ようやく猛暑から抜け出ることができそうです。待ち焦がれていた秋雨前線が南下しそうで、一雨くれば秋の空気に入れ替わると、天気予報が伝えています。
それにしても今年の夏は異常です。猛暑に局所的な大雨、水不足の地域もあるといいます。こうした異常気象は日本だけでなく、世界各地でも同じような現象が起きています。
この夏の世界の平均気温は観測史上最高を更新し、熱波が世界各地を襲い、カラカラに乾いた空気は山火事を拡大させます。ハワイでの山火事は大きな被害となり、また、リビアでは大雨によって大洪水となり、多くの人々の命を奪いました。
気候変動で、損害保険料に上昇圧力
こうした気候変動の影響で、世界の住宅向け損害保険料に上昇圧力がかかっているそうです。
住宅保険料、気候変動で上昇 2年で3割超、一層の値上げも―米:時事ドットコム
米国ではこの2年で平均3割超で上がり、地球温暖化が進めば一層値上がりする可能性が高いといいます。相次ぐ自然災害で採算が取れなくなり、撤退する保険会社も出ているといいます。
日本でも気候変動で増大する水害リスクに応じ、火災保険に付帯できる水災補償の保険料が一部地域で大幅に高くなる見通しだ。損保各社が加盟する損害保険料率算出機構は、温暖化が進めば「豪雨や台風による損害の増加が見込まれる」と指摘している。(出所:時事ドットコム)
世界各地で「気候アクション」
米ニューヨーク市では、コロナ禍以降最大の脱化石燃料を訴えるデモがあったそうです。気候変動の悪影響が目に見える形となってきたからなのでしょうか。
「目を覚ませ」脱化石燃料を訴える大規模デモ 気候サミット前のNY | 毎日新聞
「若者たちは化石燃料に投票しない」「目を覚ませ」などと書かれた手作りのメッセージボードや横断幕を持って集まり、国連総会の「ハイレベルウイーク」に集まるバイデン米大統領や世界の指導者たちに早急な行動を訴えたといいます。
日本でも「気候アクション」の一環として「ワタシのミライ~再エネ100%と公正な社会を目指して」というイベントが東京代々木公園で開かれたそうです。原発にも化石燃料にも依存しない世界の実現を呼びかけられたといいます。
「再エネ選ぼう」渋谷でパレード 若者ら3200人 | 共同通信
このイベントのトークショーでは、処理水の海洋放出についても触れられ、「政府は福島県漁連の理解が進むまで処分しないという約束を蹴散らした。こんなにばかにされるのは、私たちが反対の自己主張をしていない報い。声を出す文化をもう一度つくらないといけない」とルポライターの鎌田慧さんが声をあげたそうです。
首相もたびたび気候変動を口にしますが、それを阻止しようとする熱意は感じません。危機感がないから、支持率に関わることしかに熱が入らないのでしょうか。
米国、賃上げ求め自動車労組がスト突入
コロナ渦以降、その対策のために実施された政策が引き金となって、物価高騰や人手不足など様々な歪みが生じました。極端なインフレにさいなまれた米国では、UAW 全米自動車労組がストライキに突入したといいます。ビッグスリー従業員の一斉ストは異例のことといいます。
UAW委員長、ステランティスの21%賃上げ案を拒否-スト3日目突入 - Bloomberg
賃金や雇用保障を巡る対立が長期化すれば、大きな損失をもたらす可能性があるといいます。会社側は20%以上の賃上げを提案したそうですが、、組合側は「それでは不十分」として拒否したようです。
穏やかではないですが、時にこうした抗議行動も必要なのかもしれません。
政府はもっともらしいことを言っては、平気で国民を欺き、変化を求め様々な要求を突き付けてきます。それなのに、自らは変わろうとしていません。企業も変化に乏しく、実質賃金は目減りを続けています。
政府は国を守るといいますが、国民生活を守らなくして一体何を守るのでしょうか。このままでは日本がダメになっていきそうです。声をあげるときなのかもしれません。
「参考文書」
反原発+気候変動防止 ワタシのミライのために声を上げよう 代々木公園でイベント:東京新聞 TOKYO Web