今年3月に父親が他界し、残された年老いた母を思い、実家に戻ることにした。実家に戻って、驚くのはごみのこと。父親が遺した膨大な遺品、日々のごみの量。自分の家族のことを曝け出すのは恥かしいことだけど、現代のごみ問題の縮図をみた気がする。何とかしたいと思う。「人生はごみとの闘い」になるなと感じた。
今までは特に強く意識はしていなかったが、「無駄なく」とか、「ごみの量を減らしたい」など、ごく普通に環境のことを気にしていた。実家に戻ってからは、そのごみの多さから、何か目標をもって少しずつごみを減らしていこうと思った。参考になる事例がないかと色々と調べることが増えた。そんな気持ちでこのブログを書いた。
フードロスのことを改めて書こうと思う。食べ残し、使われずに捨てる食材の多さが気になったから。少しずつだが、ごみの量が減ってきたと思う。それでも、まだ母は自分の口にあわないものは、食べられるのに「捨てろ」という... 抵抗すると癇癪を起すので、渋々捨てる。もったいないことか、悲しくなる。そうして捨てられる食材を思うと何か再利用する手立てがないかと色々と調べる。なんとかしないと....
以前から、フードロス関連の記事を読むことが多かった。元々関心があったのかもしれない。
フードロスの今を知る
フードロスもSDGsの目標のひとつ。消費者庁が「食品ロス削減関係資料(令和元年8月20日版)」を発行、参考になる。
世界では
- 食料廃棄量は年間約13億トン、人のために生産された食料のおよそ1/3を廃棄
- 世界の人口は急増、2017年は約76億人、2050年では約98億人
- 深刻な飢えや栄養不良、飢えや栄養で苦しんでいる人々は約8億人
(資料出所:消費者庁「食品ロス削減関係資料(令和元年8月20日版))
日本国内でも
ごみの処理費用が2兆円/年、食べ残しなどのフードロスが全体で643万トン、一般家庭からでるフードロスが国民1人当たりに換算すると年間51kg。大きな数字に驚きです。
もしかしたら我が家のフードロスは平均以下かも。安心してはいけない、もっと減らすべきですが。
(資料出所:消費者庁「食品ロス削減関係資料(令和元年8月20日版))
(資料出所:消費者庁「食品ロス削減関係資料(令和元年8月20日版))
我が家での取り組み
兎に角、ごみの発生を抑えたいので、『必要以上に買わない、選んで買う』、『必要以上に作らない、残さない』 を始めた。少しずつですが、ごみが減ってきたかと思う。母の好みもわかってきたので、嫌がりそうなものを外す工夫で、食べ残しと使わずに捨てることが減ったと思う。

この他に消費期限が過ぎた食材でも、消費期限を正しく理解したうえで、多少超過してても、品質を確認して消費するようにしています。こちらも消費者庁の資料が参考になります。
(資料出所:消費者庁「食品ロス削減関係資料(令和元年8月20日版))
世界や日本国内でのフードロスへの取り組み
フードロスと一概に言っても、一般家庭から出るもの、お店や工場などから出るものなど様々なようで、それぞれで色々なフードロスの取り組みがあります。
日本国内での取り組み
テイクアウトの話になるが、IDEAS FOR GOODが使えそうなフードシェアリングアプリ Reduce Go、TABETE、フードパスポートを紹介している。総菜を買うケースも多いので、利用してみたいと思う。
フードシェアリングの「TABETE」は、国内で初、大学でのフードロス削減に貢献するため、東京農業大学の学生食堂に「TABETE(タベテ)」を導入する。

世田谷キャンパスの学生食堂(生協食堂)「カフェテリア・グリーン」では、ビュッフェ形式で料理を提供するコーナーがあり、どうしても料理が余ってしまう日があることが課題でした。
ビュッフェ用に作られて余ってしまった料理を大学生活協同組合が「TABETE(タベテ)」に出品し、学生や教職員の方々が購入することを想定しています。また、同大学構内に「TABETE(タベテ)」を活用したフードロス削減に関するポスターや卓上POP等を設置して啓発・周知を行い、に向けた機運の醸成にも努めていきます。(出所:PR Times)
世界での取り組み
世界ではもっと様々なサービスがあるようだ。
フランス カルフールの取り組み。規格外の野菜の”ブラックマーケット”。これはぜひ利用したい!
生産のときに一定数出る規格外の野菜は、良質にもかかわらずその多くが廃棄されている。ヨーロッパの多くの国では、出荷する野菜のサイズが法律によって厳しく定められているからだ。スーパーなどの公式カタログにある承認された品種しか栽培できず、発育状態や形状を均一にするための化学薬品を用いるということが、農業の現場で起こっている。
パリ近郊に本社を置き、フランス全土、そしてヨーロッパ各地に進出している大手スーパーマーケットのカルフールが、生産された97%の青果が「違法」扱いになっている現状に疑問を投げかけるべく、少し過激なプロモーションを展開した。スーパーの一角を黒一色で染め抜き、「違法」な規格外野菜を売るブラックマーケット(闇市)を演出をしたのだ。(出所:IDEAS FOR GOOD)
これはオーストラリアのケース。家で廃棄予定の食品を引き取ってくれるとか。日本のスーパーとかにもこういうサービスが出来ればと思う。
ブラジルでは、「食材のないレストラン」があるという。このレストランでは、料理に使う食材をお客さん自身が家から持ってくるというらしい。
フードロスの問題を掘り下げてみると、膨大なごみの処理費用のこと、世界の飢餓問題など様々な問題と関係し合い、この問題の根深さに気づく。
膨大な量の食料を輸入しながら、一方で大量に廃棄している。一足飛びに解決するような問題ではない。日々の食事でひと工夫して、何かフードロスにつながることを取り入れていきたい。
一番は、おいしく食べてながら、ロスがなくなることだと思います。
昔住んでいたシンガポールでは持ち帰りの文化があった。レストランばかりでなく、ホームパーティーの後もみんなでシェアして持ち帰っていた。
日本こそドギーバッグ発祥国?(井出留美) - 個人 - Yahoo!ニュース
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