け入れて、一緒に暮らすと決めたのだから、いたし方あるまい。ムダがでないよう食べることにしていこう。今まで通りの生活信条にならないけれど、創意工夫でなんとか切り抜けたい。その分、体重が増えるかもしれない😅