Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

2020年オリンピックイヤー 世界の注目がTokyoに

 

 2020年を迎えた。オリンピックイヤーの始まりである。オリンピックが始まるのが楽しみではあるが、一方で、ポストオリンピックのことを考えなければいけないのかもしれない。

 街中でSDGsのロゴとか見かけるようになった。今回のオリンピックでも、SDGsが一つのテーマになっている。そうした背景があるのか、「サステナブル」や「エシカル」という言葉がよく耳にするようになった。多くの企業がSDGsに貢献すると表明し、そうした商品やサービスが出始めてきたが、まだムーブメントにはなっていないようだ。いまだ「大量消費」、「使い捨て」が志向されたままのように見える。消費者心理はそうは簡単に変化しないのかもしれない。このままでサステナブル持続可能な社会は実現するのだろうか。

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 昨年末に東京都が「気候危機行動宣言」をした。その前には壱岐市が「気候変動非常事態宣言」を行ない、その後、鎌倉市などいくつかの自治体が続いた。ここ最近、異常気象が続き、激甚災害が頻発することが背景のようだ。たしかに、昨年の台風は異常だった。目を覆うばかりの災害が東日本のあちこちで発生した。今までにない強い勢力の台風が関東付近から上陸した。千葉でゴルフ練習場の鉄柱が倒壊し驚いた。想定外のことが起きるものだ。自然の猛威に抗うことはできない。

 

 

 今年も、サンマとイカが不漁と聞く。その一方で、イワシとブリが豊漁らしい。日本近海の海水温が影響しているという。魚たちは海水温に敏感なんだろうか。関東を襲った2つの台風も海水温が高かったことで強い勢力を維持していたと聞く。やはり地球に何か変化があるのかと疑いたくなる。それもそうだが、少し前までは安く買えたはずの魚が高騰することも気になる。持続可能な社会とは言うけれど、魚たちがいなくなれば、持続可能な社会どころではない。私たちの食卓はどうなってしまうのだろうか。

 魚だけではない。近頃は野菜の価格も高騰することが頻発する。台風の被害であったり、異常気象の影響があるようだ。自然相手のことだから諦めるしかないのだろうか。

 そればかりでなく、ここ最近の夏は猛暑が続き、熱中症のニュースばかり聞く。適切に冷房を使えということもよく耳にするが、こちらもあまりお財布にやさしくない。

 

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 異常気象は地球温暖化の影響らしい。大気中の二酸化炭素やメタンなどの濃度が密接に関係し、石油や石炭などの燃料を消費することによって増加する。

 アメリカでは石油会社が訴えられたそうだ。石油の消費で大気温度が上昇することを予測していたにもかかわらず、公表しなかったことが理由らしい。

 しかし、石油がなくなればなくなるで、それはそれで困る。石油がなければ自動車は走れぬ。洋服の原料の化繊も石油からできているし、シャンプーや洗剤の容器のプラスチックも石油由来だ。電気はだいぶ石油代替が進んでいるようだが、代わりに石炭やLNGを大量に燃やしている。 

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 グレタ・トゥンベリさんの言動に注目が集まり、「気候危機」という言葉を聴くようになった。大量に二酸化炭素を排出する国や企業を批判される。猛暑が続き、食料品の値段が高騰し続けるようなら、批判されて当然だろう。持続可能な社会なんてきれいごとにしか聞こえないし、未来が不安になる。

 

 

 ハリウッドスターのレオナルド・ディカプリオさんも世界で起きている異常気象を頻繁にインスタグラムに投稿している。異常気象、気候変動に危機感を持っているひとりのようだ。

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 ハリウッドのあるロサンゼルスは、2028年にオリンピックを開催する。それに向けて、温室効果ガスを25%削減するという目標を掲げたそうだ。環境がオリンピックのひとうのテーマになっているからだろうか。ロサンゼルス市は目標の実現に向けて、電力会社やテスラなどの自動車メーカ各社、EVバスメーカーなどにも協力を要請するという。

気候危機に対応するためには、官民が協力し、排ガス規制を強化したり、無公害の輸送手段の導入を加速させる必要がある。ロサンゼルスの取組みが世界中の都市のモデルケースになり、将来に渡って人々の健康と生活の質を向上するための政策の実現やグリーンエネルギーの導入に力を注ぐことを期待する」とガーセッティ市長は声明の中で述べた。(出所:Forbes)

 具体的に、『1人乗り車両を20%削減し、無公害な公共交通機関や自転車に転換する』、そんな計画があることもForbesは伝える。

forbesjapan.com

 

 

 

  東京都は12月末に「ゼロエミッション東京戦略」を発表した。ロサンゼルスと相通じる内容に見える。東京都もロサンゼルスと同じくC40世界大都市気候先導グループ)に参加している。何か協調があったのだろうか。

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(資料出所:東京都環境局のホームページ)

 

 アメリカではトランプ大統領パリ協定からの離脱を表明し、石油や石炭にご執心と聞く。それでも、ロサンゼルス市をはじめ米国の3000を超える自治体や企業、大学などが、パリ協定の目標達成を目指しているという。

 日本でも、ユニクロがごみのペットボトルから洋服を作ると発表した。ごみから新しい洋服ができれば、それだけ石油の消費が減り、温室効果ガスの排出が少なくすることができるということだろうか。ユニクロがひとり気を吐くようだが、他の企業の動きは欧米企業に比べると出遅れ感が否めない。

 欧米では自動車の相乗りライドシェアや電動キックボードが流行りだという。ひとりでタクシーに乗るより、相乗りの方がむだなガソリンを使わなくて済むし、キックボードであればタクシーよりも燃料消費が少なそうだ。

 そんなサービスでも、残念ながら日本ではスタートできないらしい。それにも関わらず、「サステナブルだ」、「エシカルだ」との言葉ばかりが先行すれば、何か胡散臭さも感じる。 

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  今年7月、東京オリンピックが始まる。それも意識しての「ゼロエミッション東京戦略」の発表だったのだろうか。小池都知事は、「パラダイムシフト」の時期だと言っていた。 

今年も、やはり災害が激しかったですし、あの豪雨、一体どうなるかと多くの方が心配されました。また、各地での停電なども、今も様々な爪痕を残しているということで、甚大な被害など、気候変動、危機というのは私たちの身近な問題であって、また世界全体が歴史的な転換点、いわゆる「パラダイムシフト」の時期を迎えていると、このように肌感覚でもわかるわけであります。(出所:小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和元年12月27日)東京都ホームページ)

 

 オリンピックイヤーの年、2020年、何かが変わる年になって欲しい。

 

「関連文書」

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