Up Cycle Circular’s diary

未来はすべて次なる世代のためにある

暑すぎる夏、気候変動の脅威、対策不十分な国の対応

 ハワイ マウイ島をはじめ世界各地で山火事が起こっています。カナダ東部で発生した山火事を研究した調査報告書では、気候変動がなかった時代と比べると少なくとも2倍、山火事が発生しやすい気象条件になっていたとの結果が明らかになったそうです。

カナダ山火事の発生頻度、気候変動で2倍に 欧米研究 - 日本経済新聞

 地球温暖化が山火事の要因の1つになっていることを科学的に示す内容といいます。報告書は「地球が温暖化し続ければ山火事のリスクはさらに高まる」と言及しているそうです。研究者の一人は雪解けが早く進み、森林の乾燥が延焼につながったと結論づけ、化石燃料の使用増加も要因だと指摘しているといいます。

 

 

 この夏の日本での異常な猛暑にも温暖化の影響があるようです。これがこれから毎年のようになるのか気になります。それにしても、この猛暑はいつになったらおさるのでしょうか。週間予報では少なくとも8月いっぱいは猛暑に注意といいます。

 今年の夏は海水温も異常に高いといいます。三陸沖では深い水深でも平年と比べ10度も高くなっているそうです。黒潮大蛇行の影響のようですが、この状態が続くと、水産資源への影響も懸念されるそうです。

物価高騰対策、気候変動対策

 国が課題解決に新しい政策を始めると、必ずといっていいように問題が起こります。場当たり的な対処療法ばかりになっているからなのでしょうか。ガソリン高騰対策の補助金もその一例なのでしょう。足元で進んでいる円安の影響もあって、期限の9月末で終わらせることが厳しく延長論が取り沙汰されているようです。

9月末で終了? ガソリン補助金に使った6.2兆円の意義(2ページ目) | 日経クロステック(xTECH)

 この1年半強でガソリン補助金に投じたお金は6兆2000億円に上るといいます。国民1人当たり5万円もの負担になり、少子化対策が年間3兆円であることに対し、ガソリン補助金が異常に膨れているといいます。

 原油高で始めた対策も、気候変動対策も考慮、原油依存から脱皮するような策もとっていれば、違う展開があったのかもしれません。

 

 

今夏も7月の豪雨から台風6号、7号と全国で水害による被害が相次いでいます。2030年の温室効果ガスの削減目標の達成は非常に厳しい状況で、やれることを総動員していくことが欠かせません。短期間に消えてしまうガソリン補助金よりも、中長期にガソリン消費量を下げ続けることができる施策に貴重な税金を使うべきではないでしょうか。選挙が近くなれば、バラマキともいえる財政出動が増えるのが世の常。目先の利益にとらわれない政治の選択を望みます。(出所:日経クロステック)

 EV化の推進と組わ合わせる記事の指摘はよさそうです。特に物流などに使用するトラックのEV化またはFCV化を進めてみてもいいのかもしれません。公共交通機関のバスや鉄道で使用されるディーゼル車両なども同様ではないでしょうか。

 この夏は気候変動対策、適応と緩和の必要性を痛切に感じます。国の政策も気候変動対策を常に考慮し、影響を受ける国民生活を第一に考え、時にそれを優先させるくらいの度量を持ってもらいたいものです。

 このままでは国が優先的に進める諸々の政治課題解決の前に国民が疲弊していくだけのような気がします。

 

「参考文書」

“少なくとも2倍 山火事が発生しやすい状況に”国際研究G | NHK | 気象

三陸沖 水深数百メートルの海水温 平年より10度高い|NHK 岩手県のニュース

世界の燃料補助、1千兆円 22年、過去最高更新―IMF:時事ドットコム